よくお医者さんが使う「所見が認められます」の意味とは

よくお医者さんが使う「所見が認められます」の意味とは

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医療機関を受診した際、検査結果を説明される時などに医師から「所見が認められます」という言葉を聞いたことはないでしょうか。
検査結果から所見と伝えられても、それがどういうことなのか、また所見が認められるという事は、病気なのかどうか心配や不安になった経験はありませんか?
医療現場では類似した言葉で「診断」や「所感」といった言葉を用いる事もありますが、これらの言葉と「所見」の意味はどのような違いがあるのでしょうか?
今回は、なんとなく分かりにくい「所見が認められる」という言葉の意味を医学的所見の例を含めて分かりやすく説明していきたいと思います。

医学的所見とは?

医学的所見とは、診察において触診や視診、及び診断を補助するために行われる検査(採血や画像診断など)の際に認められる正常とは異なる様子を指す際に使用されます。
所見に関しては、自覚症状については所見に含まれません。具体的には胸が苦しい、夜寝ることができないなど本人の訴えや問診内容に関しては所見には含まれません。
所見が認められる場合の診療の進め方としては、経過を観察して再検査もしくは精密検査をしてその所見が診断を裏付けるものかどうかを確認していくといった流れが一般的ではないでしょうか。
もし、診察の際に所見が認められると伝えられた際は、「異常な様子が見受けられた」と理解するのがよいでしょう。

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「医学的所見」という言葉が用いられれる場面

では「医学的所見」という言葉が用いられる場面について説明していきますね。

診察の際の定番と言えるのはレントゲンやCT、MRIなどによる画像診断の説明の際に言われる可能性が高いのではないでしょうか。

例えば画像検査において「肺のここの部分に陰がみられる」というのは正常な状態と異なるため「医学的所見」に当たります。

また、医師が触診した際に腫れや圧痛、関節を動かした際の痛みなども所見に含まれます。

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医学的所見の例

一般診療でよく使用される医学的所見を体系的に一覧表にまとめたものです。それぞれの評価内容と、どのような評価結果が所見ありと判断されるかについても記載しています。

バイタルサイン

項目評価内容所見ありと判断される評価結果
体温体温測定発熱(37.5°C以上)、低体温(35.0°C以下)
血圧血圧測定高血圧(140/90mmHg以上)、低血圧(90/60mmHg以下)
脈拍心拍数測定頻脈(100bpm以上)、徐脈(60bpm以下)
呼吸数呼吸の速さ呼吸数増加(20回/分以上)、減少(12回/分以下)
酸素飽和度(SpO2)血中酸素濃度の測定低酸素血症(SpO2 94%以下)

心臓所見

項目評価内容所見ありと判断される評価結果
心音の聴診心雑音、心拍リズムの評価心雑音(収縮期雑音、拡張期雑音)、不整脈
心電図(ECG)心拍の電気的活動の記録異常波形(ST上昇、QT延長、異常Q波)

呼吸器所見

項目評価内容所見ありと判断される評価結果
肺音の聴診異常呼吸音の評価ラ音(クラックル、ウィーズ)、無呼吸音
胸部X線撮影肺や胸郭の異常の評価肺炎、肺結核、肺腫瘍、気胸

腹部所見

項目評価内容所見ありと判断される評価結果
腹部の触診腹部の圧痛、腫瘤の評価圧痛(反跳痛、腹膜刺激症状)、腫瘤
肝臓・脾臓の触診肝腫大、脾腫の評価肝腫大(肝硬変、肝腫瘍)、脾腫(血液疾患)
腸蠕動音の聴診腸の動きの評価腸蠕動音増加(腸閉塞)、腸蠕動音減少(麻痺性イレウス)

神経学的所見

項目評価内容所見ありと判断される評価結果
意識レベルの評価意識の清明度、混迷、昏睡の評価意識混濁、昏迷、昏睡
瞳孔反射の評価光反射、対光反射の評価瞳孔反射消失(脳損傷、薬物中毒)
筋力と反射の評価四肢の筋力、腱反射の評価筋力低下、反射亢進(錐体路障害)、反射低下(末梢神経障害)
感覚機能の評価触覚、痛覚、温度覚の評価感覚鈍麻、感覚消失

皮膚所見

項目評価内容所見ありと判断される評価結果
皮膚の視診発疹、潰瘍、色素沈着の評価発疹(湿疹、蕁麻疹)、潰瘍(褥瘡、糖尿病性潰瘍)、色素沈着(肝斑、色素性紫斑)
爪の評価爪の変形、爪下出血の評価爪変形(スプーンネイル)、爪下出血(細菌性心内膜炎)
浮腫の評価皮膚のむくみの有無の評価浮腫(心不全、腎不全、肝硬変)

耳鼻咽喉所見

項目評価内容所見ありと判断される評価結果
咽頭の視診咽頭の発赤、腫脹の評価発赤、腫脹(咽頭炎、扁桃炎)
耳鏡検査鼓膜の状態、耳道の異常の評価鼓膜の発赤、膿(中耳炎)、耳道異物
鼻鏡検査鼻腔内の異常の評価鼻中隔弯曲、ポリープ、出血

血液検査所見

項目評価内容所見ありと判断される評価結果
血球数測定赤血球、白血球、血小板の数貧血(赤血球減少)、白血球増加(感染症、白血病)、血小板減少(血小板減少症)
血液化学検査肝機能、腎機能、血糖値、電解質などの評価肝機能異常(AST/ALT上昇)、腎機能低下(クレアチニン上昇)、高血糖(糖尿病)、電解質異常(ナトリウム、カリウム異常)
炎症マーカーCRP、ESRの測定炎症反応(CRP上昇、ESR上昇)

画像検査所見

項目評価内容所見ありと判断される評価結果
胸部X線撮影肺や胸郭の異常の評価肺炎、肺結核、肺腫瘍、気胸
腹部超音波検査腹部臓器の評価肝腫瘍、胆石、腎結石、腹水
CT/MRI全身の詳細画像検査脳梗塞、脳出血、腫瘍、内部臓器の異常

このように、各所見の具体的な評価内容と、異常所見の具体例を把握することで、適切な診断と治療に繋がります。

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「所見」と診断や所感との違いは?

では診断や所感といった言葉とはどのような違いがあるのでしょうか?

診断とは

診断とは上記で説明した検査結果などの異常所見から推測および判断される病名を確定させることをいいます。診断は所見や精密検査、追加検査から得られた結果より判断するため、異常があれば治療介入もしくは経過観察などの最終判断といったところでしょう。

所感とは

所感とは、ことらはこれまでの経験などを含めて判断した医師の感想や感覚的なニュアンスを含む際に使用されています。ですので問診内容や診察の際の様子なども所感には含まれます。

所感と所見の意味の違い

実際の現場では所感、所見で明確に使用基準が分けられていないこともあるようですが、言葉の意味として所見は「見た結果(他覚的)」、所感は「感覚や感想を交えて(自覚的)」といったように意味がやや異なります。

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書類作成の際にも医学的所見は必要

医学的所見が必要となる場面として、診察以外で私たちの生活と関連があるのは保険や休職手続きなどの書類を要する時ではないでしょうか?

実際にそのような場面では医師の診断書が必要になり、書類の記入欄には「医学的所見」と「所感」が記載されるようになっています。
診断は診断名の事で、所見は検査結果などから認められる症状として記載されています。
項目としては所感と記載はされていませんが、所見などを参考に医師の自由記入欄に方針として記載されていることが多いのではないでしょうか?

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まとめ

医学的所見とは検査結果などを他覚的に判断し、なんらかの異常がみられることを示します。
実際に所見、診断、所感を理解するには私たちの生活では診断書を確認することが分かりやすいのではないでしょうか?
また医療従事者や介護福祉現場で働いている場合は、医師の指示書などを見ることでこれらの言葉の意味の違いが分かりやすいですね。
実際の現場においても所見、所感、診断といった言葉の意味が入り混じって使用されている場合もあるので、疑問に思ったことは必ず確認することを大切にしましょう。

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