老健入所「短期集中リハビリテーション実施加算」の算定要件、リセットの条件

老健入所「短期集中リハビリテーション実施加算」の算定要件、リセットの条件

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介護老人保健施設(入所)では、入所してから3ヶ月間までの間、1回20分以上の個別リハビリテーションを、週おおむね3日以上実施することで短期集中リハビリテーション実施加算を算定できます。3ヶ月以内に介護老人保健施設へ入所したことがない利用者が対象となっていることから、3ヶ月間の自宅や別の老人ホームなどに行き、また老健に戻ってくるという通称「老健リセット」をして、再度週に3回以上の集中的なリハビリを受けるというご利用者もいます。老健に入所時の短期集中リハビリテーション実施加算について 算定要件や厚生労働省の Q & A などを紹介いたします。

介護老人保健施設とは?(老健:ろうけん)

介護老人保健施設とは(ろうけん) リハビリを行う介護保険施設

介護老人保健施設とは、通称「老健施設(ろうけんしせつ)」と呼ばれる介護保険施設です。介護老人保健施設は、以下のような役割を持っています。

  • 在宅復帰、在宅療養支援のための地域拠点となる施設
  • リハビリテーションを提供する機能維持・改善の役割を担う施設

参考:介護老人保健施設とは?費用や入所条件をわかりやすく解説!

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介護老人保健施設(入所)の短期集中リハビリテーション実施加算の単位数

介護保険の介護保健施設サービス費(老健)の単位数について、2024年4月(令和6年4月)からの介護報酬改定内容を紹介します。

短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ)1日につき+258単位
※特別介護保健施設サービス費算定の場合を除く
短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅱ)1日につき+200単位
※特別介護保健施設サービス費算定の場合を除く
認知症短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ)1日につき+240単位
(週3日を限度)
※特別介護保健施設サービス費算定の場合を除く
認知症短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅱ)1日につき+120単位
(週3日を限度)
※特別介護保健施設サービス費算定の場合を除く
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介護老人保健施設(入所)の短期集中リハビリテーション実施加算の算定要件

介護老人保健施設(入所)の短期集中リハビリテーション実施加算の対象者

短期集中リハビリテーション実施加算の対象となるのは、介護老人保健施設に入所している利用者で、心身機能やADLの改善を目的として集中的な個別リハビリテーションが必要と認められる者です。

原則として、過去3か月以内に介護老人保健施設へ入所したことがない利用者が対象となります。

提供すること(求められるリハビリ内容)

本加算で求められる「集中的なリハビリテーション」とは、1回20分以上の個別リハビリテーションを、週おおむね3日以上実施することを指します。
集団リハビリや20分未満の実施は算定要件を満たしません。

基本条件(原則ルール)

短期集中リハビリテーション実施加算は、次の条件を満たす場合に算定できます。

  • 介護老人保健施設の入所者であること
  • 個別リハビリテーションを週3日以上、1回20分以上実施していること
  • 過去3か月以内に介護老人保健施設への入所歴がないこと

この「過去3か月以内の老健入所歴がない」という点が、いわゆる老健リセットの基本的な考え方になります。他の老健で、短期集中リハビリテーション実施加算の算定の有無にかかわらず、過去3月の間に介護老人保健施設に入所したことがある場合には算定できないというルールが厚生労働省のQ&Aから示されています。

リセット条件(例外的に算定できるケース)

原則に当てはまらない場合でも、以下の条件に該当すれば算定が可能です。

4週間以上の入院があった場合

短期集中リハビリテーション実施加算の算定途中、または算定終了後3か月以内であっても、以下の2点を両方を満たせば再度算定可能です

  • 4週間以上の入院
  • 再入所後、短期集中リハビリの必要性が認められること

4週間未満の入院でも算定できる特例

4週間未満の入院の場合は、次の急性発症の状態に該当する場合のみ算定可能です。

  • 脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、脳外傷、脳炎、急性脳症、髄膜炎などの中枢神経疾患
  • 上・下肢の複合損傷(3種類以上の組織損傷)
  • 脊椎損傷による四肢麻痺
  • 体幹・上肢・下肢の外傷や骨折
  • 切断・離断(義肢含む)
  • 運動器の悪性腫瘍などの急性発症または手術後

これらに該当しない場合、4週間未満の入院では老健リセットはかかりません。

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介護老人保健施設(入所)の短期集中リハビリテーション実施加算の算定要件についての原文

第二 居宅サービス単位数表(短期入所生活介護費から特定施設入居者生活介護費に係る部分に限る。)及び施設サービス単位数表

6 介護保健施設サービス

(8) 短期集中リハビリテーション実施加算について

① 短期集中リハビリテーション実施加算における集中的なリハビリテーションとは、二〇分以上の個別リハビリテーションを、一週につき概ね三日以上実施する場合をいう。

② 当該加算は、当該入所者が過去三月間の間に、介護老人保健施設に入所したことがない場合に限り算定できることとする。ただし、以下の③及び④の場合はこの限りではない。

③ 短期集中リハビリテーション実施加算の算定途中又は算定終了後三月に満たない期間に四週間以上の入院後に介護老人保健施設に再入所した場合であって、短期集中リハビリテーションの必要性が認められる者に限り、当該加算を算定することができる。

④ 短期集中リハビリテーション実施加算の算定途中又は算定終了後三月に満たない期間に四週間未満の入院後に介護老人保健施設に再入所した場合であって、以下に定める状態である者は、当該加算を算定できる。

ア 脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、脳外傷、脳炎、急性脳症(低酸素脳症等)、髄膜炎等を急性発症した者

イ 上・下肢の複合損傷(骨、筋・腱・靭帯、神経、血管のうち三種類以上の複合損傷)、脊椎損傷による四肢麻痺(一肢以上)、体幹・上・下肢の外傷・骨折、切断・離断(義肢)、運動器の悪性腫瘍等を急性発症した運動器疾患又はその手術後の者

引用:○指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(短期入所サービス及び特定施設入居者生活介護に係る部分)及び指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について

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介護老人保健施設(入所)の短期集中リハビリテーション実施加算 厚生労働省Q&A

Q
「過去3月の間に介護老人保健施設に入所したことがない場合に限り算定できる」こととされたが、過去3月間に別の介護老人保健施設に入所していても、短期集中リハビリテーション実施加算を算定しなかった場合は算定できるのか。
A

短期集中リハビリテーション実施加算の算定の有無にかかわらず、過去3月の間に介護老人保健施設に入所したことがある場合には算定できない。

※平成21年Q&A(vol.1)(平成21年3月23日)問96及び平成18年Q&A(vol.3)(平成18年4月24日)問12は削除する。

24.3.16 事務連絡 介護保険最新情報vol.267 「平成24年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)(平成24 年3 月16 日)」の送付について Q.211

Q
肺炎により4週間に満たない期間入院して再度入所した場合において、短期集中リハビリテーション実施加算の算定に係る起算日は、再度入所した日となるのか。
A

入院前の入所日が起算日である。

24.3.16 事務連絡 介護保険最新情報vol.267 「平成24年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)(平成24 年3 月16 日)」の送付について Q.212

Q
短期集中リハビリテーション実施加算の算定に当たって、①本人の自己都合、②体調不良等のやむを得ない理由により、定められた実施回数、時間等の算定要件に適合しなかった場合はどのように取り扱うか。
A

短期集中リハビリテーション実施加算の算定に当たっては、正当な理由なく、算定要件に適合しない場合には、算定は認められない。 したがって、算定要件に適合しない場合であっても、

①やむを得ない理由によるもの(利用者の体調悪化等)、②総合的なアセスメントの結果、必ずしも当該目安を超えていない場合であっても、それが適切なマネジメントに基づくもので、利用者の同意を得ているもの(一時的な意欲減退に伴う回数調整等)であれば算定要件に適合するかたちでリハビリテーションを行った実施日の算定は認められる。なお、その場合はリハビリテーション実施計画書の備考欄等に、当該理由等を記載する必要がある。

18.4.21 介護制度改革information vol.96 平成18年4月改定関係Q&A(vol.3) Q.9

Q
短期集中リハビリテーション実施加算の算定に当たっては、退院(所)日又は認定日から直近のリハビリテーションを評価する報酬区分を算定した上で、継続的に各報酬区分を算定しなければ、算定は認められないか。例えば、次のような報酬算定は認められないか。
(例)退院(所)日又は認定日から起算して1か月以内…算定せず
(同上) 1か月超3か月以内…算定
A

退院・退所直後の改善可能性の高い期間において、集中的なリハビリテーションを利用することが利用者にとって望ましいものと考えるが、継続的な算定が行われていなくても、各報酬区分の算定要件に適合すれば算定することができる。

18.4.21 介護制度改革information vol.96 平成18年4月改定関係Q&A(vol.3) Q.10

Q
短期集中リハビリテーション実施加算の算定要件として、「通院(所)日又は認定日から起算して一月以内の期間に行われた場合は一週につき概ね二回以上、一回当たり40分以上、退院(所)日又は認定日から起算して1月を超え三月以内の期間に行われた場合は一週につき概ね二回以上一回当たり20分以上の個別リハビリテーションを行う必要があること」 とあるが、連続して40分以上の個別リハビリテーションを実施する必要があるのか。また具体的な方法如何。
A

当該加算の算定要件としでの個別リハビリテーションの実施については、必ずしも連続した20分又は40分以上の実施が必要ではない。また、個別リハビリテーションの実施が、複数職種によって、合計20分又は40分以上実施することであっても差し支えない。

18.4.21 介護制度改革information vol.96 平成18年4月改定関係Q&A(vol.3) Q.11

Q
「短期集中リハビリテーション実施加算」と「認知症短期集中リハビリテーション実施加算」は同日に重複して加算することは可能か。
A

別単位として、それぞれのリハビリテーションが行われているものであれば算定できる。

18.4.21 介護制度改革information vol.96 平成18年4月改定関係Q&A(vol.3) Q.13

Q
老健施設の短期入所療養介護を利用していた者が連続して当該老健施設に入所した場合について、短期集中リハビリテーション実施加算の起算日はいつか。
A

短期入所の後、リハビリテーションを必要とする状態の原因となった疾患等に変更が無く、施設入所に移行した場合にあっては、当該加算の起算日は直前の短期入所療養介護の入所日からとなる。(初期加算の算定に準じて取り扱われたい。)

18.5.2 介護制度改革information vol.102 平成18年4月改定関係Q&A(VOL4) Q.4

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まとめ

介護老人保健施設は、在宅復帰や在宅療養支援のための地域拠点で、リハビリテーションを提供する機能を持った施設です。

その中でも、短期集中リハビリテーション実施加算はご利用者や家族からの希望が強いサービスの一つとなっています。効果的なリハビリテーションとは何かを考えることも大切ですが、まずは加算の対象となる期間や条件については、厚生労働省のQ&Aなどを理解しましょう。

リハビリを止めたくないという希望があるご利用者や家族は、「過去3か月以内に介護老人保健施設への入所歴がないこと」が短期集中リハビリの条件だと知り、3ヶ月間老健ではない別の場所で過ごして、「老健リセット」をしてまた老健に戻って短期集中リハビリを受けるというケースもあります。ルール上はできることになっていますが、算定要件に迷う場合には自治体に確認や相談をしていきましょう。

介護老人保健施設の中で入所・通所・訪問がある場合、算定の要件や厚生労働省Q&Aの内容が少しずつ違っているので それぞれのサービス種別でどのような決まりになっているかしっかり確認していきましょう。

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2024年・2025年・2026年
介護保険・介護報酬改定の情報

 令和6年(2024年)障害福祉サービス報酬改定情報はこちら

令和6年~8年 地域区分(介護)区市町村の等級一覧(2024年4月~)

介護保険区分支給限度基準額一覧(要支援・要介護)

2024年介護報酬改定後の介護保険サービスごとの介護報酬・単位数

令和6年度介護報酬改定では、4月に変更となる内容と、6月に変更になる内容があります。例えば、訪問介護費の場合、基本報酬部分は4月から、処遇改善加算等は6月から変更という2段階での変更が生じることがあります。詳細は各記事に添付している厚生労働省のサイトからご確認ください。

 介護保険の居宅サービス介護給付費単位数(対象:要介護)

地域密着型サービスの単位数改定内容

介護予防サービス(対象・要支援)

介護予防・日常生活支援総合事業費(要支援・事業対象者)の改定内容

施設サービス等介護給付費単位数の改定内容

      2024年(令和6年)介護報酬改定で特徴的な加算・制度

      利用者負担軽減の仕組みの改定

      補足給付(負担限度額認定)に関わる見直しは、以下のとおりです。

      令和6年8月1日施行 基準費用額の見直し

      令和7年8月1日施行  多床室の室料負担

       

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