視覚障害とは?種類・見え方・原因をわかりやすく解説

視覚障害とは、視覚に関連した機能の障害の総称です。
「視覚障害=まったく見えない」と受け取られがちですが、実際には見えにくさを抱えながら生活している方のほうがずっと多いというのが実態です。白い杖を持っている方や盲導犬を連れている方など、全ての人が全盲というわけではなく、見えにくさを補いながら生活している人も多いです。
見え方も一様ではなく、中心だけが見えない方、周辺が欠けている方、暗いところで極端に見えにくくなる方がいます。この記事では、視覚障害の意味、種類の分け方、見え方のパターン、そして原因となる疾患を、公的な定義と全国調査のデータをもとに整理します。
視覚障害とは
視覚障害は、視覚に関連した機能障害の総称です。制度上は身体障害者福祉法にもとづき、視力と視野の障害の程度に応じて認定されます。
ここで押さえておきたいのが、判定の軸が2つあることです。
| 軸 | 何を見るか | 欠けるとどうなるか |
|---|---|---|
| 視力 | どれだけ細かいものを見分けられるか | 文字が読めない、顔が判別できない |
| 視野 | 見える範囲がどれだけ残っているか | ぶつかる、足元や人に気づかない |
この2つは独立しています。視力が1.0出ていても視野が大きく欠けている方がいますし、逆に視野は広くても視力がほとんど出ない方もいます。視力の数値だけで視覚障害の有無や程度は決まりません。身体障害者手帳の認定でも、視力と視野のどちらか一方の基準に該当すれば対象になります。
視覚障害の種類
全盲とロービジョン
大きく分けると、視覚からの情報をほとんど得られない状態(全盲)と、見えにくさはあるが視覚を使って生活している状態(ロービジョン)に分かれます。
| 区分 | 状態 | 主な情報の取り方 |
|---|---|---|
| 全盲 | 視覚からの情報をほとんど、またはまったく得られない。明暗がわかる方もいる | 音声、点字、触覚 |
| ロービジョン (弱視) | 見えにくさはあるが、残っている視覚を使って生活している | 拡大、コントラストの調整、照明の工夫、音声の併用 |
ロービジョンは、眼鏡やコンタクトレンズ、通常の治療を行っても視機能が十分に改善せず、日常生活に支障がある状態です。視力の低下だけでなく、視野の欠けやまぶしさなども関わります。支援の場面では、視力の数値だけでなく、本人の生活上の困りごとを確認することになります。
白杖を持っている方を見かけると全盲だと思われがちですが、白杖は、ある程度見えている方も使います。足元の情報を得る道具であり、周囲に配慮を求める目印でもあるからです。周囲の誤解が生まれやすいところです。
「弱視」には2つの意味がある
混乱しやすいのがこの言葉です。同じ「弱視」でも、眼科で使う場合と教育・福祉で使う場合で指しているものが違います。
| 医学用語としての弱視 | 教育・福祉でいう弱視 | |
|---|---|---|
| 英語 | amblyopia | low vision |
| 意味 | 視覚の感受性が高い小児期に適切な視覚刺激が得られず、視力の発達が妨げられた状態 | 見えにくさがあり、日常生活や社会生活に不自由がある状態 |
| 主な対象 | 子ども(不同視弱視、斜視弱視など) | 年齢を問わない |
| 対応 | 感受性期のうちに治療すれば改善が期待できる | 残っている視覚を活かす工夫と支援 |
医学用語の弱視は、早期に見つけて治療すれば視力の改善が期待できる子どもの状態を指します。一方、教育や福祉の文脈で「弱視学級」「弱視の方」というときは、ロービジョンのことを指しています。
この混同は実害につながります。たとえば「弱視なら治るのでは」と言われてつらい思いをする方がいます。言葉が同じでも中身が違うので、話している相手がどちらの意味で使っているかを確かめると行き違いが減ります。
先天性と中途視覚障害
生まれつき、あるいは幼少期からの視覚障害と、人生の途中で見えにくくなる中途視覚障害があります。
新規に認定を受ける方の年齢を見ると、高齢の方が多くを占めます。2019年度に新規に視覚障害の認定を受けた18歳以上の方の年齢構成は、次のとおりです。
| 年齢 | 割合 |
|---|---|
| 80〜89歳 | 29.6% |
| 70〜79歳 | 28.2% |
| 60〜69歳 | 15.3% |
この調査では、60〜89歳の方が新規認定者の73.1%を占めていました。ただし、これは認定を受けた時点の年齢であり、見えにくくなり始めた年齢を示すものではありません。進行してから認定に至る疾患もあるため、発症の時期は人によって異なります。
中途で見えにくくなった場合、点字の習得や音声機器の操作を一から覚える負担が生じます。また、それまでできていたことができなくなる喪失感が伴います。年齢が上がるほど、新しい技術の習得と気持ちの整理の両方が課題になりやすい面があります。
視覚障害の見え方|6つのパターン
「見えにくい」と一言でいっても、どこがどう見えないかはまったく違います。代表的なパターンを整理します。
| パターン | どう見えるか | 生活で起きること |
|---|---|---|
| 中心が見えない (中心暗点) | 見ようとしたところが欠ける。ゆがみを伴う場合もある | 文字や顔の識別が難しい。正面の障害物に気づきにくいこともある |
| 周辺が見えない (視野狭窄) | 筒をのぞいているような見え方。中心は見えている | 周囲の状況や段差を把握しにくい。長い文章を追いにくいこともある |
| 左右の同じ側が見えない (同名半盲) | 両目とも同じ側の半分が欠ける | 欠けている側を見落とす。文章の行を追いにくい |
| 暗いと見えない (夜盲) | 暗い場所や明暗の変化で見えなくなる | 夕方の外出、映画館、トンネルで動けなくなる |
| まぶしい (羞明) | 光が強く感じられ、目を開けていられない | 晴れた屋外、白い紙、蛍光灯の下がつらい |
| 色の見分けがつきにくい (色覚異常) | 特定の色の組み合わせが判別しにくい | グラフの色分け、信号、資料の赤字が読み取りにくい |
中心暗点では文字や顔の識別が難しくなり、視野狭窄では周囲の状況や段差を把握しにくくなります。ただし、中心暗点でも歩行に支障が出ることがあり、視野狭窄でも読書が難しくなる場合があります。見え方の名称だけで判断せず、本人がどの場面で困っているかを確認することが大切です。
また、実際には複数のパターンが重なっていることが多く、日や時間帯、照明条件によって見え方が変わる方もいます。朝は読めた文字が夕方は読めない、ということが起こります。「さっきは見えていたのに」という見え方の揺れは、よくあることです。
夜盲、羞明、色覚異常は、生活上の不自由につながる一方で、それ単独では身体障害者手帳の認定基準には含まれていません。手帳の判定に用いられるのは視力と視野です。
中心が見えない(中心暗点)と、周辺が見えない(視野狭窄)
中心暗点は、見ようとしたところが欠ける状態です。加齢黄斑変性などで起こり、ゆがみを伴う場合もあります。視線を向けた先が見えないため、文字を読む、人の顔を見分ける、値札を確認するといった作業が難しくなります。周辺の視野は残っていますが、正面にある障害物に気づかずぶつかることもあり、歩行にまったく支障がないわけではありません。
視野狭窄は、中心は見えるのに周りが欠けていく状態です。緑内障や網膜色素変性で起こります。横から来る人に気づかない、足元の段差を見落とす、棚の端にぶつかる、といったことが起こります。個々の文字は読めるため「見えている」と思われてしまい、「不注意」と誤解されやすいのがこのタイプです。一方で、一度に見える範囲が狭いので、長い文章を行単位で追うのは難しくなることがあります。
この2つは、有効な工夫や配慮が異なります。中心暗点の方には拡大や音声読み上げが効くことが多い一方、視野狭窄の方は拡大すると見える範囲に収まらなくなるため、かえって読みにくくなることがあります。「大きくすれば見える」は、すべての方には当てはまりません。
左右の同じ側が見えない(同名半盲)
脳梗塞や脳出血のあとに残ることがあります。左右どちらかの半分が、両目とも同じ側で欠けるものを同名半盲といいます。目そのものではなく視覚の伝わる経路の問題なので、視野検査に加えて、原因を調べるために脳の画像検査などが行われます。
欠けている側のものを見落とすため、その側からぶつかる、食事の片側を残す、文章を読むときに行の先頭や末尾を飛ばすといったことが起こります。本人が欠損に気づいていない場合もあり、周囲が先に気づくことがあります。
同名半盲は視野の障害であり、片側の空間に注意が向きにくくなる「半側空間無視」とは異なります。脳卒中後には両者が併存することもあるため、片側を見落とす行動だけで判断せず、視野と注意機能を分けて評価します。
暗いと見えない(夜盲)、まぶしい(羞明)
夜盲は、暗い場所や明暗が切り替わる場面で見えなくなる状態です。網膜色素変性では、この症状が最初のサインになることがよくあります。夕方の帰り道、映画館、トンネルに入った瞬間に動けなくなります。昼間は普通に歩いている方が、夕方になると白杖を使うということが起こります。
羞明は、光が過剰に強く感じられて目を開けていられない状態です。晴れた日の屋外だけでなく、白い紙や蛍光灯の光がつらいこともあります。遮光眼鏡で軽減できる場合があり、サングラスとは別の目的で作られた眼鏡です。
この2つが同じ方に同時に起こることもあります。明るすぎても暗すぎても見えにくく、適した明るさの幅が狭い。照明を落とした会場や、逆に真っ白な蛍光灯の部屋で困る方がいるのはこのためです。
色覚異常について
色の見分けがつきにくい状態は、先天色覚異常として日本人の男性の約5%、女性の約0.2%にみられます。男性では20人に1人という頻度です。
呼び方は文脈によって異なります。医学的には「色覚異常」「先天色覚異常」が用いられ、本人の特性として捉える文脈では「色覚特性」という言い方もされます。「色弱」は現在も当事者団体などで使われています。本記事では医学的な説明に「色覚異常」を用います。
日常生活で大きな支障がない方が多い一方で、資料の色分けや信号の見え方で困ることがあります。配布物を作る側にできる配慮としては、色だけで情報を区別せず、形や文字、濃淡を併用することが挙げられます。グラフの凡例を色だけで分けない、赤字を太字にする、といった工夫です。
見え方のパターンごとに、生活のどの場面で困りごとが起きるのかは、別の記事で詳しくまとめています。
視覚障害の主な原因|新規認定者の調査では緑内障が最多
原因疾患については、全国の福祉事務所を対象にした全数調査があります。岡山大学と鹿児島大学などの研究グループ(厚生労働省の難治性疾患等政策研究事業)が、2019年度に新規に視覚障害の認定を受けた18歳以上を対象に実施したもので、全国161の福祉事務所すべてから回答を得ています(回答率100%)。
| 順位 | 疾患 | 2019年度 | 2015年度 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 緑内障 | 40.7% | 28.6% |
| 2位 | 網膜色素変性 | 13.0% | (順位同じ) |
| 3位 | 糖尿病網膜症 | 10.2% | (順位同じ) |
順位は2015年度から変わっていませんが、緑内障の割合が28.6%から40.7%へと急増しました。
緑内障の割合増加には、認定基準改正の影響が考えられる
この変化は、緑内障の患者が12ポイント分増えたという話ではありません。研究グループは、2018年に23年ぶりに行われた視覚障害の認定基準改正の影響が大きいと考察しています。
2018年7月の改正では、視野の判定に自動視野計が使えるようになり、視野の基準そのものも見直されました。緑内障は視野が欠けていく一方で視力が保たれることがあり、視野の測り方の見直しは認定に影響しやすい位置にあります。基準の見直しによって新たに認定対象となる方が生じたことが、割合増加の背景にあると研究グループは考察しています。
研究者も「すでに緑内障と診断されている方は、今回の基準改正によって新たに視覚障害に認定されたり、等級が上がったりする可能性がないかどうか、主治医と相談することが勧められます」とコメントしています。以前に手帳の対象外と言われた経験がある方は、確認する価値があります。
視覚障害に絞った基準の読み方と申請の流れは、別の記事で詳しく扱っています。等級の条文そのものは、全障害種別の等級表をまとめた記事に掲載しています。
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主な原因疾患の特徴
| 疾患 | どんな病気か | 見え方の特徴 |
|---|---|---|
| 緑内障 | 目の神経の障害によって視野が狭くなり、視力が低下する | 視野の一部が欠け、進行すると欠損が広がる。自覚しにくいことがある |
| 網膜色素変性 | 進行性に網膜が障害され、視野が狭くなり、視力が低下する | 暗いところで見えにくい状態から始まることが多い |
| 糖尿病網膜症 | 糖尿病を原因として網膜に出血や網膜剥離を生じる | 出血や浮腫の場所によって異なる |
| 加齢黄斑変性 | 加齢に伴い網膜の中心部(黄斑)が障害される | 中心がゆがむ、欠ける。周辺は残る |
緑内障がやっかいなのは、進行しても症状を自覚しにくいことです。片方の目が欠けた部分を補うため、両目で見ているあいだは気づきにくいのです。そして一度進行すると、治療をしても視機能を取り戻すことは難しい。40歳を過ぎたら、自覚症状がなくても眼科の検診を受けることが勧められています。
糖尿病網膜症については、糖尿病の合併症としての位置づけを別の記事で扱っています。
視覚障害のある人は何人いるか
厚生労働省の「令和4年生活のしづらさなどに関する調査」(令和4年12月1日現在)によると、在宅の身体障害者手帳所持者のうち視覚障害は273千人(6.6%)と推計されています。身体障害者手帳所持者の総数は4,159千人です。
ただしこれは手帳を持っている方の数です。手帳の基準には届かないものの、見えにくさを抱えて生活している方は、この数字には含まれていません。夜盲・羞明・色覚異常そのものは、視覚障害の身体障害者手帳の認定項目ではありません。ただし、併せて視力や視野の基準に該当する場合は、認定対象となることがあります。
情報を得る手段|点字・音声・拡大
視覚障害というと点字を思い浮かべる方が多いのですが、情報入手の方法は点字だけではありません。点字、音声、文字の拡大など、さまざまな方法があります。本人が使いやすい方法を確認し、必要に応じて複数の手段を用意することが大切です。
国立国会図書館が2021年に行った「視覚障害者等を対象にした読書及び情報行動に関するアンケート調査」に、手がかりになる数字があります。回答者739人に、電子書籍に備えてほしいアクセシビリティ機能を尋ねたものです(複数回答)。
| 備えてほしい機能 | 全盲(n=251) | ロービジョン(n=162) |
|---|---|---|
| 音声読み上げ | 85.7% | 76.5% |
| 文字の拡大 | 1.6% | 52.5% |
| 読みやすいフォントへの変更 | 5.6% | 43.8% |
| 色反転 | 2.8% | 34.6% |
| 点字ディスプレイへの表示 | 41.0% | 9.9% |
全盲の回答者では音声読み上げが85.7%、点字ディスプレイが41.0%でした。ロービジョンの回答者では、音声読み上げと文字の拡大を希望する割合が高くなっていました。ただし、これは電子書籍に求める機能の調査であり、日常的な利用率や主な情報入手手段を示すものではありません。複数回答なので、音声と点字の両方を希望した方も含まれます。
同じ調査では、これまでに読んだ本の形式と、これから読みたい本の形式を比較しています。電子書籍は「これまで読んだ」30.2%に対して「これから読みたい」47.0%、オーディオブックは18.3%に対して27.6%で、いずれも今後の利用希望者のほうが多くなっています。逆に紙の本は59.4%に対して40.5%、紙の点字は29.5%に対して21.1%でした。
これは利用者数を年ごとに追った調査ではなく、同じ調査のなかで「これまで利用した形式」と「今後利用したい形式」を比べたものです。また回答者には、視覚障害のある方のほか、上肢障害やディスレクシアのある方も含まれます。
この表から読み取れるのは、希望する機能は人によって、また障害の状態によって異なるということです。支援する側としては、資料を点字にすれば届くとは限らない、と考えておくほうが安全です。点字、音声、拡大のうち本人が使いやすい方法はどれかを、先に確認してください。読み上げソフトで扱えるテキストデータのほうが役に立つ、という場面は少なくありません。
拡大読書器や音声時計、スマートフォンの読み上げ機能など、具体的な道具と給付制度については別の記事で扱っています。
疑似体験でわかること、わからないこと
学校や職場の研修で、アイマスクをつけて歩く疑似体験が行われることがあります。理解のきっかけとして意味はありますが、限界も知っておいたほうがいいと考えています。
| 疑似体験でわかること | わからないこと |
|---|---|
| 視覚以外の情報に頼る感覚 | ロービジョンの見え方。アイマスクは全盲の疑似であって、見えにくさの再現ではない |
| 声かけや誘導のされ方による安心感の違い | 慣れによって身についている技術。当事者は長い時間をかけて方法を習得している |
| 段差や音の情報量 | 自宅や通い慣れた道での動きやすさ |
数分間アイマスクをつけただけの恐怖感を、そのまま当事者の日常だと受け取るのは正確ではありません。「大変そう」で終わらせず、具体的に何が困るのかを知るほうが役に立ちます。見え方のパターンによって困りごとが変わることは、先に整理したとおりです。
ロービジョンの見え方を伝えたい場合は、視野の一部を遮るシミュレーションゴーグルや、画面上で見え方を再現するアプリのほうが実態に近づきます。
見えにくさに気づいたら|眼科とスマートサイト
最初の相談先は眼科です。治療で改善できるかどうかの判断と、視力・視野の正確な測定が出発点になります。手帳の対象になるかどうかも、眼科の検査が前提です。
問題は、治療の見通しがついたあとです。「これ以上は治療できません」と言われたところで終わってしまい、生活の工夫や使える制度の情報にたどり着けないまま何年も過ごしてしまう方がいます。見えにくさの相談は眼科、制度の相談は市区町村、訓練は別の機関と窓口が分かれているため、どこから手をつければいいかがわかりにくいのです。
この橋渡しのために作られたのがスマートサイトです。日本眼科医会が推進しているもので、眼科医が患者さんに手渡すロービジョンケアの紹介リーフレットのことを指します。相談できる施設や団体、訓練機関、福祉の窓口が連絡先つきで一覧になっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 何か | 眼科と福祉・教育・訓練をつなぐための紹介リーフレット |
| 経緯 | 2010年に兵庫県で始まり、2021年に全47都道府県で整備された |
| 名称 | 都道府県ごとに異なる(東京都ロービジョンケアネットワーク、スマートサイトかもめ、大阪あいねっとなど) |
| 入手方法 | 眼科で受け取るほか、各都道府県の眼科医会や日本眼科医会のサイトからも確認できる |
受診の際に「スマートサイトはありますか」と聞いてみてください。名称を知らなくても、「ロービジョンケアの相談先を知りたい」と伝えれば通じます。眼科のなかにはロービジョン外来を設けているところもあります。
制度の相談は、市区町村の障害福祉担当課が窓口です。手帳の申請書と診断書の様式、指定医の一覧はここで受け取れます。
外出の支援や歩行訓練、費用の軽減については、こちらでまとめています。
視覚障害についてよくある質問
違います。視覚障害には、視覚からの情報をほとんど得られない全盲と、見えにくさを抱えながら残っている視覚を使って生活しているロービジョンがあります。白杖は、ある程度見えている方も使います。見えない人の道具というより、足元の情報を得る道具であり、周囲に配慮を求めるための目印でもあります。
教育や福祉の文脈では、弱視はロービジョンとほぼ同じ意味で使われます。ただし眼科の医学用語としての弱視(amblyopia)は別の概念で、小児期に視力の発達が妨げられた状態を指し、早期に治療すれば改善が期待できるものです。どちらの意味で使われているかを確認してください。
原因となっている疾患によります。白内障のように手術で視力の改善が見込めるものがある一方、緑内障のように一度失われた視機能を取り戻すことが難しいものもあります。進行を抑える治療が中心になる疾患も多く、早期発見が重要とされるのはこのためです。見通しについては主治医にご確認ください。
広い意味での見えにくさには含まれますが、身体障害者手帳の認定基準は視力と視野で定められているため、色覚異常だけでは手帳の対象になりません。学校や職場での配慮の対象として考えるのが実際的です。
正面から近づいて、自分から名乗り、相手に話しかけていることがわかるように声をかけてください。「何かお手伝いできることはありますか」と聞くのが確実です。突然腕を引くのは危険なので避け、誘導するときは相手にこちらの腕や肩を持ってもらいます。断られたら引くことも含めて、本人の意向に沿うのが基本です。
まず眼科を受診してください。治療の可否と、視力・視野の状態を確認することが出発点になります。そのうえで、生活の工夫や拡大鏡などの相談はロービジョンケアを行っている眼科、制度の相談は市区町村の障害福祉担当課が窓口です。手帳の対象になるかどうかの判断も、眼科での検査が前提になります。
テーマ別の記事
視覚障害に関連する内容を、テーマごとに記事にまとめています。知りたいことに近いものからお読みください。
| 知りたいこと | 記事 |
|---|---|
| 自分(家族)は何級になるのか。手帳はどう申請するのか | 視覚障害の等級|1級〜6級の基準と障害者手帳の申請方法 |
| 生活のどんな場面で困るのか。どこに相談すればいいのか | 視覚障害者が生活で困ること|15項目と場面別の工夫・相談先 |
| 白杖、拡大読書器、音声時計、スマホなどの道具が知りたい | 視覚障害者を助ける道具一覧|白杖・拡大読書器・音声時計からスマホまで |
| 外出の支援や歩行訓練、費用の軽減、仕事について知りたい | 視覚障害者への支援|同行援護・歩行訓練・住まい・仕事と費用のしくみ |
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手帳制度そのもののしくみと、全障害種別の等級表の条文は、次の記事で扱っています。


盲導犬などの補助犬については、こちらをご覧ください。
まとめ
手帳の認定では視力と視野が基準になりますが、生活上の見えにくさはそれだけでは説明できません。まったく見えない方ばかりではなく、ロービジョンとして残った視覚を使って生活している方がいます。中心が見えない方と周辺が見えない方では、有効な工夫や配慮が異なります。見え方の名称だけで判断せず、本人がどの場面で困っているかを確認してください。
2019年度に新規に認定を受けた方の調査では、原因の第1位は緑内障で40.7%を占めました。2015年度の28.6%からの変化には、2018年の認定基準改正によって視野の測り方が見直された影響が大きいと考察されています。以前に手帳の対象外と判断された方は、改めて主治医に相談する価値があります。
そして、2019年度に新規認定を受けた18歳以上の方のうち、60〜89歳が73.1%を占めていました。これは認定時の年齢であり、発症年齢ではありません。それでも、見えにくさは年齢を重ねるなかで誰にでも起こりうるものです。見えにくさを感じたら、まず眼科を受診してください。治療の見通しがついたあとの相談先として、スマートサイトのことも覚えておいてください。
参考資料


