訪問介護と訪問看護の違いとは?同時併用・2時間ルールについて

訪問介護と訪問看護の違いとは?同時併用・2時間ルールについて
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訪問介護と訪問看護はどちらも「自宅で受けるサービス」という点では共通していますが、根拠となる法律・実施者・できることの範囲・保険の適用方法がそれぞれ異なります。

また「同じ時間帯に訪問介護と訪問看護を同時に使えるのか」「2時間ルールより短い間隔で両方のサービスが入ることはできるのか」という点は、現場でも混乱が生じやすいテーマです。

この記事では、訪問介護と訪問看護の基本的な違いを整理したうえで、同日・同時間帯の算定に関するルール、2時間ルールの適用関係、例外となるケースなどについて、介護保険の基準省令や厚生労働省のQ&Aを根拠に解説します。

目次
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  1. 訪問介護とは
  2. 訪問看護とは
  3. 訪問介護と訪問看護の違い、比較表
  4. 介護保険と医療保険、訪問看護はどちらが優先か
    1. 医療保険が優先されるケース
      1. 要介護認定を受けていない方(医療保険のみが適用)
      2. 厚生労働大臣が定める疾病等(別表第7)に該当する方
      3. 精神科訪問看護指示書が交付されている場合(精神疾患の方)
      4. 特別訪問看護指示書が交付されている場合
  5. 訪問介護の「2時間ルール」とは
    1. 厚生労働省Q&A(介護保険最新情報掲載)
  6. 訪問看護の「2時間ルール」とは(介護保険)
    1. 訪問看護の2時間ルールの例外
      1. 緊急の訪問看護
      2. 20分未満の訪問看護
      3. 異なる職種による訪問(看護師とセラピスト等)
      4. 計画上2時間以上の間隔だが、やむを得ない事情で若干の変動が生じた場合
  7. 訪問介護と訪問看護の2時間ルールの関係、間に挟んでも大丈夫か
    1. 訪問介護の2時間ルールは、訪問看護は関係しない
      1. 訪問介護と訪問看護を併用する具体例
    2. 訪問看護の2時間ルールへの影響
      1. 訪問看護の合算が必要なケースの具体例
  8. 同一時間帯に訪問介護と訪問看護を同時算定できるか
    1. 例外として同時算定が認められる場合
      1. 厚生労働省の示す具体例(介護保険最新情報Vol.934 令和3年3月16日)
    2. 同時算定の実務上の注意点
  9. 同日に訪問介護と訪問看護の両方を使う場合の注意点
    1. 訪問看護の2時間ルールへの影響
    2. 区分支給限度額の管理
    3. 訪問看護は医師の指示書が必要
  10. 医療保険の訪問看護と訪問介護の組み合わせ
    1. ホスピス住宅型施設と精神科の訪問看護の不正が注目されている
  11. よくある質問(Q&A)
  12. まとめ
  13. 参考資料・根拠法令

訪問介護とは

訪問介護は、介護保険法に基づき、訪問介護員(ホームヘルパー)等が要介護者の居宅を訪問して行うサービスです。

「訪問介護」とは、要介護者であって、居宅において介護を受けるものについて、その者の居宅において介護福祉士その他政令で定める者により行われる入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話であって、厚生労働省令で定めるもの(夜間対応型訪問介護に該当するものを除く。)をいう。

介護保険法第8条第2項

提供できるサービスの内容は主に以下のとおりです。

  • 身体介護 入浴・排せつ・食事の介助、体位変換、更衣介助、移乗・移動介助など
  • 生活援助 掃除・洗濯・調理・買い物代行など日常生活の援助
  • 通院等乗降介助 通院時の車両への乗り降りの介助

訪問介護は要介護1〜5の方が対象であり、要支援1・2の方には「介護予防・日常生活支援総合事業」の訪問型サービスが提供されます。

医療行為(点滴・注射・吸引など)は原則として訪問介護員が行うことはできません。

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訪問看護とは

訪問看護は、看護師等が医師の指示に基づき、療養中の方の居宅を訪問して療養上の世話や診療の補助を行うサービスです。

「訪問看護」とは、居宅要介護者(主治の医師がその治療の必要の程度につき厚生労働省令で定める基準に適合していると認めたものに限る。)について、その者の居宅において看護師その他厚生労働省令で定める者により行われる療養上の世話又は必要な診療の補助をいう。

介護保険法第8条第4項(介護保険の場合)

提供できるサービスの内容は主に以下のとおりです。

  • 身体のアセスメント(状態観察) 血圧・脈拍・体温の測定、全身状態の確認
  • 医療的処置・管理 点滴・注射・吸引・経管栄養・カテーテル管理・褥瘡処置など
  • 服薬管理・指導
  • リハビリテーション(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が行う場合)
  • ターミナルケア
  • 本人・家族への指導

訪問看護の実施者は、看護師・准看護師・保健師・助産師のほか、訪問看護ステーションに所属する理学療法士・作業療法士・言語聴覚士も含まれます。

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訪問介護と訪問看護の違い、比較表

項目訪問介護訪問看護
根拠法介護保険法介護保険法・健康保険法等
使用する保険介護保険のみ介護保険または医療保険
対象者要介護1〜5要介護・要支援、医療保険該当者
医師の指示不要必要(訪問看護指示書)
実施者訪問介護員(ホームヘルパー)等看護師・准看護師・保健師・PT・OT・ST等
医療行為原則不可可能(医師の指示の範囲内)
主な内容身体介護・生活援助・通院乗降介助療養上の世話・医療的処置・リハビリ等
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介護保険と医療保険、訪問看護はどちらが優先か

訪問看護は介護保険と医療保険の両方で利用可能ですが、原則として介護保険が優先されます。ただし以下の場合は医療保険が適用されます。

医療保険が優先されるケース

要介護認定を受けていない方(医療保険のみが適用)

厚生労働大臣が定める疾病等(別表第7)に該当する方

がん末期、多発性硬化症、重症筋無力症、スモン、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、脊髄小脳変性症、ハンチントン病、進行性筋ジストロフィー、パーキンソン病関連疾患(ホーエン・ヤール重症度ステージ3以上)、多系統萎縮症、プリオン病、亜急性硬化性全脳炎、ライソゾーム病、副腎白質ジストロフィー、脊髄性筋萎縮症、球脊髄性筋萎縮症、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、後天性免疫不全症候群(AIDS)、頸髄損傷、人工呼吸器装着者

精神科訪問看護指示書が交付されている場合(精神疾患の方)

特別訪問看護指示書が交付されている場合

急性増悪期など、医師が特に必要と認めた場合。月1回・原則14日間の期間限定。

医療保険の訪問看護に切り替わった期間中は、介護保険の訪問看護は原則として算定できません(同一期間に医療保険と介護保険の訪問看護が並行して提供されることはない)。

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訪問介護の「2時間ルール」とは

訪問介護には、同一の利用者に対して1日に複数回の訪問介護を算定する場合、前回のサービス終了から概ね2時間以上の間隔を空けなければならないというルールがあります

訪問介護を1日に複数回算定する場合にあっては、算定する時間の間隔は概ね2時間以上とする。

指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)の留意事項(老企第36号)

この2時間ルールは同一事業者による提供に限らず、複数の事業者によるサービス提供にも適用されます

厚生労働省Q&A(介護保険最新情報掲載)

Q
「訪問介護を1日に複数回算定する場合にあっては、算定する時間の間隔は概ね2時間以上とする。」とされているが、複数の事業者により提供する場合の扱いについて。
A

該取扱いは同一事業者によるサービス提供に限られなく、複数の事業者によるサービス提供にも適用される。(なお複数の事業者の場合訪問介護費の分配は事業所相互の合議に委ねられる。)

「概ね」の具体的内容については特に規定されておらず、利用者個々人の身体状況や生活実態等に応じて判断されます。

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訪問看護の「2時間ルール」とは(介護保険)

介護保険の訪問看護にも同様の2時間ルールが存在します。

(一)前回提供した訪問看護から概ね二時間未満の間隔で訪問看護を行う場合(利用者の状態の変化等により緊急の訪問看護を行う場合を除く。)は、それぞれの所要時間を合算するものとする。

指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準の留意事項(老企第36号)第二の5

介護保険の訪問看護では、「2時間ルール」といっても「2時間以内に訪問してはいけない」のではなく、2時間未満の間隔で訪問した場合は前後の訪問時間を合算して1回分として請求するというルールです。

訪問看護の2時間ルールの例外

以下の場合は例外として、2時間以内でも時間を合算せずそれぞれ算定できます。

緊急の訪問看護

利用者の状態変化等により緊急に訪問看護を行う場合は、前回の訪問から2時間未満であってもそれぞれの時間で算定できます。

20分未満の訪問看護

吸引・導尿・経管栄養等、短時間かつ頻回の医療的処置が必要な利用者に対する20分未満の訪問は2時間ルールの例外となります。ただし算定には以下の要件を満たす必要があります。

週1回以上、20分以上の看護師等(准看護師を除く)による訪問看護が居宅サービス計画に含まれていること
緊急時訪問看護加算が算定されており、24時間体制で訪問看護が行える体制が整えられていること

異なる職種による訪問(看護師とセラピスト等)

看護職員(看護師・准看護師等)が訪問した後に引き続き理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が訪問する場合(または逆の場合)は、職種ごとにそれぞれ算定できます。

(三)一人の看護職員又は理学療法士等が訪問看護を行った後に、続いて他の職種の看護職員又は理学療法士等が訪問看護を実施した場合(看護職員が訪問看護を行った後に続いて別の理学療法士等が訪問看護を行う場合など)は職種ごとに算定できる。

老企第36号第二の5

なお、同じ職種が続けて訪問した場合は合算します。例えば理学療法士が訪問した後に別の理学療法士が2時間以内に訪問した場合は時間を合算します。

計画上2時間以上の間隔だが、やむを得ない事情で若干の変動が生じた場合

Q
1日に複数回の訪問看護を実施する場合、訪問看護終了後2時間以上経過していなければ必ず所要時間を合算するのか。
A

20分未満の訪問看護と計画外で緊急に訪問看護を実施した場合は合算しない。また、おおむね2時間としており、例えば計画上は2時間後に訪問をする予定であったが、点滴注射等が早めに終了した等の理由で、若干時間に変動があった場合等は計画どおりの報酬を算定する。

医療保険の訪問看護については、この2時間ルールは適用されません。医療保険では医師の指示・特別訪問看護指示書に基づき、必要に応じた柔軟な訪問計画が可能です。

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訪問介護と訪問看護の2時間ルールの関係、間に挟んでも大丈夫か

「訪問介護と訪問看護は別のサービスなのだから、間に挟んでも2時間ルールは関係ない」と考えてしまいがちですが、ここが特に注意が必要な点です。

訪問介護の2時間ルールは、訪問看護は関係しない

訪問介護の2時間ルールは、訪問介護と訪問介護の間隔に関するルールです。訪問介護と訪問看護の間隔については、このルールは直接適用されません。

つまり、訪問介護の終了から1時間後に訪問看護が入ることは問題ありません

その後2時間未満で再び訪問介護が入った場合に、2回目の訪問介護と1回目の訪問介護との間隔が問題になります。

訪問介護と訪問看護を併用する具体例

時刻サービス
9:00〜9:30訪問介護①(身体介護30分)
10:00〜10:30訪問看護(30分)
11:30〜12:00訪問介護②(身体介護30分)

この場合、訪問介護①の終了(9:30)から訪問介護②の開始(11:30)まで2時間です。これは概ね2時間以上の間隔があるため、それぞれ別に算定できます(訪問看護は訪問介護の2時間ルールとは別に考えます)。

訪問看護の2時間ルールへの影響

訪問看護の2時間ルールも、訪問看護と訪問看護の間隔に関するルールです。訪問介護が間に入っていても、訪問看護と訪問看護の間隔が2時間未満であれば、合算して算定することになります。

訪問看護の合算が必要なケースの具体例

時刻サービス
9:00〜9:30訪問看護①(30分)
9:40〜10:10訪問介護(30分)
10:20〜10:50訪問看護②(30分)

この場合、訪問看護①の終了(9:30)から訪問看護②の開始(10:20)までは50分しかありません。間に訪問介護が入っていても、訪問看護同士の間隔は2時間未満のため、訪問看護①と訪問看護②の時間を合算して算定することになります(合計60分として算定)。

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同一時間帯に訪問介護と訪問看護を同時算定できるか

原則としては、同一時間帯に複数の訪問サービスを利用することは認められていないです。

介護保険制度では、原則として同一時間帯に一つの訪問サービスを利用することが前提とされています

同一時間帯に訪問介護と訪問看護を利用する場合には、訪問介護と訪問看護は同一時間帯に利用することを想定していないため、一方のサービスを算定すること。ただし、利用者の心身の状況や介護の内容から同一時間帯に利用することが介護のために必要があると認められる場合には、それぞれ算定できる。

老企第36号(指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準の留意事項)

例外として同時算定が認められる場合

同一時間帯でも、利用者の心身の状況や介護の内容に応じて同一時間帯に利用することが介護のために必要と認められる場合には、それぞれを算定することができます。

厚生労働省の示す具体例(介護保険最新情報Vol.934 令和3年3月16日)

ケアマネジャーによる適切なアセスメントを通じて、利用者の心身の状況や介護の内容から同一時間帯に訪問看護を利用することが必要であると判断された場合には、それぞれ算定できます。

(例)家庭の浴槽で全身入浴の介助をする場合など

この例示における単位数の計算例として、30分以上1時間未満の訪問介護(身体介護中心の場合)と訪問看護(指定訪問看護ステーションの場合)を同一時間帯に利用した場合、訪問介護については396単位、訪問看護については821単位がそれぞれ算定されます(令和6年改定後の単位数)。

同時算定の実務上の注意点

Q&Aでは「例えば、家庭の浴槽で全身入浴の介助をする場合など」という例示がある通り、「全身入浴介助」が唯一の例ではなく他にも該当しうる場合はあると解釈できますが、保険者(市区町村)によって判断が異なる場合があります。

実際に同時算定を行う場合は、事前にケアマネジャーへの相談と保険者への確認を行うことを強くお勧めします

利用者の心身の状況・介護の内容から同時利用の必要性があることを客観的に説明できること、ケアプランに明確に位置づけられていることが重要です。

同時算定が認められる場合でも、実際の提供を行った旨の記録を適切に残しておく必要があります。

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同日に訪問介護と訪問看護の両方を使う場合の注意点

時間帯をずらせば同日に訪問介護と訪問看護の両方を使うことは問題ありません。これは一般的に行われています。ただし以下の点に注意が必要です。

訪問看護の2時間ルールへの影響

前述のとおり、訪問看護と訪問看護の間に訪問介護が入っていても、訪問看護同士の時間が2時間未満の場合は合算となります。間に訪問介護を挟んでも訪問看護の2時間ルールは免除されません。

区分支給限度額の管理

介護保険では要介護度ごとに区分支給限度額が設定されており、訪問介護・訪問看護ともに支給限度額の範囲内でサービスを使う必要があります(訪問看護の緊急時訪問看護加算・特別管理加算・ターミナルケア加算等は支給限度額管理の対象外)。
両方のサービスを同日に利用する必要があるようなケースは、おそらく定期的に高頻度で介護保険サービスを利用をするような形になるので、月全体の支給限度額の範囲内になるのかは十分注意が必要です。

訪問看護は医師の指示書が必要

訪問看護は訪問介護と異なり、主治医が発行する訪問看護指示書が必ず必要です。訪問看護ステーションは指示書に基づいてサービスを提供します

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医療保険の訪問看護と訪問介護の組み合わせ

医療保険で訪問看護を利用している場合(別表第7該当者、特別訪問看護指示書交付中等)でも、訪問介護は介護保険で引き続き利用できます。

医療保険の訪問看護は介護保険の支給限度額の枠外で算定されるため、訪問介護の支給限度額には影響しません。

また、医療保険の訪問看護は2時間ルールが適用されません。医師の指示・特別訪問看護指示書に基づき、必要に応じて複数回の訪問が可能です。

特別訪問看護指示書が交付されている期間(急性増悪期等、最大14日間)は医療保険の訪問看護と介護保険の訪問介護を組み合わせることが多くなりますが、この期間中は訪問看護は医療保険で対応し、生活援助等は引き続き訪問介護として介護保険で対応するという組み合わせが一般的です。

ホスピス住宅型施設と精神科の訪問看護の不正が注目されている

介護保険の訪問看護では介護保険の区分支給限度額の範囲内での提供に限られますが、医療保険の訪問看護は医師の指示をうまく得ることができれば、介護保険よりもサービス提供の限度がゆるい形で訪問看護の提供ができてしまいます。業界にいればみんな知っていることではありますが、倫理的に必要な分での訪問看護に限りある程度抑制された形で提供されてきていました。

しかし、末期がんや難病の人を対象に看取りまで行う「医心館」を運営するアンビスホールディングスや、パーキンソン病患者に特化した住宅型有料老人ホームである「PDハウス」を運営するサンウェルズなどの大手が、難病や末期の場合に医療保険の訪問看護を過剰に提供できてしまう枠組みを悪用して、1人当たり月100万円もの報酬を得るようなビジネスモデルにしてしまい不正請求が認定されました。

大手なので話題になりましたが、悪質な不正ではあったものの大手がゆえに、指定取り消しなどの強い指導や行政処分には時間がかかっており、おそらく次の報酬改定でこのような不正ができないような制度に改定することで再発を防止するということになるのではないでしょうか。制度設計上、穴になっているのは業界の人は分かっていましたが、性善説に基づいて倫理的に行ってこないというものだったので、ルールを作っていた厚生労働省としても自分たちにも抜け目があったのでなかなか強くいけないのではないかと思います。

よくある質問(Q&A)

こちらは 厚生労働省のQ&Aを掲載しているわけではなく、法令や厚生労働省のQ&Aなどをもとに、編集部で訪問介護と訪問看護の併用などについて、考え方を整理したものです。記事の最後に参考にした通知や基準などを掲載しておりますので、あくまでも自己判断で参考になさってください。

Q
訪問介護と訪問看護の2時間ルールは互いに影響しますか?
A

それぞれのルールは独立しています。訪問介護の2時間ルールは「訪問介護と訪問介護」の間隔に関するルールであり、訪問看護が間に入ることで訪問介護の2時間ルールを回避することはできません。訪問看護の2時間ルールも同様に「訪問看護と訪問看護」の間隔に関するルールです。訪問介護が間に入っても、訪問看護同士の間隔が2時間未満であれば合算します。

Q
訪問看護が入った後すぐに訪問介護が来ることはできますか?
A

訪問看護と訪問介護は別のサービスのため、訪問介護の2時間ルールは「訪問介護と訪問介護」の間に適用されます。訪問看護の終了直後に訪問介護が入ることは制度上問題ありません。ただしケアプランに位置づけられていることが前提です。

Q
介護保険の訪問看護と医療保険の訪問看護を同じ期間に使えますか?
A

原則として同一期間に介護保険と医療保険の訪問看護を並行して使うことはできません。医療保険が適用される状態(別表第7該当、特別訪問看護指示書交付中等)になると、その期間中は医療保険の訪問看護が適用され、介護保険の訪問看護は算定できません。

Q
複数の訪問看護ステーションを利用することはできますか?
A

介護保険の訪問看護ではケアプランの範囲内であれば複数のステーションを利用できます。医療保険の訪問看護では原則として1か所のみですが、別表第7別表第8に該当する方、または特別訪問看護指示書が交付され週4日以上の訪問が計画されている方は複数のステーションが利用できます(週4日以上は2か所、毎日の場合は3か所まで)。

Q
入浴以外の場面で訪問介護と訪問看護の同時算定は認められますか?
A

厚生労働省のQ&Aでは入浴介助が具体例として示されていますが、「例えば」という表現であるため、他にも利用者の心身の状況や介護の内容から同一時間帯に利用することが必要と認められる場合はあり得ます。ただし判断は保険者によって異なるため、必ずケアマネジャーを通じて保険者に確認してください。

Q
特別訪問看護指示書が出ている期間中は、訪問介護とどう組み合わせますか?
A

特別訪問看護指示書が交付された期間(14日間、月1回が原則)は医療保険の訪問看護となり、介護保険の訪問看護は算定できません。この期間中も訪問介護は介護保険で引き続き利用できます。病状が不安定な時期はケアマネジャーを中心に看護師・ヘルパーが密接に連携することが重要です。

まとめ

訪問介護と訪問看護の違いと同時算定についてまとめます。

  • 訪問介護は介護保険のみ、訪問看護は介護保険または医療保険が適用される
  • 訪問看護は原則として介護保険が優先されるが、別表第7該当・精神科訪問看護・特別訪問看護指示書交付中等は医療保険が適用される
  • 訪問介護の2時間ルールは「訪問介護と訪問介護」の間隔に関するルール(複数事業者間でも適用)
  • 訪問看護の2時間ルールは「訪問看護と訪問看護」の間隔に関するルール(間に訪問介護が入っても免除されない)
  • 訪問介護の2時間ルールと訪問看護の2時間ルールは互いに独立しており、訪問介護と訪問看護の間隔に2時間ルールは適用されない
  • 同一時間帯に訪問介護と訪問看護を同時算定することは原則として認められていないが、利用者の心身の状況や介護の内容から必要と認められる場合(入浴介助等)は例外として認められる
  • 同時算定が必要なケースでは、必ずケアマネジャーへの相談と保険者への確認を行うこと
  • 医療保険の訪問看護には2時間ルールは適用されない

参考資料・根拠法令

2024年・2025年・2026年
介護保険・介護報酬改定の情報

令和8年度(2026年)障害福祉サービス等報酬改定の概要と変更点まとめ

令和6年~8年 地域区分(介護)区市町村の等級一覧(2024年4月~)

介護保険区分支給限度基準額一覧(要支援・要介護)

New! 令和8年(2026年)介護報酬改定

New!令和8年(2026年)介護報酬改定介護報酬改定後の介護保険サービスごとの介護報酬・単位数

 介護保険の居宅サービス介護給付費単位数(対象:要介護)

地域密着型サービスの単位数改定内容

介護予防サービス(対象・要支援)

介護予防・日常生活支援総合事業費(要支援・事業対象者)の改定内容

施設サービス等介護給付費単位数の改定内容

      2026年(令和8年度)・2024年 介護報酬改定で特徴的な加算・制度

      利用者負担軽減の仕組みの改定

      補足給付(負担限度額認定)に関わる見直しは、以下のとおりです。

      令和6年8月1日施行 基準費用額の見直し

      令和7年8月1日施行  多床室の室料負担

       

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