ケアプランの長期目標の文例集(100種類)ICF分類対応版

居宅サービス計画(ケアプラン)の長期目標の文例集を、ICFに対応した文言で100種類紹介します。ケアプランは利用者のニーズ(課題)を課題分析標準項目(アセスメントシート)やICF等で整理して幅広く把握した上で、その利用者が望む生活を叶えるために必要なことについて段階的に目標を立てて支援を行っていきます。居宅サービス計画書の第2表では、ニーズ(解決すべき課題)に対して、長期目標・短期目標を設定して、援助内容に落とし込んでいきますので、長期目標を作成するときの参考になればと思います。

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ICFとは(WHOの解釈)

WHOは、ICFのことを、人の生活機能と障害について、「心身機能・身体構造」、「活動」、「参加」の3つの次元、および、関連する「健康状態」、「環境因子」、「個人因子」の各構成要素が双方向的な関連をもつ相互作用モデルであると提唱しています。

ICFの正式名称は「International Classification of Functioning, Disability and Health」で、日本語では「国際生活機能分類」と訳されています。

ICFコード

ICFは考え方ばかりが注目されていますが、国際生活機能分類であり、構造化された分類なのでICFコードという分類に合わせたコードが存在します。ICFコードの一部は、介護業界で科学的介護の情報収集に利用されています。

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ICF「心身機能」ケアプランの長期目標の文例

精神機能

  • 家族と過ごすために覚醒した状態でいられる時間を伸ばす
  • 周囲からの刺激に影響されずに○○取り組める
  • 感情の変動を調整でき、落ち着いて過ごすことができる

感覚機能と痛み

  • 疲労感にあわせ、体調を崩さずに過ごせる
  • 左側に注意が向きにくいことを意識し不快な思いなく過ごすことができる
  • 右膝の痛みを緩和しできるだけ苦痛なく過ごす

身体機能・構造

  • 長い時間動くための耐久性を向上する
  • 日中は尿漏れで不快な思いをしないようになる
  • 足の関節可動域を向上させ動きやすくする
  • 下肢の筋力を向上させ、階段を上ることができる
  • 手術後の皮膚の状態に合わせ感染や合併症を罹患しないようにする

コミュニケーション

  • 親しい人と会話を楽しめる
  • 身振りや筆談などで意思表示・自己表現できる
  • 電話やメールの活用ができる
  • 困ったことや悩み事があった時に連絡することができる

ICF「活動(ADL)」ケアプランの長期目標の文例

姿勢の変換

  • 椅子から立ち上がりができる
  • 床にしゃがみこむ、立ち上がる動きができる
  • ベッドから起き上がり、居間で過ごせる

姿勢保持

  • 椅子に10分以上座って○○ができる
  • トイレで下衣を上げる間立ち上がった姿勢を保つことができる

移乗

  • ベッドから車椅子へ乗り移ることができる
  • 車椅子とトイレの移りが行える
  • 車椅子から車の助手席へ乗ることができる

物の運搬・移動・操作

  • リュックを背負い歩いて出かけることができる
  • 自転車に乗ることができる
  • 薬箱から薬を取り出し口に運ぶことができる
  • 携帯電話で相手に電話をかけるボタンを押すことができる
  • 洗濯機に洗濯物を入れることができる
  • 孫が遊びに来た時には抱っこできる

歩行や移動

  • 自宅のトイレまで移動することができる
  • 近くのコンビニまで歩いて行くことができる
  • 歩行器を使って息子の家まで移動することができる
  • 家の中から玄関の外まで安全に移動することができる
  • 自宅の二階まで自分で昇り降りできるようになる

交通手段の利用

  • 自転車に乗り移動することができる
  • タクシーを使い通院することができる

入浴

  • 自宅で入浴することができる
  • 全身を洗い、清潔を保てる
  • 顔や髪の毛を洗い、拭き取り乾かすことができる
  • 湯船につかり入浴することができる

整容

  • 足や指の間を石鹸で洗い清潔に保つことができる
  • 義歯を洗浄し、口の中を清潔に保つことができる
  • 自分で髭を剃り身だしなみを整えることができる

トイレ動作

  • トイレに行きたくなった時に自分で行くことができる
  • トイレで排泄をした後に拭き取り、衛生的に過ごせる

更衣

  • 気温や気候に合わせてちょうど良い衣類を選び着替えることができる
  • 上着に手と首を通し着ることができる
  • ズボンを自分で脱ぎ着替えることができる
  • 靴と靴下の着脱を自分で行える

食事

  • スプーンを使って食事を口に運び食べることができる
  • 栄養のある食事を定期的に摂取することができる
  • 月に1度なじみの食堂に外食しに行ける

健康管理

  • 自分で血圧を測り記録することができる
  • 医師・薬剤師からの指示通り内服を管理できる
  • 窓を開ける、換気扇・エアコンなどで室内を快適に保てる

買物(活動に分類される場合も参加に分類される場合もある)

  • スーパーまで行き買い物をすることができる
  • 生協に必要なものを注文することができる
  • 2人分の食材を考えて買ってくることができる

日課の遂行

  • 庭の盆栽の手入れを毎日行うことができる
  • 血糖を毎日測定し異常があった時には医師から指示された方法で対処できる

ICF「参加」ケアプランの長期目標の文例

料理(活動に分類される場合も参加に分類される場合もある)

  • 台所で料理を安全に行うことができる
  • 配食されたお弁当を電子レンジで温めることができる

家事(活動に分類される場合も参加に分類される場合もある)

  • 家の中の掃除機かけができる
  • ゴミをまとめて定期的に処理でき清潔な環境で生活できる
  • 自分で洗濯を行える

家庭用品の管理

  • 自宅の玄関の鍵の開け閉めができる
  • ペットの餌やり、糞尿の始末ができる
  • 歩行器を玄関にしまうことができる

対人関係

  • 同じ老人ホームに住んでいる人と交流できる
  • 集会所で行われる集会に参加することができる
  • 隣の家に回覧板を持っていくことができる
  • 近所の子供が登下校する時に軒先で見守る

仕事

  • 息子の仕事を手伝えるようになる
  • 自分の店に顔を出せるようにする

趣味や社会活動

  • 俳句のコンクールに応募する
  • 図書館で本を借りて読書する
  • 月に1回は行きつけの百貨店に出かける
  • 公園でゲートボールに参加できる
  • 家の周りを散歩できる

ICF(心身機能・活動・参加)で分類し、バランスよく長期目標を立てましょう!

ケアマネジャーがケアマネジメントを行い居宅サービス計画を作成するにあたっては、ICFを使ってご利用者の生活全体のニーズを把握し、その人らしさを活かしながら生活機能が向上するように長期目標の設定を行っていきます。

「おやっ?」と思う目標例もあったと思います。ケアプランでは最低限の生活の維持のみの内容になりがちですが、本人が大切にしていること、生きがいに感じていることなども含めてプランニングすると、役割分担された事業所やインフォーマルサービスの担当者などが広い視野で支援することができ、結果的に生活機能を広げる方向に支援が向きやすくなります。

一人一人の生活状況やニーズに合わせた生活像を目指し、意欲的に取り組んでもらえるようにしましょう。

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