【7月31日期限】国保中央会運用LIFEへの移行手順とつまずき対処|移行しないと加算算定不可

【7月31日期限】国保中央会運用LIFEへの移行手順とつまずき対処|移行しないと加算算定不可
広告

科学的介護情報システム「LIFE」の運営主体が、厚生労働省から公益社団法人国民健康保険中央会(国保中央会)へ移管されました。移行作業の期限は2026年7月31日。期限まで残りわずかです。

移行作業を完了しないとLIFE関連加算の継続算定ができなくなり、旧LIFE(厚労省運用LIFE)は2026年9月1日にサービスを完全停止します。

この記事では、移行作業の具体的な手順、現場でつまずきやすいポイントとその対処、移行後の最初のデータ提出までを、期限直前のいま必要な順番で解説します。

【まだ移行していない事業所へ】今週やることチェックリスト

  • 電子証明書(介護保険証明書/介護DX証明書)の要否を確認し、必要なら即日申請・インストール(手続きに時間がかかる場合あり)
  • 当月分の様式提出が済んでいるか確認する(移行後、旧LIFEでは登録・更新ができなくなるため、提出を済ませてから移行するのが安全)
  • 旧LIFEにログインし、管理ユーザがデータ移行を実施する(実施できるのは1回だけ)
  • 移行の翌日以降に国保中央会運用LIFEへログインし、管理ユーザ情報・操作職員情報を再入力する
  • 利用者情報を再登録し、利用する様式を設定する
  • 旧LIFEのフィードバックデータで必要なものは、9月1日の停止前にPDF等で保存する

それぞれの詳細を以下で解説します。

広告

国保中央会運用LIFEとは?なぜ移管されたのか

2026年3月23日付で厚生労働省から「介護保険最新情報 Vol.1484」が発出され、LIFEの運営主体が厚生労働省から国保中央会へ移管されることが正式に周知されました。

背景にあるのは、2026年4月に稼働した「介護情報基盤」です。従来のLIFEのデータは匿名の状態で管理されていましたが、介護情報基盤との連携にあたり、氏名や被保険者番号と紐づけて管理する仕組みへ変わることになりました。単なるサーバーの引っ越しではなく、介護DXのインフラ統合の一環という位置づけです。

LIFEはこれで3代目

LIFEの歴史を簡単に振り返ると、2020年5月に「CHASE」として試験運用が始まり、2021年4月にVISITと統合して「LIFE(科学的介護情報システム)」に。2024年8月にシステムが刷新されて新LIFE(2代目)となり、今回の国保中央会運用LIFEが3代目にあたります。

今回は運営主体の変更が中心で、システムの大幅な刷新ではありません。むしろ後述のとおり利便性は向上する部分が多いのですが、「移行作業をしないと加算が算定できなくなる」という影響だけは確実に生じます。

広告

移行スケジュール【残り期間の確認】

時期内容
2026年4月24日旧LIFEへの新規利用申請・事業所サービス・利用者情報の削除が不可に(実施済み)
2026年5月11日国保中央会運用LIFEが稼働開始・移行期間スタート(実施済み)
2026年7月31日移行期間の終了。期間内に完了しないとLIFE関連加算の継続算定ができない
2026年9月1日旧LIFE(厚労省運用LIFE)のサービス完全停止。以降はフィードバックの参照も不可

対象となるのは、科学的介護推進体制加算・個別機能訓練加算(Ⅱ)・ADL維持等加算・栄養マネジメント強化加算・褥瘡マネジメント加算・排せつ支援加算・自立支援促進加算など、LIFEへのデータ提出を要件とする加算を算定しているすべての事業所・施設です。

広告

移行作業の手順【4つのステップ】

移行作業は大きく4つのステップで進みます。詳細な画面操作は、公式の「LIFE移行ガイド(令和8年度版)・移行作業チェックリスト」を必ず確認してください。

STEP1:電子証明書の取得・インストール(必要な事業所のみ)

国保中央会運用LIFEは、電子証明書(介護保険証明書/介護DX証明書)をインストールした端末からのみログインできます。取得が必要かどうかは次のように判断します。

  • 電子請求受付システムやケアプランデータ連携システムを同じ端末で利用中 → 既存の電子証明書が使えるため新規取得は不要
  • どちらも利用していない → 新規取得が必要
  • 電子証明書はあるが、LIFEを使う端末が別 → その端末へのインストールが必要

インストール手順は介護情報基盤ポータルサイトの「セットアップ手順書(電子証明書編)」に沿って行います。手続きには時間がかかる場合があるため、未対応ならここが最優先です。

STEP2:旧LIFEでデータ移行を実施する(1回限り・中断厳禁)

旧LIFEに管理ユーザでログインし、「データ移行」から利用規約に同意して実行します。ここで移行されるのはアカウント基本情報(ID・パスワード・事業所情報)のみで、利用者情報や過去の様式情報は移行されません。

注意点が2つあります。

  • 移行操作は1回しか実施できず、取り消しできません。移行後の旧LIFEはデータの参照のみ可能になり、登録・更新・削除ができなくなります。当月分の様式提出を済ませてから移行しましょう
  • 移行処理中は操作厳禁。画面の更新(F5)、ブラウザを閉じる、端末のシャットダウン・スリープは行わず、完了画面が出るまで待ちます

STEP3:国保中央会運用LIFEで情報を再入力する(移行の翌日以降)

旧LIFEでの移行実施後、システム側の処理があるため、新LIFEでの作業は翌日以降に行います。ブラウザで国保中央会運用LIFEにアクセスし、電子証明書を選択のうえ、旧LIFEと同じID・パスワードでログインします。

ログイン後にやることは3つです。

  • 管理ユーザ情報の再入力(ユーザ情報→編集)
  • 操作職員全員のアカウントが移行されているかの確認と情報の再入力。ID・パスワード・職種以外(氏名・電話番号など)は空欄になっているため入力が必要です
  • 利用者情報の再登録と、事業所で利用する様式の設定

利用者情報は、介護ソフトからの取り込みまたは新LIFEの画面から入力します。再登録が必要なのは今後新たに様式を提出する利用者のみで、旧LIFEで提出済みの過去データを遡って登録し直す必要はありません。利用者数が多い事業所は、利用者ごとの登録済みチェックリストを作って複数人で分担すると抜け漏れを防げます。

STEP4:操作職員のログイン確認と運用開始

最後に、操作職員が自分のIDで新LIFEにログインできることを確認したら移行作業は完了です。以降のデータ提出はすべて国保中央会運用LIFEから行います。旧LIFEで提出済みの月分を新LIFEで再提出する必要はありません。

広告

つまずきやすいポイントと対処法

移行作業や移行直後の運用で、問い合わせが多いポイントを整理します。

新LIFEにログインできない

  • 電子証明書の選択画面が出ない → その端末に証明書がインストールされていない可能性。別の端末にインストールしていないか確認
  • 移行した当日にログインできない → 新LIFEが使えるのは移行処理の翌日以降。1日待ってから再試行
  • IDまたはパスワードエラー → 旧LIFEで使っていたID・パスワードをそのまま使用。操作職員は初回ログイン時に利用規約への同意が必要

移行のタイミングで様式が提出できなくなった

移行後の旧LIFEは参照のみになるため、「移行してから当月分を提出しようとしたら旧LIFEに登録できない」という事態が起こりがちです。この場合は新LIFE側で利用者情報の再登録を済ませ、新LIFEから提出します。これから移行する事業所は、当月分の提出→移行→翌日以降に新LIFEセットアップの順番を守るとスムーズです。

介護ソフト連携のCSVが取り込めない

介護ソフトからのCSV取り込みでエラーが出る場合は、ソフト側が国保中央会運用LIFEに対応したバージョンになっているかをまず確認し、ベンダーのサポート情報を参照してください。LIFEのCSV取り込みエラーへの対処は、以下の記事で詳しく解説しています。

旧LIFEのフィードバックデータの保存を忘れずに

国保中央会運用LIFEへ移行すると、旧LIFEに登録したデータはフィードバックの集計対象外になります。また、2026年9月1日の停止後は旧LIFEのフィードバック参照そのものができなくなります。事業所評価や委員会資料に使っているフィードバック帳票は、停止前にPDF等で出力・保存しておきましょう。

広告

期限までに移行が間に合わない場合はどうなる?

7月31日の移行期限を過ぎると、新規の移行手段が確保されない限りLIFEへのデータ提出ができなくなり、LIFE関連加算の算定要件(データの定期提出)を満たせなくなるリスクが生じます。

やむを得ない事情で間に合わない場合は、放置せず、LIFEヘルプデスクと保険者に早めに相談してください。LIFEには従来から、システム側の事情等で提出できない場合の取り扱い(提出猶予の考え方)が示されてきましたが、今回の移行遅れが事業所都合と判断されると加算の返還リスクにもつながりかねません。「相談した記録を残す」ことが重要です。

広告

よくある質問

Q
LIFE関連加算を算定していない事業所も移行が必要ですか?
A

加算を算定しておらず今後も提出予定がなければ、期限内の移行は必須ではありません。ただし今後LIFE関連加算の算定を始める場合は国保中央会運用LIFEの利用申請が必要になるため、算定予定があるなら移行しておく方がスムーズです。

Q
旧LIFEで提出済みのデータはどうなりますか?
A

提出済みの月分を新LIFEで再提出する必要はありません。ただし旧LIFEのデータは新LIFEのフィードバック集計対象外となり、9月1日以降は参照もできなくなるため、必要な帳票は保存しておきましょう。

Q
MacやiPadでも国保中央会運用LIFEを使えますか?
A

公式の動作環境はWindows(Edge/Chromeブラウザ)です。新LIFEは専用アイコンが不要になりブラウザからアクセスできるため技術的には他OSでも表示できる可能性がありますが、電子証明書のインストールを含め動作保証はありません。業務利用はWindows端末をおすすめします。

Q
複数の端末で入力作業を分担できますか?
A

できます。国保中央会運用LIFEでは情報がサーバー上で管理されるため、従来のようなバックアップファイルの受け渡しが不要になり、別の端末で更新した内容も自動的に反映されます。ただし各端末に電子証明書のインストールが必要です。

広告

国保中央会運用LIFEで変わったこと・変わらないこと

利便性が向上した変更点

  • バックアップファイルの授受が廃止 情報がサーバー上で管理されるため、複数端末間でのバックアップファイルのやり取りが不要になりました。複数スタッフで入力を分担する事業所には大きな改善です。
  • ブラウザから直接ログイン可能に 専用のLIFEアイコン(アプリ)が不要になりました。
  • 端末認証用の一時パスコード認証が廃止 ログインの手間が軽減されました。
  • 利用者情報の自動チェック機能 介護情報基盤と照合して誤登録を防ぐ機能が追加されます(保険者が介護情報基盤に対応した後に利用可能)。

セキュリティ面での変更点

  • 電子証明書(介護保険証明書/介護DX証明書)の導入により、証明書をインストールした端末のみログイン可能に。顕名情報を扱うことに伴い、不正ログイン対策が強化されました。

変わらない部分

  • アカウントのID・パスワード、事業所情報は引き継がれます。
  • フィードバック参照機能は新LIFEでも引き続き利用できます(集計対象は新LIFEに提出したデータ)。
広告

「またシステムが変わるのか」に思うこと

正直なところ、介護現場から見るとCHASE→LIFE→新LIFE→国保中央会運用LIFEと、数年ごとに移行作業が求められる流れが続いています。今回は利便性の改善が多い移行とはいえ、利用者情報の再登録という実務負担は小さくありません。

一方で、介護情報基盤との接続を見据えると、今回の移管は「入力したデータが現場に還元される仕組み」への布石でもあります。運営が厚労省の手を離れて国保中央会に移ったことで、現場へのサポート体制がどう変わるかは引き続き注視していきます。

▶ LIFEの課題については、科学的介護(LIFE)開始から5年…フィードバックや入力負担、改善されない課題もあわせてご覧ください。

広告

まとめ

項目内容
移行先国保中央会運用LIFE(公益社団法人国民健康保険中央会)
移行作業の期限2026年7月31日
移行しないとどうなるLIFE関連加算の継続算定ができなくなる
移行の流れ電子証明書→旧LIFEでデータ移行(1回限り)→翌日以降に新LIFEで再入力→利用者情報の再登録・様式設定
旧LIFEのサービス停止2026年9月1日(フィードバックは停止前に保存)
問い合わせ先LIFEヘルプデスク

期限まで残りわずかです。未移行の事業所は、電子証明書の要否確認から今日中に着手し、当月分の提出→データ移行→翌日以降の再入力、という順番で確実に完了させましょう。間に合わない事情がある場合は、必ずヘルプデスクと保険者に相談し、その記録を残してください。

参考資料

介護保険最新情報 Vol.1484「科学的介護情報システム(LIFE)の運営主体の移管に係る周知について」(令和8年3月23日 厚生労働省)

科学的介護情報システム(LIFE)第1回説明会資料(国保中央会運用LIFEへの移行について)令和8年5月実施

LIFE 操作マニュアル・よくあるご質問等(LIFE移行ガイド・移行作業チェックリスト掲載)

介護情報基盤ポータルサイト(電子証明書セットアップ手順書)

介護保険・介護報酬改定の最新情報

2027年度(令和9年度)介護報酬改定

New! 2027年度(令和9年度)介護報酬改定はいつから?5つの視点案と決定・検討事項

New! 令和9年度介護報酬改定は2027年6月1日施行の方向|理由と実務への影響

令和6年~8年 地域区分(介護)区市町村の等級一覧(2024年4月~)

介護保険区分支給限度基準額一覧(要支援・要介護)

利用者負担軽減の仕組みの改定

New!居住費と食費を4段階で減額 介護保険負担限度額認定の内容

補足給付(負担限度額認定)に関わる見直しは、以下のとおりです。

令和6年8月1日施行 基準費用額の見直し
令和7年8月1日施行 多床室の室料負担
令和8年8月1日施行 食費基準費用額の1,445円→1,545円、低所得者の食費負担限度額の段階別変更

【現行】令和8年(2026年)介護報酬改定

令和8年度(2026年)障害福祉サービス等報酬改定の概要と変更点まとめ

2026年(令和8年)介護報酬改定の全体像についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

介護報酬改定2026年(令和8年度)まとめ|いつから・変更点・対象サービスをわかりやすく解説

令和8年(2026年)介護報酬改定介護報酬改定後の介護保険サービスごとの介護報酬・単位数

 介護保険の居宅サービス介護給付費単位数(対象:要介護)

地域密着型サービスの単位数改定内容

介護予防サービス(対象・要支援)

介護予防・日常生活支援総合事業費(要支援・事業対象者)の改定内容

施設サービス等介護給付費単位数の改定内容

      2026年(令和8年度)・2024年 介護報酬改定で特徴的な加算・制度

      この記事が気に入ったら
      フォローしよう
      最新情報をお届けします
      あなたへのおすすめ