【図解】臥位7種類の名前一覧|仰臥位・側臥位・腹臥位の読み方と体位変換

【図解】臥位7種類の名前一覧|仰臥位・側臥位・腹臥位の読み方と体位変換
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臥位(がい)とは寝た姿勢の総称で、仰臥位・腹臥位・側臥位・半側臥位・半腹臥位・背臀位・屈曲側臥位の7種類があります。本記事では各体位の名前・読み方・特徴をイラスト付きで解説します。

看護師・介護職・リハビリ職が現場で使う専門用語を一覧で確認できます。

※2026年6月 内容を確認・更新しました。

臥位とは

臥位とは、「がい」という読み方で、寝る姿勢(体位)のことです。一般的な臥位姿勢には「仰向け」「うつぶせ」などの寝かたがありますが、専門的な呼び方では背臥位・仰臥位、腹臥位などの種類があります。

そもそも「体位」という言葉自体、医療介護の世界に入って初めて意識する人も多いと思います。学校で姿勢学・運動学を学ぶ際、姿勢は大きく「臥位」「座位」「立位」の3つに分類すると教わります。臥位は身体への負荷が最も少なく安定した姿勢である一方、長時間同じ臥位を続けると特定の部位に圧がかかり続けるため、定期的な体位変換が必須になります。座位の種類については座位の種類と名前一覧、立位・座位の正しい姿勢については立位姿勢・座位姿勢の正しい姿勢もご参照ください。

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臥位姿勢の専門用語

医療介護の世界に入ると、聞きなれない呼び方で臥位姿勢を呼びます。一般的には「仰向け」「うつぶせ」などですが、専門的な呼び方では背臥位・仰臥位、腹臥位などなど・・・。さらに褥瘡対策となると、半腹臥位、半側臥位などさらに聞き慣れない言葉も。イラスト付きで簡単に解説します。覚えておきましょう!

余談ですが、こうした体位の名称は解剖学・運動学の授業で必ず最初に習う基本用語です。学生時代、これらの名前を漢字で正確に書けるかどうかをテストで問われた記憶がある方も多いのではないでしょうか。「臥」という漢字自体、普段の生活ではほとんど使わない字ですが、医療介護の世界に入った瞬間から日常的に目にする字になります。

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背臥位(はいがい)とは 仰臥位・仰向け・Supine(スーパイン)

仰臥位・背臥位(はいがい) 仰向けのイラスト図
背臥位とは、「はいがい」という読み方で、通称「仰向け(あおむけ)」姿勢のことです。背臥位のことを、仰臥位(ぎょうがい)とも呼びます。背臥位と仰臥位という呼び方の違いがありますが、意味の違いはないと考えて差し支えないです。

英語(医学業界用語)でSupine(スーパイン)。背臥位は、一般的な体位の一つで、背中が下、お腹・顔を上に向けて下肢を伸展した臥床姿勢です。

最も安定した臥位姿勢ですが、ずっと背臥位の姿勢でいると人間の骨格的に床に接し続ける、後頭部、肩甲骨、仙骨、踵などに圧がかかり続け、褥瘡になるリスクが高まります。

実務の場面では、血圧測定や心電図検査、レントゲン撮影など、ほぼすべての医療処置の基本姿勢が背臥位(仰臥位)になります。寝たまま背臥位で血圧測定した測定値は有効かでも触れていますが、座位での測定値と差が出る場合があるため、記録には測定時の体位も一緒に残すことが大切です。また、夜間に背臥位のまま長時間眠る方は、後頭部や仙骨部の褥瘡好発部位を念頭に置いた体位変換のスケジュールが重要になります。

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腹臥位(ふくがい)とは うつ伏せ・Prone(プローン)

腹臥位(ふくがい) うつ伏せのイラスト図
腹臥位は「ふくがい」という読み方をします。通称「うつぶせ」のことです。英語(医学業界用語)でProne(プローン)。

お腹を下にして伏すように寝た体位のことです。この全身伸展の体位はリラックスするときに用いられますが、実際には四肢のうちどこかが屈曲していないとリラックスした姿勢は難しいです。

リハビリの臨床場面では、腹臥位は股関節や膝関節の伸展を促すストレッチ姿勢として使われることがあります。普段座位や背臥位で過ごす時間が長い方は、股関節が屈曲位で固まりやすく、腹臥位をとることで意図的に伸展方向の刺激を入れることができます。ただし、円背が強い高齢者や呼吸器疾患のある方では、腹臥位そのものが呼吸を圧迫してつらい姿勢になることもあるため、無理にこの姿勢を強制しないよう注意が必要です。

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側臥位(そくがい)とは Lateral(ラテラル)

側臥位(そくがい)のイラスト図
側臥位は、「そくがい」という読み方をします。横向きに寝た体位のことです。英語(医学業界用語)でLateral(ラテラル)。

真横になっている場合は、上腕骨や大腿骨が床面を接し不安定な姿勢となるため、下側になる上肢を前方に出したり、膝を屈曲したりして体幹の重みを除くとともに、安定を得る姿勢を取ることが多いです。

側臥位は介護現場で最も活用される体位の一つです。移乗動作(トランスファー)の前段階として側臥位を経由することが多く、ベッド上での体位変換の基本となります。また、誤嚥のリスクがある方への食事介助や、嘔吐時の誤嚥防止のための一時的な体位としても側臥位は重要です。詳しくは嚥下とは 摂食嚥下のメカニズムもご参照ください。

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半側臥位とは

半側臥位(はんそくがい)のイラスト図
半側臥位(はんそくがい)とは、側臥位の一種だが、体幹の倒れる角度は45°前後となっている臥床姿勢です。通常この姿勢は枕や布団で支えて褥瘡予防・褥瘡対策で背部・仙骨等の除圧姿勢として用いられることが多いです。

褥瘡予防のためのポジショニングでは、90°側臥位ではなく半側臥位(30°側臥位とも呼ばれることがあります)が推奨されることが多いです。これは大転子部分への圧迫を避けつつ、仙骨部・肩甲骨部を圧迫から解放できるためです。実際の褥瘡ケアの現場では、クッションを背部や下肢の間に入れて角度を保持し、決まった時間ごとに左右を入れ替えて除圧していくのが基本的な流れになります。褥瘡のリスク評価についてはブレーデンスケールOHスケールもあわせてご確認ください。

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背臀位とは

背臀位(はいでんい)のイラスト図
背臀位(はいでんい)は、背臥位で膝を立てた体位です。腹部の緊張をとり、腰椎の前弯を減少し、骨盤の前傾を減少します。腰痛予防にはこの体位が有効です。

背臀位は、いわゆる「クルック・ポジション」と呼ばれることもあり、腰痛のある方が一時的に腰の緊張をゆるめたいときに自然と取りやすい姿勢です。リハビリ場面では、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の方に対して、急性期の安楽な姿勢として案内することがあります。腰痛対策の体操については腰痛改善の3つの体操もご参照ください。

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半腹臥位とは

半腹臥位(はんふくがい)のイラスト図
半腹臥位(はんふくがい)は、腹臥位から臀部を横に出した姿勢で、休息するには最も楽な肢位と言われています。抱き枕に覆いかぶさるような姿勢です。下肢を屈曲した腹臥位上側の下肢は全関節で屈曲して、下側の下肢に比べて上位に位置づけられます。

看護学校で学んだ際、半腹臥位は「シムス位(Sims' position)」と呼ばれることがあると教わりました。シムス位は厳密には半腹臥位とやや異なる定義をされることもありますが、現場では似た意味で使われている場面をよく見かけます。半腹臥位・シムス位は腸の蠕動運動を促す効果もあるとされ、便秘傾向のある方に勧められることもある姿勢です。

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屈曲側臥位とは

屈曲側臥位のイラスト図
屈曲側臥位(くっきょくそくがい)とは、頸部・体幹・上下肢ともに屈曲位を保って、海老のように丸くなった側臥位姿勢です。この体位は、体を伸展した側臥位と比較して支持面が広く安定しているため、通常の安静時に自然と取られることが多いです。

屈曲側臥位は人間が無意識に取る、いわゆる「胎児姿勢」に近い体位でもあります。寝ているときに自然とこの体位になる方が多いのは、関節への負担が少なく安定して休めるためだと考えられています。一方で、関節拘縮が進んでいる高齢者の場合、屈曲側臥位のまま長時間過ごすことで、股関節や膝関節の屈曲拘縮がさらに進んでしまうリスクもあるため、リハビリ職としては定期的に伸展方向のポジショニングと組み合わせることを意識しています。拘縮について詳しくは拘縮とは 原因と予防方法・リハビリ、老年症候群との関係は老年症候群とはもご参照ください。

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トレンデレンブルグ姿勢とは

背臥位のトレンデレンブルグ姿勢のイラスト図
ベッドの頭側に枕を置くなどして十分に体重を支えられるようにし、頭部を45度下方に下げます。頭部は腰部よりも低位になるようにします。この姿勢は、腹部手術時のショックや低血圧をきたした時、切迫流産の出血多量時など、脳血流が確保できない事態に陥った時に用いられます。重篤な血圧低下の時には、下肢を挙上する姿勢をとることで脳血流を保つよう指示が出ることもあります。

トレンデレンブルグという名前は、この姿勢を考案したドイツの外科医フリードリヒ・トレンデレンブルグに由来します。学生時代、ショックの種類とこの姿勢を紐づけて覚えるよう指導された記憶がある方も多いのではないでしょうか。介護施設で実際にこの姿勢を使う場面は限られますが、急変時の対応として知識として持っておくと安心です。ショックの分類や対応についてはショック(急な血圧低下)の分類と原因、症状もご参照ください。

臥床状態の臥位体位の名称は介護・医療で必須

【介護・医療】臥位での体位・ポジション・姿勢の名前を解説

介護・医療などの専門的な情報伝達をする中で、臥位体位の呼び方は頻繁に使用されます。聞き慣れないとパッと体位がイメージできないこともありますし、各職場で独特の呼び方をしていることもあります。
臥床状態にある人の「体位交換」という言葉も、「たいこう」という職場もあれば、「たいへん」「除圧」「寝返り」などいろいろ呼び方が違うものです。

背臥位よりも仰臥位という言葉をよく使うという職場もあります。同業種のコミュニケーションではこれらで通じますが、ご利用者や家族などと話す時には、普通のあおむけやうつぶせに戻さないと伝わりません。
血圧測定などのバイタルチェックやケアの時に、記録に姿勢や体位を残すケースもあります。

記録の場面では、単に「側臥位」とだけ書くのではなく「右側臥位30分」「左側臥位にて休息」のように、どちらを向いた側臥位なのか、どのくらいの時間その体位を保っていたのかまで記載すると、次の体位変換のタイミングが他の職員にも伝わりやすくなります。特に夜勤帯での体位変換記録は、褥瘡の発生有無を後から振り返る際の重要な証拠資料にもなります。

食事・入浴場面での体位の使い分け

臥位は安静時だけでなく、食事や入浴といった日常のケア場面でも姿勢選択の基本知識として活用されます。食事の場面では誤嚥防止のため、ベッド上で食事をとる方には背臥位ではなく、ギャッジアップした半座位やリクライニング位を使うことが基本ですが、嚥下機能が低下している方の食後には、しばらく上体を起こした姿勢を保つことで逆流性の誤嚥を防ぐ工夫をします。食事のポジショニングについては食事でのポジショニング 基本姿勢と姿勢調整の効果、誤嚥性肺炎の予防については誤嚥性肺炎とは 原因と予防のための嚥下リハビリもご参照ください。

入浴介助の場面でも、浴槽内での姿勢保持が難しい方には、側臥位に近い姿勢で身体を支えながら洗浄するなど、臥位の知識が応用されます。入浴中の安全対策については入浴の福祉用具・介護用品 転倒事故予防もご参照ください。

臥位7種類の名前・読み方・特徴まとめ

体位名読み方特徴・ポイント
背臥位(仰臥位)はいがい(ぎょうがい)仰向け。最も一般的な臥位。仙骨・踵などに褥瘡リスクあり
腹臥位ふくがいうつ伏せ。全身伸展位。股関節伸展のストレッチにも使われる
側臥位そくがい横向き寝。上肢を前方に出し安定を得ることが多い。移乗の経由姿勢
半側臥位はんそくがい体幹45°の傾き。褥瘡予防・除圧目的で使用
背臀位はいでんい背臥位で膝を立てた体位。腰痛予防に有効(クルック・ポジション)
半腹臥位はんふくがい腹臥位から臀部を横に出した姿勢。最も楽な休息肢位とされる。シムス位とも
屈曲側臥位くっきょくそくがい全身を屈曲した横向き姿勢。支持面が広く安定。拘縮進行に注意

座位姿勢・座り方・体位の5種類の名称と特徴をイラストで解説

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