超高齢社会とは?高齢化社会・高齢社会との違いと日本の到達年【2025年29.4%】

超高齢社会とは、高齢化率(総人口に占める65歳以上人口の割合)が21%を超えた社会のことです。日本は2007年(平成19年)に21%を超え、その後も上昇を続けて2025年には29.4%と、人口4,000万人以上の38か国の中で世界一の水準になっています。
ただし、この「7%・14%・21%」という基準について、国際的に明確な定義があるわけではありません。内閣府自身が高齢社会白書のなかでその旨を述べています。ここは意外に知られていない部分です。
この記事では、高齢化社会・高齢社会・超高齢社会の違いと日本が到達した年、基準の由来、高齢者の定義、そして都道府県によって高齢化率がどれだけ違うのかまでを、内閣府と総務省の一次資料をもとに解説します。介護福祉士・ケアマネジャー試験の対策としても使える内容です。
高齢化社会・高齢社会・超高齢社会の違い【早見表】
3つの用語は、高齢化率の水準によって使い分けられます。日本が到達した年とあわせて整理します。
| 呼び方 | 高齢化率 | 英語表記 | 日本が到達した年 |
|---|---|---|---|
| 高齢化社会 | 7%以上 | aging society | 1970年(昭和45年) |
| 高齢社会 | 14%以上 | aged society | 1994年(平成6年) |
| 超高齢社会 | 21%以上 | super-aged society | 2007年(平成19年) |
覚え方としては、7%の倍が14%、その1.5倍が21%と押さえると混乱しません。「高齢化社会」と「高齢社会」は一文字違いで紛らわしいのですが、「化」がつくほうが低い(7%)と覚えると間違えにくくなります。
なぜ7%・14%・21%なのか【基準の由来】
ここが、多くの解説で省かれている部分です。内閣府の高齢社会白書には、次のように書かれています。
「高齢化社会」という用語は、1956(昭和31)年の国連の報告書において、当時の欧米先進国の水準を基にしつつ、仮に、7%以上を「高齢化した(aged)」人口と呼んでいたことに由来するのではないかとされているが、必ずしも定かではない。(中略)今後到来が予想される高齢化率の一段と高い社会を「超高齢社会」と呼ぶことがあるが、これについても特に明確な定義があるわけではない。
整理すると、次のようになります。
インターネット上には「WHOや国連が定義した」と書かれた解説が多く見られますが、公的資料でその根拠は確認できません。試験対策としては数値(7・14・21)を押さえておけば十分ですが、記事や資料を書く立場であれば、「一般にそう呼ばれている」という書き方が正確です。
日本は24年で高齢化社会から高齢社会へ
倍化年数で見ると、日本は1970年に7%、1994年に14%に達しており、わずか24年で高齢社会に移行しました。欧米諸国が数十年から100年以上かけて進んだ変化を、日本は4半世紀で経験したことになります。制度や社会の仕組みが追いつかないまま高齢化が進んだ背景には、このスピードがあります。
法律で最初に「高齢社会」が使われたのは1995年
平成7年(1995年)に制定された高齢社会対策基本法は、前文で「我が国の人口構造の高齢化は極めて急速に進んでおり、遠からず世界に例を見ない水準の高齢社会が到来するものと見込まれている」と述べており、法律として初めて「高齢社会」という用語を使用したものです。
高齢者とは何歳からか【前期高齢者・後期高齢者】
高齢化率の分子となる「高齢者」は、日本では65歳以上を指すのが一般的です。「高齢者の医療の確保に関する法律」では、次のように区分しています。
| 区分 | 年齢 |
|---|---|
| 前期高齢者 | 65歳〜74歳 |
| 後期高齢者 | 75歳以上 |
ただし「高齢者=65歳以上」という区分は、制度上の便宜による面が大きく、実態と合わなくなってきているという指摘もあります。法律ごとの定義や、年金・医療制度での年齢の扱いは以下の記事で解説しています。
超高齢社会の現在地【2025年は29.4%】
2007年に超高齢社会に入ってから、日本の高齢化率は上昇を続けています。
| 年 | 高齢化率 | 段階 |
|---|---|---|
| 1970年 | 7.1% | 高齢化社会に |
| 1994年 | 14.1% | 高齢社会に |
| 2007年 | 21.5% | 超高齢社会に |
| 2015年 | 26.6% | |
| 2020年 | 28.6% | |
| 2025年 | 29.4% | 過去最高・世界一 |
| 2050年(推計) | 37.1% |
高齢化率の詳しい推移、年齢別の内訳、将来推計、国際比較は以下の記事にまとめています。
都道府県で高齢化率はこれだけ違う
「超高齢社会」と一口に言っても、地域によって状況はまったく異なります。令和6年(2024年)現在の高齢化率は、最も高い秋田県で39.5%、最も低い東京都で22.7%と、16.8ポイントもの差があります。
| 高い都道府県 | 令和6年 | 低い都道府県 | 令和6年 |
|---|---|---|---|
| 秋田県 | 39.5% | 東京都 | 22.7% |
| 高知県 | 36.6% | 沖縄県 | 24.2% |
| 青森県 | 35.7% | 愛知県 | 25.8% |
| 徳島県 | 35.7% | 神奈川県 | 26.0% |
| 山形県 | 35.6% | 滋賀県 | 27.3% |
高齢化率が30%以上の道県は36にのぼり、東北・四国・山陰といった地方部に多く分布しています。すでに3人に1人以上が65歳以上という地域が、日本の大半を占めているのが実態です。
これから高齢化が急ぐのは大都市圏
注目したいのは、今後の伸び方です。令和32年(2050年)までの上昇幅を見ると、意外な傾向が見えてきます。
| 都道府県 | 令和6年 | 令和32年(推計) | 上昇幅 |
|---|---|---|---|
| 神奈川県 | 26.0% | 35.0% | +9.0pt |
| 埼玉県 | 27.5% | 35.5% | +8.0pt |
| 東京都 | 22.7% | 29.6% | +6.9pt |
| 島根県 | 35.2% | 39.7% | +4.5pt |
| 秋田県 | 39.5% | 49.9% | +10.4pt |
すでに高齢化が進んだ島根県などは上昇幅が小さい一方、神奈川県や埼玉県といった首都圏で高齢化率が大きく上昇します。内閣府も「今後、我が国の高齢化は、大都市圏を含めて全国的な広がりを見ることとなる」と指摘しています。
地方では高齢者の「割合」が問題になり、大都市圏では高齢者の「数」が急増する。介護サービスの整備という観点では、この2つはまったく別の課題です。
試験対策のポイント
介護福祉士国家試験やケアマネジャー試験で問われやすいのは、次の点です。
よくある質問
高齢化率が7%以上なら高齢化社会、14%以上なら高齢社会です。「化」がついているほうが低い水準(7%)で、高齢化が進みつつある段階を指します。日本は1970年に高齢化社会、1994年に高齢社会となり、現在はさらに上の超高齢社会です。
公的に定められた次の段階はありません。そもそも21%という超高齢社会の基準自体、内閣府が「特に明確な定義があるわけではない」としているものです。日本の高齢化率は2050年に37.1%、秋田県では49.9%に達すると見込まれていますが、これらを表す新たな用語が公式に定義されているわけではありません。
「WHOや国連が定義した」と紹介されることが多いのですが、公的資料でその根拠は確認できません。内閣府の高齢社会白書では、7%の基準について1956年の国連報告書に由来する可能性を挙げつつ「必ずしも定かではない」とし、超高齢社会については「特に明確な定義があるわけではない」と明記しています。
21%を超えている国は複数あります。2025年時点ではイタリア25.1%、ドイツ23.7%、フランス22.5%、スペイン21.6%などが該当します。日本の29.4%は世界で最も高い水準ですが、今後は韓国や中国など、日本を上回るペースで高齢化が進む国も出てくると推計されています。
まとめ
超高齢社会とは高齢化率が21%を超えた社会で、日本は2007年に到達し、2025年には29.4%と世界一の水準にあります。7%・14%・21%という基準は広く使われていますが、内閣府自身が「明確な定義があるわけではない」としている点は押さえておきたいところです。
また、全国一律の話ではありません。秋田県39.5%と東京都22.7%では、直面している課題がまったく違います。そしてこれからは、首都圏で高齢化率が大きく上昇していきます。
数値や用語を正確に押さえたうえで、では超高齢社会にどう向き合うのか。高齢者への支援だけを考えていればよいのか。この問いについては、以下の記事で考えてみました。
参考資料
2024年・2025年・2026年
介護保険・介護報酬改定の情報
令和8年度(2026年)障害福祉サービス等報酬改定の概要と変更点まとめ
2026年(令和8年)介護報酬改定の全体像についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
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令和7年8月1日施行 多床室の室料負担
令和8年8月1日施行 食費基準費用額の1,445円→1,545円、低所得者の食費負担限度額の段階別変更




