通所・短期入所施設等で新型コロナウイルス感染者が発生した場合の対応
 

2020年、新型コロナウイルス感染症の蔓延防止が重要課題となり、特に介護施設では受け入れている入居者・利用者に感染が拡大しないよう対策を求められています。

このような中で、例えば認知症で病態や医学的な指示が認識できず、注意していてもほかの利用者と接触してしまうなどの状態があり、介護施設での対応について理想と現実で悩んでいます。

詳しくは「社会福祉施設等の利用者等に新型コロナウイルス感染症が発生した場合等の対応について(厚生労働省 事務連絡, 令和2年2月18日) 」をご参照下さい。

新型コロナウイルス感染症の感染者・濃厚接触疑い入居者などの身体拘束や隔離

現在、新型コロナウイルス感染症疑いだからという理由で施設内隔離を行ったり、身体拘束を行う基準を緩和する等の措置は国レベルでは現状ありません。介護施設の運営基準を管轄している都道府県などの地方自治体や、感染症の対策を取りまとめている保健所等と情報交換して指導を仰ぎながら対応する必要があります。

感染者の発生などは施設内で抱え込まず主治医や医療機関、自治体、保健所にすぐ相談

新型コロナウイルス感染症は、2020年2月に指定感染症に定める政令が出ており、保健所や都道府県等が介入して地域で対応を行い、全国で情報共有する感染症です。

介護施設の利用者などに感染者や感染疑い者がいる場合には、施設内で抱え込まずに、主治医や医療機関、自治体の窓口、保健所や新型コロナコールセンターなどに相談しましょう。

感染者の発生などに伴う介護施設の利用停止等の措置やび臨時休業等のについては、都道府県等が判断することになっています。

介護崩壊を防ぐために、国や自治体は課題の把握に努めてほしい

有料老人ホームやケアハウスなどの特定施設事業者の連絡会である「一般社団法人 全国介護付きホーム協会」は、2020年3月に新型コロナウイルス感染症の拡大に関し、厚生労働省老健局の担当者の方との意見交換で、「入居者が感染した場合の優先的入院又は専用宿泊施設の準備」「職員が減少する中での業務簡素化」「身体的拘束について、濃厚接触疑いの入居者に対する身体拘束・行動制限に関して、身体的拘束の三要件の判断基準を緩和する」ことなどについて意見をしたそうです。

(参考:「新型コロナウイルス感染症の拡大に関し、厚生労働省と意見交換を行いました。」, 一般社団法人 全国介護付きホーム協会, 確認日2020年5月3日)

通所介護・短期入所等における感染拡大防止のための留意点