車椅子の種類・機能を学ぼう! 跳ね上げ・前開き・背張り調整

 

車椅子の種類・部位の名前・機能を写真で見て学ぼう!アームレスト、フットレスト、跳ね上げ・前開き・背張り調整なども図で確認!
日々進歩している福祉用具の中でも最も使用される頻度が多いのが車椅子です。車椅子は一般的になってきましたが、まだまだ使い方や各部位の名前などは浸透していません。いろいろと便利な機能も付いているので車椅子の写真を使った図を見ながら部位の名前や機能を復習しましょう。

車椅子とは

車椅子とは、病気や怪我など身体の機能障害などによって歩行に困難な人の移動手段として利用される車輪と座面がある福祉用具です。

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車椅子の英語表記と略語

車椅子のことを英語でいうと、Wheel Chair(ホイールチェアー)なので、医療業界・介護業界での略語として「W/C」と表記されることがあります

看護師やリハビリ職がカルテなどに記載するときに「移動 W/C」などと書かれていることを目にすることがあります。(普通の人が見たらWCはトイレですけどね)

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車椅子の種類と目的に合わせた選び方

普通型車椅子は、様々な場面で良く見る車椅子です。その中に、自分で手を使って漕ぐ「自走型」と、押して介助してもらうことが前提となっている「介助用」があります。
大きく2種類ありますが、わざわざ介助型を利用するメリットは少ないと感じます

原則は普通型車椅子で、体力低下や身体的な理由で座位保持が行えない場合はリクライニング車椅子が選択されます。

自走用普通型車椅子

自走用普通型車椅子が、両タイヤの外側についているハンドリムを回して駆動する車椅子です。少し割高にはなりますが、車椅子の高さや傾きなどを細かく調整できる「モジュール車椅子」というタイプもあり、できるだけ体や状態にあったものを選択できるように心がけます。

介助用普通型車椅子

介助用車椅子はハンドリムが付いていないため、原則介助で押してもらうタイプです。自分で手を使って車輪を回せる方が間違えて介助型を購入してしまうと困ってしまうことがあるので気を付けましょう。

リクライニング車椅子

リクライニング車椅子は、背もたれが大きくなっていて寄りかかれます。主に、座っている姿勢を保てない方などに使用されます。背もたれの角度や座面の角度(ティルト)を傾けることができる機能があります

入浴用車椅子

入浴用車椅子は、入浴の時に、主に施設や病院の浴室の移動で使用されます。

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車椅子の仕組みと各部位の機能名称

車椅子には独特の部位の呼び方があります。

車椅子の仕組みと各部位の機能名称

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車椅子のハンドリム、駆動握り、駆動輪

車椅子のハンドリムは、駆動握りなどとも呼ばれ、車輪の外側にある握りのことです。下肢の筋力低下や麻痺・怪我などで立位での歩行ができなくなったときに利用されます。多くの場合は両手を使って駆動輪の外側についているハンドリムを回して駆動します。

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車椅子のシート(背もたれ)、座面、背張り調整

車椅子の背中からお尻の部分をシートといいます。お尻の部分は座面といいます。最近は背張り調整というシートの張り具合を調整できるタイプの車椅子も増えてきました。
背張り調整機能がついている車椅子だと、円背(背骨が曲がった人)などの状態に合わせてシートの調整ができます

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車椅子のアームレスト、腕置き、肘掛け

車椅子に座った時に、肘を載せるところをアームレストといいます

アームレスト跳ね上げ機能

ベッドなどから車椅子に乗る時に、多くの場合は横移動をするのですが、その時におしりがアームレストに引っかかります。
車椅子の乗り降りのときのお尻の動きを妨害しないように、アームレスト(肘掛け)が持ち上がる仕様のことを「アームレスト跳ね上げ機能」といいます

アームレスト跳ね上げ機能

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フットレスト、足置き

車椅子は基本的には両手でハンドリムを回します。下肢の疾患や筋力低下の場合は、フットレストに足を載せておき、上肢で駆動します。

フットレスト前開き、取り外し機能

フットレストは足置きですが、車椅子から椅子に移ったりするときには足元にあり邪魔になります。この時にフットレストが開いたり、取り外しできたりする機能のことを「フットレスト前開き機能」などと呼ばれます。

フットレスト前開き、取り外し機能

在宅生活中の要介護者は、車椅子を介護保険の福祉用具貸与でレンタルできる

在宅で生活する要介護者の場合には、介護保険適応で福祉用具貸与の制度を利用して車椅子をレンタルすることができます

その場合には、体や病気の状態に合わせてケアマネジャーを通して、福祉用具貸与業者に依頼をかけて車椅子の変更が可能です。
福祉用具貸与業者の方は、車椅子などの福祉用具がその方に合っているいるか、故障がないかを観察しておくことが課せられています。

施設入居時の車椅子は自己負担で購入のことも

養護老人ホームや特定施設(介護付き有料老人ホーム)などの介護施設に入居する場合、原則は一般的な普通型車椅子を施設で車椅子を用意する事になっています。
ただし、施設備品の普通型車椅子では対応が難しい場合には、自分での購入をしなければならないこともあります。
車椅子を購入する場合には、安易に安物を選択せず、将来まで見据えて最低限の機能として「フットレスト前開き」「背張り調整」「アームレスト跳ね上げ」と、予算に余裕があればモジュール型を選択すると良いかと思います。

寝たきりに近い場合にはリクライニング車椅子になりますが、いずれにしても介護や医療の経験と知識無しに適した車椅子を選択するのは難しいものです。
業者の方はそれほど親身になって選んでくれない場合もあります。身近に介護職やケアマネジャー、リハビリ専門職がいればそちらに相談してみると良いかと思います。

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