介護業界は情報化が進みにくく、世間で活発に進んでいるビッグデータ収集、解析、人工知能化などが難しい分野となっています。厚生労働省は、科学的に効果があると認められる介護サービスを効率的に提供するためにデータベース化を進めています。
平成30年介護報酬改定でも、データ収集を加速させるために、通所リハビリテーション・訪問リハビリテーションのリハビリテーションマネジメント加算の要件修正に合わせて、データベース通称「VISIT」への情報提供を促す内容も検討されています。
このページの目次
介護保険総合データベース
- 介護保険総合データベース
- 要介護認定情報
- 要介護認定の期間
- 要介護度
- 要介護認定調査(74項目)の結果
- 5群+1の分野
- 第1群:身体機能・起居動作
- 第2群:生活機能
- 第3群:認知機能
- 第4群:精神・行動障害
- 第5群:社会生活への適応
- 過去14日間に受けた特別な医療
- 3種類の評価軸
- 能力
- 介助の方法
- 障害や現象の有無 等
- 介護保険レセプト情報
- 利用したサービス種別
- 利用回数
- 加算の算定の有無 等
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通所・訪問リハビリテーションの質の評価データ収集等事業のデータ(VISIT)
VISIT(monitoring & eValuation for rehabIlitation ServIces for long-Term care)は、通所リハビリテーション事業所、訪問リハビリテーション事業所からリハビリテーション計画書等の情報を収集しているデータベースです。
通所リハビリテーション及び訪問リハビリテーションの介護報酬において、調査(Survey)、計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Action)のSPDCAサイクルを通じて、心身機能、活動及び参加にバランスよくアプローチするリハビリテーションが提供されるよう継続的に管理することを評価した「リハビリテーションマネジメント加算」等が存在。
事業所がリハビリテーションマネジメント加算等を算定する場合、以下の文書を定められた様式で作成することが必要。
- 様式1:興味・関心チェックシート
- 様式2:リハビリテーション計画書(アセスメント)
- 様式3:リハビリテーション計画書
- 様式4:リハビリテーション会議録
- 様式5:プロセス管理票
- 様式6:生活行為向上リハビリテーション実施計画
通所・訪問リハビリテーションの質のデータ収集等事業においては、これらを電子的に入力(または電子的に入力されたものを取り込み)できるようにし、かつその内容を国に提出してフィードバックが受けられる仕組みを構築。
現在、100カ所弱の事業所が参加。今後、参加事業所数を拡大していく予定。
2021年から本格運用となるLIFE
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上記を補完する「CHASE」、状態等のデータ
新たに構築。収集内容は主に本検討会で議論。
通称”CHASE” (Care, HeAlth Status & Events )
収集経路は、今後、収集内容を踏まえて検討。
2020年度からの本格運用を目指す。
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要介護認定のデータ処理
要介護認定の仕組み
要介護認定(要支援認定を含む。)は、介護の必要量を全国一律の基準に基づき、客観的に判定する仕組みであり、一次判定及び二次判定の結果に基づき、市町村が申請者について要介護認定を行う。
一次判定
市町村の認定調査員による心身の状況調査(認定調査)及び主治医意見書に基づくコンピュータ判定を行う。
二次判定
保健・医療・福祉の学識経験者により構成される介護認定審査会により、一次判定結果、主治医意見書等に基づき審査判定を行う。
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介護領域のデータベースの状況
介護領域のデータベースは、大きく分けると「介護保険総合データベース」と「通所リハビリテーション・訪問リハビリテーションの質の評価データ収集等事業のデータ」です。これらを補完する「CHASE」が加わり、ビッグデータ解析に基づき、効果的な介護サービスの計画・提供・見直しが行われる仕組みを構築していく計画です。
介護領域のデータベースを分析しながら、今後のサービスの質を高めることや、おそらく将来的にはケアプラン・介護行政・認知症ケア等の人工知能(AI)化、科学的に効果がある介護サービスの確立など、様々な利用につながるものと期待されています。
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