食品添加物は、近年の健康志向の中で注目されています。
この食品添加物の取り扱いについては、食品衛生法で細かく定められており、その安全性を確保しています。
洗剤や消毒液などで「食品添加物にも使われているので安心です」というキャッチコピーを目にすることがありますが、法律で定める食品添加物という言葉には、必ず目的があり、その目的別に定められています。
食品添加物という言葉は、食べ物に多く含まれているとなんとなく心配になる人が多いと思います。
逆に、洗剤など人間にとって有害になりえるものに「食品添加物である」という言葉が入っていると、健康そうに思えるという不思議な存在です。
食品添加物という物質でも、別の目的や用途で使われたときにも必ずしも安全であるとは限らなないという視点も持ち合わせた方が良いかもしれません。わかりにくい食品添加物ですが、どんな法律で規定されて、実際どんなものがあるのかについてザックリと紹介します。
このページの目次
食品添加物とは
添加物とは、食品の製造・加工・保存等の目的で、食品に添加、混和、浸潤等により使用されるものとされています。
特に、食品添加物という場合には、着色料、保存料、甘味料、発色料などをいいます。
食品添加物は、食品衛生法で指定されたもの以外は使用禁止となっており、その成分、使用できる食品の種類、使用料などの規格や基準が詳細に定められ、その安全性を保っています。
食品添加物の使用基準
- 添加物を使用できる食品の種類が決まっている
- 添加物を使用できる量、食品に残留する添加物の量が決まっている
- 添加物の使用目的が決まっている
- 添加物の使用方法決まっている
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食品添加物の使用目的
食品の製造・加工に必要な食品添加物の例
豆腐凝固剤(硫酸カルシウム、塩化マグネシウム(にがり)、グルコノデルタラクトン、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム)
かんすい(炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)
ガムベース(チューインガムの基剤 酢酸ビニル樹脂、ジェルトン、チクルなど)
食品の腐敗や変敗を防ぐ食品添加物の種類の例
殺菌料の種類
食品添加物の殺菌料には、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸水、過酸化水素、亜塩素酸水、亜塩素酸ナトリウム などがあります。
保存料の種類
食品添加物の保存料には、ソルビン酸、パラオキシン安息香酸ブチル、しらこたん白抽出物、プロピオン酸など があります。
酸化防止剤の種類
食品添加物の酸化防止剤には、ビタミンC、エリソルビン酸、カテキン、ジブチルヒドロキシトルエン;BHT、ビタミンE、ブチルヒドロキシアニソール;BHAなど があります。
防カビ剤の種類
食品添加物の防カビ剤には、イマザリル、オルトフェニルフェノール;OPP)、チアベンダゾール;TBZ、フルジオキソニル など があります。
食品の風味・外観をよくする食品添加物
色彩で外観をよくする食品添加物 着色料、発色料、漂白剤 など
香りで風味をよくする食品添加物 香料
味を調えて魅力を増す食品添加物 甘味料、酸味料、調味料
食感をよくする食品添加物 乳化剤、増粘剤、膨張剤など
食品の栄養価を高める食品添加物
食品の栄養を強化する食品添加物には、ビタミン、ミネラル、アミノ酸などがあります。
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食品添加物を使用した食品の表示
製造・加工・輸入される食品については、原則として使用した添加物は化学的合成品、天然品ともにすべて表示することとされています。
この表示には、L-アスコルビン酸ナトリウム → ビタミンCやV.C などの簡略名も認められています。
また、加工途中に使用して最終品に残らないものや、原料に含まれて最終品では効果を発揮しない添加物(キャリーオーバー)などは表示を免除されている添加物もあります。
詳しい表示基準は「食品表示企画 | 消費者庁」でご確認ください。
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食品衛生法は食に関する教養が詰まっている
食品衛生法は昭和22年に制定されました。その後、平成15年に改正され、法の目的を「食品の安全性確保のために公衆衛生の見地から必要な規制その他の措置を講ずることにより、飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、もって国民の健康の保護を図ること」とされました。
食品衛生法では、食べ物そのものだけでなく、食品衛生と公衆衛生の観点から、調理機材、器具、包装、容器なども含めて、食品の安全性確保のために必要な規制などの適切な方法をとり、食中毒などの防止、国民の健康保護を目的としています。
近年健康志向が高まるなかで、食や病気について調べる人が増えていますが、食品衛生法に関することを調べてみるとおもしろいかもしれませんね!
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