ハイター・キッチンハイターでの次亜塩素酸ナトリウム消毒液の作り方
 

新型コロナウイルス感染症・ノロウイルス等の消毒のために、ハイターで次亜塩素酸ナトリウム消毒液を作る方法を紹介します。
新型コロナウイルス感染症の蔓延を防ぐために、各所で消毒用アルコールやマスクが手に入りにくくなっています。
手指の手洗いやうがいが大切ですが、新型コロナウイルスの感染経路として「飛沫感染」と「接触感染」を防ぐことが重要といわれており、この経路と感染源を防ぐために消毒は有効な手段と考えられます

消毒用アルコールは手指の消毒に使用し、次亜塩素酸ナトリウム消毒液をドアノブやテーブル等の消毒するなど使い分けると良いかと思います。

掲示用に使える厚生労働省・経済産業省の新型コロナウイルス対策衛生管理資料

厚生労働省・経済産業省連名で発行されている「新型コロナウイルス対策 身のまわりを清潔にしましょう」では、手洗いなしだと約100万個のウイルスが残存していますが、石けんやハンドソープで10秒もみ洗い後流水で15秒すすぐと、残存するウイルスの数は約 0.001%(数十個)になると書かれています。また、食器・手すり・ドアノブなど身近な物の消毒には、アルコールよりも、熱水や塩素系漂白剤が有効(新型コロナウイルスだけでなく、ノロウイルスなどにも有効です)と書かれています。

この内容が書かれた資料(A4で2枚)はこちら

花王のハイター・キッチンハイターで次亜塩素酸ナトリウム消毒液を作る希釈の目安

ハイター・キッチンハイターの次亜塩素酸ナトリウムの濃度は5%程度?

市販されている次亜塩素酸ナトリウム(ハイターなど)は5~6%の濃度といわれますが、実は、ハイターの主成分が次亜塩素酸ナトリウムであることは成分表示で分かりますが、濃度がどれくらいであるかは公開されていません

花王のハイター・キッチンハイターのキャップは1杯25ml

花王のハイターのキャップ1杯は約25mlです。

花王の公式ホームページに掲載されている希釈の目安

花王のホームページに掲載されている目安を見ると以下が公式な次亜塩素酸ナトリウム0.05%、0.1%の液の作り方になっています。

花王の塩素系漂白剤で、次亜塩素酸ナトリウム0.05%、0.1%の液は作れるの?

次亜塩素酸ナトリウムを含む花王の塩素系漂白剤は台所用の「キッチン泡ハイター」「キッチンハイター」と、衣料用の「ハイター」です。希釈の目安(例)を下表に示します。
ご使用の際には注意が必要ですので、ご使用前に必ず、各商品に表示している内容をご確認ください。下の製品画像をクリックするとごらんいただけます。

希釈の目安(例)

商品名 0.02%(200ppm)以上* 0.05%(500ppm)以上* 0.1%(1000ppm)以上*
キッチンハイター
ハイター
5リットルに
50ml(キャップ約2杯)
1リットルに
25ml(キャップ約1杯)
1リットルに
50ml(キャップ約2杯)
キッチン泡ハイター 薄めずにそのままスプレーする

*塩素濃度

 

引用:花王の塩素系漂白剤で、次亜塩素酸ナトリウム0.05%、0.1%の液は作れるの?|花王株式会社(引用日2020年4月5日)

ハイター・キッチンハイターなど次亜塩素酸ナトリウム消毒液の作り方

ハイターなどの強いアルカリ性の薬剤を取り扱うときには、必ずゴム手袋等を着用して安定した場所で取り扱うようにしましょう。

消毒液の材料

  • 次亜塩素酸ナトリウム(ハイター・キッチンハイターなどの「塩素系漂白剤」(濃度約 5%))
  • ペットボトル(今回は汎用性が高い2リットルのペットボトルを使用)

ドアノブ、手すり等の消毒の場合の消毒液の作り方(0.02%)

  • 2リットルのペットボトルに水を入れる。
  • 2リットルのペットボトルにハイターのキャップ「1杯より少し少ない量(20ml)」のハイターを入れる。(キャップ1杯は25ml)

嘔吐や汚染の可能性がある物が付着した床等の処理の場合の消毒液の作り方(0.1%)

  • 2リットルのペットボトルに水を入れる。
  • 2リットルのペットボトルにハイターのキャップ「約4杯(100ml)」の塩素系漂白剤を入れる。(キャップ1杯は25ml)

ハイターなど塩素系で消毒液を作り消毒するときの注意点

次亜塩素酸ナトリウム消毒液は塩素系漂白剤等を希釈して作りますが、使い方を間違えると効果がなくなるだけでなく、思わぬ事故につながることがあります。

ハイターなどで消毒するとき、生ごみや食べ物にかけたまま放置すると有毒ガスが発生する

花王のハイターなどは、次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする「塩素系」の漂白剤(洗浄剤)なので、酸性タイプの洗浄剤とまざると塩素ガスが発生する危険があります。「まぜるな危険」というやつです。注意したいのは、酸性タイプの洗浄剤だけでなく、お酢、アルコールなどと混ざった場合や、いろいろなものが混じった生ごみなどに液がかかった場合も、塩素ガスが発生する危険があります。

ハイターなどの希釈液はスプレーで噴霧して使うと危険

次亜塩素酸ナトリウム消毒液は、スプレーボトルに入れて噴霧して使うことは推奨されていません。理由としては、ウイルスが拡散する可能性があるためとされています。スプレーすることにはその他にも噴霧されたアルカリ性の消毒液を吸い込んでしまい、呼吸器を傷つける可能性があることなども心配されます。また、目に入ると重篤な症状が起きる可能性もあるため、スプレーボトルで噴霧する使い方は避けた方がよいでしょう。キッチン泡ハイターなどのようにもともとスプレータイプとして販売されている消毒剤もありますが、スプレーして数分で洗い流すことが前提で、かつピンポイントで噴出されるスプレーになっています。

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