科学的介護推進体制加算とは 算定要件とLIFEへの提出項目

2021年から通所や介護施設に新設された科学的介護推進体制加算の算定要件とLIFEへの提出項目を詳しく紹介します。

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科学的介護推進体制加算とは

科学的介護推進体制加算についてわかりやすくいうと、加算の算定を開始しようとする月から6月ごとに厚生労働省のデータベース「LIFE」に、利用者全員の指定された情報を提出していく体制を作れたことを評価する加算です。

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科学的介護推進体制加算の算定要件

科学的介護推進体制加算は、原則として利用者全員を対象として、利用者ごとに要件を満たした場合に、当該事業所の利用者全員に対して算定できるものです。

科学的介護推進体制の単位数は、1月あたり40単位で、定められた頻度で情報の提出を行っていれば毎月算定することができます。

情報の提出については、LIFEを用いて行うこととされています。情報は以下の4つのタイミングで提出をします。

  • 加算の算定を開始する月の利用者の状態
  • 新規利用者の利用開始時の状態
  • その他少なくとも6か月の1回以上
  • サービスの利用を修了するときの状態

事業所は、ただ情報を提出するだけでなく、利用者に提供するサービスの質を常に向上させていくため、計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Action)のサイクル(PDCAサイクル)により、質の高いサービスを実施する体制を構築するとともに、その更なる向上に努めることが重要とされています。

科学的介護推進体制加算とLIFEの関係

科学的介護推進体制加算では、この記事で紹介している「科学的介護推進に関する評価」の項目の情報を提出していくことで原則全員に算定できます。

情報の提出先は、厚生労働省の科学的介護情報システム「LIFE」です。

科学的介護推進体制加算では、LIFEに以下の項目の情報を提出していきます。

科学的介護推進体制加算のLIFEへの情報の提出方法

評価結果を直接LIFEに打ち込んで情報提出する場合介護ソフトからCSVファイルを出力してLIFEに情報提出する場合は、LIFEに対応している介護ソフトに入力してある提出しなければならない情報をダウンロードし、LIFEにログインしてファイルのアップロードを行い提出します。
評価結果を直接LIFEに打ち込んで情報提出する場合評価結果を直接LIFEに打ち込んで情報提出する場合は、評価した結果をLIFEにログインして一人一人の入力フォームに打ち込んだり、選択項目を選択したりしていきます。

 

科学的介護推進体制加算の様式

※施設・事業所が加算において様式の作成を求めるものではなく、LIFEへの登録項目を示すためのイメージとしての様式です。

科学的介護推進に関する評価のイメージ様式1
科学的介護推進に関する評価のイメージ様式2

 

科学的介護推進体制加算の提出項目

評価日・前回評価日

・ 本様式に定める項目について一連の評価を実施した日をLIFEにデータ登録します。
・ 2回目以降の作成の場合、前回評価をLIFEにデータ登録します。

障害高齢者の日常生活自立度

調査対象者について、調査時の様子から下記の判定基準を参考に該当するものを選びます。

認知症高齢者の日常生活自立度

調査対象者について、調査時の様子から下記の判定基準を参考に該当するものを選びます。なお、全く障害等を有しない者については、自立とします。

既往歴(病名)

診療情報提供書等に記載された情報をデータ登録しましょう。入院等があった場合には、医療機関や介護支援専門員と連携して把握します。LIFE には国際疾病分類第 10 版(ICD-10)を用いてデータ登録します。

服薬情報

現在処方されている処方薬について、薬剤名、用量、処方期間を LIFE にデータ登録します、医療機関やかかりつけ医等から提供される診療情報提供書やお薬手帳を確認し入力するようにします。

同居家族、家族等が介護できる時間

同居家族の有無や同居している家族、家族等が介護できる時間をデータ登録します。

ADL(Barthel Index)

Barthel Index は、は日常生活活動を評価するための指標であり、10 項目からなります。総計は最高100 点、最低0点となり、点数が高いほど動作の自立度が高いことを表します。

在宅復帰の有無等

在宅復帰の状況について、該当する項目を LIFE にデータ入力します。

身長、体重

身長・体重を測定し入力します。

低栄養状態のリスクレベル

低栄養状態のリスクを、複数の指標を用いて評価します。

栄養補給法

栄養補給方法については、経口摂取(完全、一部)、経腸栄養法、静脈栄養法から選択します。

嚥下調整食の必要性、食事形態については常食または嚥下調整食(嚥下調整食の食形態 学会分類2013)で食形態を選択します。

食事摂取量

食事全体、主食、副食のそれぞれにおいて、直近 3 日間において提供された食事をどれぐらい(何%)食べられたかを摂取率で評価します。

必要栄養量

管理栄養士が個々人の状態に合わせて必要栄養量(エネルギー、たんぱく質)を計算します。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」策定検討会報告書(2019)で推定することも可能とされています。

提供栄養量

直近 3 日間の食事について、管理栄養士が提供栄養量(エネルギー、たんぱく質)を計算します。

血清アルブミン値

血清アルブミン値は、栄養状態を表す検査値のひとつであり、低栄養状態であると低値を示します。

血清アルブミン値を測定している場合は「有り」、測定していない場合は「無し」を選択し、ありの場合には、検査値(○g/dl)を LIFE にデータ登録します。

褥瘡の有無

過去 3 か月以内に持続する発赤(褥瘡危険因子評価表(DESIGN)d1)以上の褥瘡があった場合は「有り」を選んでください。

口腔の健康状態

口腔の健康状態では、歯・入れ歯が汚れているか、歯が少ないのに入れ歯を使っていない、むせやすいという点を評価します。利用者の直近 3 日間の状況を踏まえて評価します。

誤嚥性肺炎の発症・既往

初回の入力時には誤嚥性肺炎の既往、2 回目以降の入力時は前回の評価後、誤嚥性肺炎が発症したかで評価します。大まかな発症時期しかわからない場合、例えば発症したのが月の上旬であれば「5 日」、中旬であれば「15 日」等と入力してください。

認知症の診断

医師意見書の記載を確認し、認知症の診断有無を選択します。診断ありの場合、診断日及び認知症の種別を選択し、診断は無いの場合にはなしとします。

DBD13

認知症行動障害尺度 (Dementia Behavior Scale)DBD13は、認知症の周辺症状(行動・心理症状)を簡潔に感知できる評価指標です。

Vitality Index

Vitality Index(バイタリティインデックス)とは、虚弱高齢者を対象とする、起床、意思疎通、食事、排泄、リハビリテーションの5項目の日常生活動作に関する「意欲」についての客観的機能評価法です。Vitality Indexの得点範囲は0〜10 点で、得点が高いほど生活意欲が高いことを示しています。

まとめ

科学的介護推進体制加算では、利用者の状態について幅広い情報を提出します。利用者の様々な情報を収集してデータ提出をすることは大変かもしれません。

しかし、超高齢社会を乗り越えるためには、省力で効果的な介護を提供して、状態の維持や改善を行えることが求めらえています。そのために、どのようなサービスを受けていると状態が維持改善されやすいのかなどを縦断・横断的にデータを取り、フィードバックを得て次に生かしていくというサイクルが重要です。

科学的介護推進体制加算はまだ単位数は少ないですが、今後重要度が増すことが予想されます。介護ソフトからのファイル出力を活用したり、職員間で評価や入力を分担したりして少しずつ体制を整えていけるといいですね。

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