科学的介護情報システム(LIFE)2024年-2026年厚生労働省Q&Aまとめ

この記事はプロモーションが含まれます。
令和3年度(2021年)から本格的にスタートした科学的介護情報システム「LIFE」は、2024年8月にシステムが刷新され、「新LIFE」に移行となりました。科学的介護推進体制加算など、LIFEを活用することを条件とした加算も多くの事業所が取り組むようになってきましたが、システム的に現場では厳しいことや、フィードバックなどが事業所で活用できるレベルでないということなど、不満や疑問は多い状況です。
このような中、厚生労働省は2026年2月に、説明会の動画・資料を改めて公開しました。正直内容としては5年前の内容と大きく変わっておらず、5年間の期間に国が目指すような仕組みと体制に近づいたのかは甚だ疑問ではありますが、事業者からの質問や問い合わせに対して国が示した回答がたまってきたため、Q&Aとして整理したいと思います。Q&Aが示されたからと言って、運営指導で重箱の隅をつつくような指導が引き続き行われる可能性もありますが、国が示した内容を知っているのと知っていないのでは安心感や対応が変わってきますので抑えておきましょう。
科学的介護情報システム「LIFE」とは
科学的介護情報システム「LIFE」とは、利用者の情報や介護サービス提供に関する内容のデータを厚生労働省へ提出することと、データ解析によるフィードバックの活用によって、科学的に裏付けられた介護の実現を目指しサービスの質の向上を図る取り組みをするためのシステムです。
以下のQ&Aは、あくまでも科学的介護情報システム「LIFE」の活用にあたっての内容で、LIFE以外の場面で同じ条件が当てはまるとは限らない点ご注意ください。
障害高齢者の日常生活自立度・認知症高齢者の日常生活自立度について
基本的には、介護施設事業所の職員による評価で問題ない。
LIFEに提出する
「障害高齢者の日常生活自立度」
「認知症高齢者の日常生活自立度」
については、原則として介護施設・事業所の職員が評価を行ってください。
評価を行う職員の資格や職種に特段の規定はありませんが、介護職のみならず、看護職やリハビリ職など、他職種での評価が望ましいとされています。
・医師の意見書
・主治医意見書
・認定調査員の判定結果
これらを必ず使用しなければならないわけではありません。
ただし、評価の参考資料として活用すること自体は問題ありません。
LIFE画面で「原則必須」と表示される項目について
「原則必須」と表示されている項目は、科学的介護推進体制加算などの算定にあたり、LIFEへの提出が定められている項目を指しています。
ただし、やむを得ない場合と判断される場合には、空欄での提出が認められています。
「やむを得ない場合」とは、例えば次のようなケースを指します。
・提出対象月の途中で緊急入院となり、評価や情報収集ができなかった場合
・全身状態が急速に悪化し、必須項目の体重の測定ができず一部の情報しか提出できなかった場合
・評価は実施したが、システムトラブル等により期限内に提出できなかった場合
これらのケースでは、該当項目を空欄として提出することが可能です。
次のようなケースが「やむを得ないシステムトラブル」に該当します。
・LIFEシステム本体の不具合
・介護ソフト側の不具合
・介護ソフトをLIFE対応バージョンへ更新できず、期限内提出が困難な場合
・LIFE入力用パソコンの故障やデータ復旧が間に合わない場合
これらの場合でも、事業所全体として加算算定は可能です。
ただし、提出が困難であった理由を介護記録等に必ず明記する必要があります。
トラブルが解消された後は、速やかに本来提出すべき情報を提出してください。
把握できない評価項目がある場合の対応
利用者へのアセスメントが実施できず、把握できない項目がある場合は、当該項目を空欄で提出して差し支えありません。
「原則必須」と表示されている項目を空欄で提出する場合は、注意喚起メッセージが表示されますが、OKを選択することで登録を継続できます。
例えば次のような場合が該当します。
・昼食を摂らずに帰宅する利用者がいる
・昼食時の状況のみ把握でき、1日の総提供栄養量(カロリー)が把握できない
このような場合、事業所で把握できない項目まで無理に提出する必要はありません。
把握可能な項目のみ提出してください。
薬が処方されていない場合、服薬情報は空欄で提出して差し支えありません。
「原則必須」項目の場合でも、注意喚起メッセージに対してOKを選択すれば登録可能です。
要介護認定の申請中であっても、算定要件を満たしていれば、認定確定後に遡って加算算定が可能です。
認定区分が確定次第、速やかにデータを提出してください。
なお、提出が困難であった理由は介護記録等に記載しておく必要があります。
LIFEでは、
・保険者番号
・被保険者番号
・事業所番号
・サービス種類
この4項目を紐づけて1人の利用者として管理しています。
そのため、サービス種類が変更になる場合は、新たに利用者登録が必要です。
要介護度が「2→3」など区分のみ変更された場合は、サービス種類は変わらないので利用者登録のやり直しは不要で、区分を修正して提出してください。
一定期間サービス利用がない場合の対応
この回答は算定要件としてサービス利用を開始した日の属する月や、サービスの提供を終了する日の属する月のデータ提出が必要となる以下の加算が対象となります。
この回答は、居住系・施設系サービス、看護小規模多機能型居宅介護が対象です。
30日未満のサービス利用中断の場合、サービス利用終了時・開始時のデータ提出は不要です。
通常の「少なくとも3か月に1回」の提出ルールに従って提出してください。
30日以上の中断が確定した場合、
・入院前の最新評価データを
→「サービス利用終了時」として提出
・サービス再開時に
→「サービス利用開始時」として提出
が必要になります。
評価できていない項目がある場合は、評価できた項目のみ提出することで加算算定が可能です。
死亡した月の情報を、「サービス利用終了時」の情報として提出してください。
死亡により把握できない項目がある場合は、把握できた項目のみ提出すれば問題ありません。
新規利用者のデータ提出タイミング
LIFEの活用が要件となっている各加算では、厚生労働省からの事務連絡「科学的介護情報システム(LIFE)関連加算にに関する基本的な考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」で、LIFEにデータ提出を行う頻度は定められています。
科学的介護推進体制加算の場合の例
(ア) 本加算の算定を開始しようとする月においてサービスを利用している利用者(以下「既存利用者」という。)については、当該算定を開始しようとする月
(イ) 本加算の算定を開始しようとする月の翌月以降にサービスの利用を開始した利用者(以下「新規利用者」という。)については、当該サービスの利用を開始した日の属する月
(ウ) (ア)又は(イ)の月のほか、少なくとも6月ごと
(エ) サービスの利用を終了する日の属する月
定められた提出頻度を満たす範囲でデータ提出タイミングを調整することは可能です。
例えば1月・4月・7月・10月に科学的機会を推進体制加算のデータ提出を行っている事業所において、6月に新規利用者A様がサービス利用開始した場合
サービス利用を開始した6月のデータ提出を7月10日まで実施
事業所としてのデータ提出付きである7月のデータ提出を8月10日までに実施
というように事業所における運用に合わせて利用者A様のデータ提出間隔を調整することは可能です。
提出漏れ・入力漏れがあった場合
速やかに正しいデータを提出してください。
遅れていても修正・再提出が可能です。
CSV取り込み時の薬剤マスターエラー
LIFEの薬剤マスターは、年2回(6月下旬・12月下旬)更新されます。
介護ソフト側のマスターとタイミングがずれている場合、エラーが出ることがあります。
その場合は、
・該当薬剤は入力せず
・サービス提供付きの翌月10日のデータ提出期限までに提出
してください。
マスター更新後から入力可能となり、過去分を遡って再提出する必要はありません。
トラブル対応と厚生労働省への提出状況の確認方法
LIFE内の利用者情報は ①保険者情報 ②被保険者情報 ③事業所番号 ④サービス種類 の4つの項目を結びつけ1人の利用者を登録しています。
このためこれらの項目のうち1つでも誤っていた場合や変更があった場合は、LIFEシステム内で同一人物として判別ができなくなってしまいます。
このことを踏まえ、LIFEシステムでは、上記4項目の変更ができないため、変更後の情報で新たに利用者情報を登録しデータ提出をするようにお願いします。
LIFE内の利用者情報は ①保険者情報 ②被保険者情報 ③事業所番号 ④サービス種類 の4つの項目を結びつけ1人の利用者を登録しています。
このためこれらの項目のうち1つでも誤っていた場合や変更があった場合は、LIFEシステム内で同一人物として判別ができなくなってしまいます。
このことを踏まえ、LIFEシステムでは、上記4項目の変更ができないため、変更後の情報で新たに利用者情報を登録しデータ提出をするようにお願いします。
様式情報の状態が
・「確定」:提出完了
・「作成中」:未提出
となっています。
「確定」と表示されていれば、提出完了です。
LIFE操作マニュアル・Q&Aの確認
解決しない場合はLIFEヘルプデスクへの問い合わせ
介護ソフト由来のCSVエラーの場合は、介護ソフト事業者へ問い合わせ
フィードバックについて
ブラウザの画面拡大率(ズーム)が影響している場合があります。
Microsoft Edge等では、
画面右上の「…」→ ズームの倍率を調整することで正常表示されます。
まとめ
科学的介護情報システム(LIFE)は、「正確にすべてを完璧に入力しなければならない仕組み」ではなく、介護現場の実情を踏まえながら、無理のない範囲でデータを活用し、ケアの質を高めていくための仕組みです。
今回整理したQ&Aからも分かるとおり、アセスメントが行えず把握できない項目がある場合や、入院・死亡・要介護度変更など利用者の状況が変化した場合であっても、「把握できた情報を、適切なタイミングで提出する」ことが基本的な考え方となっています。
やむを得ない事情がある場合には、空欄提出や遡り算定が認められるケースも明確に示されています。
Q&Aのまとめが参考になれば幸いです。




