2015年改定は在宅最重視。認知症と看取り強化。通所は地域に必要な介護を。特養貯めこむな。予防は遊びで無く本格的に。
2015年1月11日の閣僚折衝(かくりょうせっしょう)で介護報酬を全体では2.27%引き下げることを決定。
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2018年(平成30年)介護報酬改定の記事は以下の記事などがあります。
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必要な介護は引き上げ、ニーズに合っていないものは引き下げ
引き下げると聞くと全体的に不安が漂うかもしれないが、引き下げになったものは主に特別養護老人ホームとデイサービス。
印象的にはひどく下がっているような気がするが、実際にはそんなことは無く、利益率が高い事業の報酬が適正に下がっただけだ。
特別養護老人ホームは医療法人や社会福祉法人が主で運営される施設だが、法人としての納税負担が会社・企業よりも軽い。
デイサービスに至っては、地域のニーズ無視に乱立してしまい、利用者に営業をかけて集めているような状態。
これらを手厚い介護報酬で保護していけるわけないだろう というものであると解釈している。
介護報酬、9年ぶり下げ 2.27%減額決定 2015/1/12 0:29 日経新聞
政府は11日の閣僚折衝で、介護サービスの価格の基準となる介護報酬を2015年度から2.27%下げることを正式に決めた。
9年ぶりのマイナス改定だが、03年度の2.3%下げを上回る過去最大の下げには踏み込まなかった。介護業界や自民党の一部議員の抵抗を受けて後退した。
介護報酬の上乗せ要因となる賃上げには、1.65%分、千数百億円を回す。
介護を担う人材の不足を解消するために、全産業平均に比べ10万円低い職員の賃金を上げる。
勤続年数などによって、個々人の賃上げ幅は異なるが、介護職員の賃金は平均1万2千円上がる。
さらに、介護の必要度が高い人や認知症の人への手厚いケアを行う施設を増やすために、介護報酬0.56%分を手当てする。事業者が職員の賃上げや、新規雇用を拡大する財源を確保する。
一方、サービスの単価は平均で4.48%下げる。個別の具体的な下げ幅は厚労省が2月中に決める。
特別養護老人ホーム(特養)やデイサービス(通所介護)は、利益率1割前後ともうけが大きいため、大幅に下げる。事業者の経営状況をみてサービスに響かないようきめ細かく設定する。
00年度に始まった介護保険制度は、介護を使う高齢者の自己負担割合を1割と低く抑え、介護の必要が小さい人の食事サービスなどにも「予防」を名目にお金を出してきた。
半面、認知症などで日常全般に手厚い介護が要る人は増え、それを担う人手は不足している。
制度の持続性を高めるには、限られた財源を、本当に必要な介護に回す必要がある。人手不足も、今回の賃上げだけでは解消できない。事業者自身の経営努力が欠かせない段階に入っている。「介護報酬」とは
介護保険から介護事業者に支払う報酬。地域やサービス内容によって点数が決まっており、物価や介護事業者の経営状態などを踏まえて3年に1度見直す。
介護保険制度は2000年に導入されたが、09年4月に初めて介護報酬が約3%引き上げられた。
介護職員の給与水準を改善し、人材を集めやすくする狙いで、1人当たり年数万円程度の収入増を見込んでいるが、引き上げ額は事業者によって異なる。
2015年の改定では平均1万2000円上がるとされている。
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これから具体的な報酬内訳も明らかになってくる
全体では2.27%減額決定となったが、認知症や看取りなどの本当に必要な介護についてはむしろ増額となっている。
介護事業者・経営者は、この改定を受けて、「安定のビジネスだと思っていたのに旨みが減ったじゃないか。」と取るか、「この国に、この地域を支えるために本当に必要な介護はなんなのだろうか。」と考えるかの舵取りで消えていく事業所もあるのではないだろうか。
特に娯楽やマシントレーニングに偏ってしまったデイサービス事業者の雰囲気ががらりと変わることに期待している。
今後も報酬関連は取り上げていきたい。
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