姿勢を良くする筋トレ 猫背改善に効果的なトレーニング方法

 

日々、姿勢が悪いことは自覚していたり、ストレッチや筋トレで姿勢が改善することまで知っていたりする方も多いと思います。しかし、どのように、どの部分の筋トレをしたらいいかまで、しっかりと理解している方は少ないのではないでしょうか。
今回の記事では、猫背姿勢改善のための筋トレについて、文献を用いて書いていきます。姿勢改善のためのストレッチ方法については別の記事で解説しています。

姿勢と筋力の関係

まず、良い姿勢とはどんな姿勢化についてですが、立位姿勢、座位姿勢には「ニュートラルポジション」といういわゆる良い姿勢があり、この姿勢を保つことで重力に対して最も効率良く身体を支えることができると言われています。

姿勢が悪くなると、筋力がうまく発揮されなくなります。悪い姿勢と言うと、猫背をイメージされる方も多いと思います。
研究では、猫背と筋力の関係が調べられており、猫背になると腹筋・背筋の筋力が落ちたり、膝周りの筋力が落ちたりすると結論づけられている論文があります。

参考文献:渡辺 博史 他.変形性膝関節症における円背姿勢と膝伸展筋力の関連に関する疫学調査, 2011, 厚生連医誌 第20巻 1号

 

また、猫背になるとアゴが上がった状態になります。この状態では、頸部の筋肉がうまく働かず、首がコリやすい状態になります。すると、腹筋の活動が少なくなり、さらに猫背や、悪い姿勢に起因する筋力低下が進んでいくという悪循環になります

参考文献:市木育敏 他.チンイン姿勢時の頸部筋力と筋活動, 2009, 体力科学

円背姿勢と筋力の関係

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猫背になる原因

では、なぜ猫背になってしまうのでしょうか。

デスクワークやスマートフォンなどの普及により長時間同じ姿勢をとることが多くなったことや、活動量が減少した高齢者など首・背中・腰の筋肉が前かがみに固まってしまうことが原因となることが多いです。その他精神的なもので自信がない方や、胸の大きさが気になることなども原因となり、前かがみ姿勢がクセになり猫背姿勢になってしまっていることもあります

主となる猫背の原因としては、腹筋・背筋の筋力低下が原因です。円背姿勢の高齢者を対象に、円背の角度と体幹の筋力の関係について調べた論文があります。その論文の結果では、円背の角度と体幹の筋力に関係性が認められていました

参考文献:篠原 博 他.円背姿勢を呈する高齢者の体幹可動性と体幹筋力との関係, 骨・関節系理学療法

猫背になる原因

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姿勢改善に対する筋トレの効果とは

姿勢改善をするために、サポーターやインナー、ストレッチ、整体など色々な方法が世の中にありますが、筋トレの効果は本当にあるのでしょうか?

姿勢を維持するための抗重力筋や体幹筋を中心に筋トレしていくことが大切であり効果的です。

この疑問を解決する論文があります。良い姿勢と悪い姿勢の筋肉の使い方を調べた論文です。結論としては、良い姿勢では悪い姿勢よりも、強い筋力が発揮されていたという結果でした。筋電図を使って体幹筋の強さを調べた論文です。この論文から、筋力が強い方が良い姿勢を保てる可能性が高いことがわかります。

参考文献:中村 彩乃 他.良い姿勢維持のための姿勢筋筋力計測と各姿勢での特徴量検出

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姿勢改善をするための筋トレのポイント

これまで、姿勢改善には体幹の筋トレが必要だと言うことを述べてきました。では、筋トレをするためのポイントをいくつか紹介していきます。

1筋力は左右差があることを認識する

普段の生活や、仕事、行っている競技などで体幹の筋力には左右差が生じています。筋トレをする時にもその傾向が出ることが多いので、弱いところをしっかりと鍛えるように気をつけて筋トレを行なっていきます。

2代償動作に気を付ける

腹筋を鍛えているつもりが、腰に力が入りすぎて腰が痛かったり、首に力が入りすぎて痛みが出てしまったりする方もいるとは思います。これらは全て代償動作と言い、腹筋以外に力が入りすぎて痛みが生じている状態です。負荷量を落としたり、楽にできる姿勢を探したりすることで改善できます。

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姿勢改善の筋トレの方法

それでは、姿勢改善をするための具体的な筋トレの方法を3つご紹介していきます。

ダイアゴナルトレーニング

  1. 四つ這いになります。
  2. 四つ這いの状態から片手・片足を持ち上げます。
    (対角線の手足を持ち上げるようにします。例:右手を持ち上げたら左足を持ち上げる)
  3. 腰が反りすぎないように注意します。なるべくふらつきが出ないように意識してください。
ダイアゴナルトレーニング

前方へのリーチ動作トレーニング

  1. 両手を地面と水平にまっすぐ持ち上げます。
  2. そのまま遠くに手を伸ばすように、前方へリーチしていきます。
  3. 猫背にならないように、腰が反り返りすぎないように気をつけます。
前方へのリーチ動作トレーニング

プランクトレーニング

  1. うつ伏せで、肘と爪先だけで姿勢を保持します。
  2. なるべく肩甲骨の間の背骨を高く持ち上げるように意識します。
  3. 余裕がある方は、さらに片足を浮かせて横に広げると負荷量が上がります。
プランクトレーニング

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まとめ

今回の記事では、姿勢改善のための筋トレについて書いてきました。テレワークが多くなり、外出する時間が減る時代だからこそ、姿勢改善・筋トレは課題になりやすいと言えます。今回ご紹介した筋トレの方法以外にも、姿勢改善のための筋トレはいっぱいあります。ご自身に合った筋トレを見つけて見てください。
今回の記事を参考に、良い姿勢を保持できるようにしていきましょう。

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