介護保険サービスを利用する際のケアプランの事業所を届け出する「ケアプラン作成依頼届出書(居宅サービス計画作成依頼届出書)」の役割、2022年からの新様式、書き方・文例、注意点などを紹介します。利用者が介護保険の要介護認定を受ける場合、ケアマネージャーにケアプランを作ってもらうことになりますが、担当になるケアマネの事業所(居宅介護支援事業所、居宅介護予防支援事業所)をどこに依頼するのか市区町村に「ケアプラン作成依頼届出書」を提出することが必要です。
このページの目次
居宅サービス計画作成依頼届出書とは
居宅サービス計画作成依頼届出書とは、保険者である市区町村に提出する書類で、介護保険の被保険者が居宅介護支援事業者に居宅介護サービス計画の作成を依頼することを届け出るものです。要介護認定の申請時または居宅サービス計画の作成を依頼する事業所などが決まり次第速やかに
居宅サービス計画作成依頼届出書はどんな時に提出する?
- 居宅(介護予防)サービス計画の作成を依頼する事業所が決まった時
- 居宅(介護予防)サービス計画の作成を依頼する事業所を変更する時
- 居宅サービス計画の作成を依頼している事業所の「介護保険事業者番号」の変更を伴う指定事項変更が行われた時
居宅サービス計画作成依頼届出書を提出しないことのデメリット
居宅サービス計画作成依頼届出書の届け出をせずに介護保険サービスを利用した場合は、介護保険でサービスを利用した場合に利用者は受領委任払いが利用できずサービス利用料の全額を各サービス事業者に支払うことが必要になります。
この場合、利用料を全額(10割)を支払った後に、市区町村に償還払いの支給申請を行い、介護保険の自己負担割合に合わせて7〜9割分の払い戻しを受けることになりますので、ご注意ください。
広告
居宅サービス計画作成依頼(変更)届出が必要となるサービス(介護予防も同様)
- 訪問介護
- 訪問入浴介護
- 訪問看護
- 訪問リハビリテーション
- 福祉用具の貸与
- 通所介護(デイサービス)
- 通所リハビリテーション(デイケア)
- 短期入所生活介護(ショートステイ)
- 短期入所療養介護(医療型ショートステイ)
- 特定施設入居者生活介護 ※短期利用に限る
- 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
- 夜間対応型訪問介護
- 認知症対応型通所介護
- 認知症対応型共同生活介護(グループホーム) ※短期利用に限る
- 地域密着型特定施設入居者生活介護 ※短期利用に限る
- 小規模多機能型居宅介護
- 看護小規模多機能型居宅介護
広告
居宅サービス計画作成依頼届出書の新様式(厚生労働省2022年9月発表)
2022年9月に公表された居宅サービス計画作成依頼届出書の様式は以下です。
居宅サービス計画作成依頼(変更)届出書
居宅サービス計画作成依頼(変更)届出書((看護)小規模多機能型居宅介護)
介護予防サービス計画作成依頼(変更)届出書
広告
居宅サービス計画作成依頼届出書の各市区町村の様式の調べ方(今後全国で様式統一)
居宅サービス計画作成依頼届出書については、現在は各市区町村のホームページや窓口で手に入れる形です。例えば「居宅サービス計画作成依頼届出書 〇〇市」などで検索をして印刷をして使うような形です。以前から居宅サービス計画作成依頼届出書の様式は示されていましたが、各市区町村で若干様式が異なっていました。今後は全国で様式統一が行われる見通しです。
広告
居宅サービス計画作成依頼届出書の書き方
被保険者にとって生涯最初の届出時には「新規」を囲み、過去に一度でも届け出がある場合は「変更」を囲んでください。
変更理由の記入例について
変更理由の欄は、居宅介護支援事業所を変更するときのみ記入します。例文としては、「本人・家族希望のため」など、なぜ居宅サービス計画書を作成する居宅介護支援事業所を変更するのか理由を記載します。
※変更年月日も必ず記入してください。
※変更するときは、必ず事前に、前の事業所に変更する旨を連絡してください。
広告
居宅サービス計画作成依頼届出書記入時の注意点
居宅介護支援事業者に居宅サービス計画の作成を依頼することを届け出ます。
この欄に氏名を記入する箇所がありますが、この部分は本人の『自署』が原則となります。
居宅サービス計画の作成を依頼(変更)する居宅介護支援事業者が居宅介護支援の提供に当たり、被保険者の状況を把握する必要がある時は、要介護認定・要支援認定に係る調査内容、介護認定審査会による判定結果・意見及び主治医意見書を当該居宅介護支援事業者に必要な範囲で提示することに同意します。
この同意を行なっていない場合には、居宅介護支援事業者のケアマネジャーがアセスメント・課題分析・ケアプランを作成するときに、認定調査内容、介護認定審査会による判定結果・意見及び主治医意見書を利用することができなくなるため、同意いただく方がケアの内容や方針が充実するかと思います。
介護予防支援を受託する居宅介護支援事業者
※居宅介護支援事業者が介護予防支援を受託する場合
要支援の利用者については地域包括支援センターから介護予防支援を委託される場合があります。委託の場合には、介護予防サービス計画作成依頼(変更)届出書の委託の欄に担当する居宅介護支援事業者の情報を記入する必要があります。
広告
ケアマネ業務についてはこちらもご確認ください
ケアマネジャーの転職は、ケアマネ専門の転職サイトを利用しよう
ケアマネジャーの転職はケアマネ専門の転職サイトの利用が安心です。自分で求人を探したり、人づてに紹介してもらったりする場合、本心では希望している条件をいろいろ我慢してしまいがちになります。転職サイトを挟むことで、希望に合う職場を見つけてもらい、見学・面接対策・条件調整なども行ってもらえるので、希望理由や面接対策で悩んだりすることも減ります。新人ケアマネも、ベテランのケアマネも専門の転職サイトの方がケアマネの求人情報を多く持っています。
居宅介護支援事業所では人手不足状態、ケアマネージャー、主任ケアマネージャー資格を有する人の求人が増えています。多くの転職サイトは介護の仕事のおまけのような感じでケアマネの転職支援をしていますが、ケア求人PECORIだけはケアマネ専門なので、登録して電話面談するときにもケアマネとしての状況や今後の働き方、賃金の相場などを相談しやすいです。
「ケア求人PECOLI」は、ケアマネージャー専門の転職サイトという大変珍しいサービスで、ケアマネに特化して全国の転職支援を行っています。他の転職サイトに登録しても、よい求人が見つからなかったり、電話の人と話が合わなかったりしてうまくいかなかったケアマネも、すぐ登録できるので一度登録してピッタリな求人・転職先の紹介を受けてみましょう。(運営:株式会社PECORI 職業紹介許可番号(厚生労働大臣認可):13-ユ-308091)