セルフケアプランとは メリットや書類様式・給付管理などの流れ

 

セルフケアプランとは何か、本人や家族がセルフケアプランで進めるときの流れ、市区町村(保険者)とのやり取りや給付管理の仕組み、セルフケアプランのメリット・デメリットなどについて解説します。

セルフケアプランとは

セルフケアプランとは、通常は介護支援専門員(ケアマネジャー)などが作成管理する「居宅サービス計画」、要支援の「介護予防サービス計画」を利用者自身もしくはその家族により作成したものです。

セルフケアプランというと、ケアプランを作成するだけのようなイメージがあるかもしれませんが、サービス事業者や関係機関などを招集しサービス担当者会議を主催することや、必要に応じて関係者間で連絡調整し、 サービス利用表(計画と実績)などを毎月、市区町村に提出するほか、更新認定時には、あらためて居宅サービス計画を見直したうえ、作成・提出することも必要です。利用者自身や家族がセルフケアプランを作成する場合でも、介護支援専門員が行っているような、サービス担当者会議、居宅サービス計画作成、実績の集計などを行い、毎月利用実績を市区町村に報告するなども自身で行わなければならないということです。(報告を受けて、市区町村が給付管理を行い国保連に給付管理票を提出します)

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本人や家族がセルフケアプランで進めるときの流れ

本人や家族がセルフケアプランで進める場合、保険者により手続きなどは違いがある可能性もありますが、大まかな流れは以下のようになっています。
セルフケアプランの場合でもケアプランを自分で作ればよいというだけではなく、ケアマネジメントプロセスの多くを行う必要があります

1市区町村の窓口にセルフケアプランの申出

利用者が自分でケアプランを作成する場合は、市区町村の窓口にケアプランを自己にて作る旨を伝えます。居宅サービス計画の自己作成を予定していることを申出(相談)を行います。

もしも、セルフケアプランを作成する前に、居宅介護支援を受けていた場合は、事前に居宅介護支援事業所と契約解除を行います。

2ケアプラン作成・事業者との調整・サービス担当者会議

サービス担当者会議を開催し、専門的意見の聴取などを行い、本人への説明・同意の確認を得て居宅サービス計画を作成し、サービス事業所の担当者に交付します。また、サービス利用票とその別表、サービス提供表とその別表も作成します。

3作成したセルフケアプランを市区町村に提出

サービスを利用する月の前月にサービス利用票と別表、サービス提供票と別表、居宅介護サービス計画(第1表~第4表)を市区町村に提出します。これらの書類について、市区町村が確認、承認を得ます。

4サービス提供票をサービス事業者に送付

サービス提供票と別表は、サービス利用開始前に各サービス事業所に送付します。

5サービス利用実績・サービス利用票を市区町村に提出

月末で1月のサービス期間が終了したら、翌月月初にサービス利用実績を記入したサービス利用票と別表を市区町村に提出します。

6市区町村が給付管理表を国保連に提出

市区町村が、セルフケアプランと提出されたサービスの利用実績を基に「給付管理票」を作成し、国保連合会に提出します。

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要支援の場合の介護予防ケアマネジメント(予防ケアプラン)の様式

要支援の場合の介護予防ケアマネジメント(予防ケアプラン)は通常だと地域包括支援センターの職員や委託された居宅介護支援事業所の介護支援専門員が行いますが、利用者自身もしくは家族がセルフケアプランを作成して計画・管理をする場合には、要介護の利用者同様に市区町村に申出や報告などのやり取りを行ったりしないとなりません。

なお、介護予防ケアマネジメント(予防ケアプラン)の様式例は以下の記事で紹介しています。

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セルフケアプランを作成するメリット

セルフケアプランを作成するメリットとしては、利用者本人や家族が必要なサービスを選択でき、必要なサービスを選りすぐって利用でき、ケアマネジャーとのやり取りの負担や遠慮が不要な点をメリットと感じることがあるようです。また、心身状況や生活環境、これからの生活について自己管理することになるのでQOLの向上や、家族が親孝行も兼ねて行っているというケースもあるようです。

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セルフケアプランのデメリット

居宅介護支援や介護予防支援でケアプランをケアマネジャーに作ってもらったり、サービス事業者との連絡調整を行ってもらうことについては、利用者負担の費用負担はありません。

この記事で紹介したように、セルフケアプランはケアプランの自由度がやや高くなるというメリットはありますが、保険者との連絡報告や、事業所との調整なども自身で行わなければならないのは大変で、介護支援専門員が持ち合わせているような専門性や調整力が取り入れられにくい点はデメリットだと思います。

この点については、セルフケアプランという選択をしたとしても、保険者である市区町村や地域包括支援センターなどに相談したり、サービス事業者に相談したりして一人で悩まないように気を付けなければなりません。

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まとめ

ケアプランの作成者は、原則ケアマネジャーですが、希望し、保険者もOKすれば利用者本人もしくは家族がセルフケアプランを作成することができます。

ケアプランの作成やケアマネジメントの一連の業務については、利用者の費用負担はありませんので、ご本人や家族の希望は伝えつつも、仕事として行っている介護支援専門員などにお願いする方がベターです。ケアマネジャーは利用者や家族の希望をそのまま取り入れるわけではないですが、利用者の望む生活に向けて生活全体をみて介護保険サービスやそのほかのサポートなどを組み立てていきます。ケアマネジャーはこれらを仕事として行っているので、情報量や事例も豊富ですので、中立的な立場で相談に乗ってプランに反映していきます。

厚生労働省や保険者も、セルフケアプランという選択も認めており、この記事で紹介したような手順を踏んでいけばセルフケアプランでの管理という手段も承認されるかと思いますが、デメリットや大変さもありますのでケアマネジャーにお願いする方がベターであると思います。

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