急変の原因と対応方法 心停止・呼吸停止・意識障害

 

急変の対応は、いざというとき対応できず命を落としたり、重大な後遺症を残す結果になると後悔します。
介護場面や在宅療養で起きる心停止、呼吸停止、意識障害の時の主な原因と対応方法まとめました。

急変時は、基礎疾患、服薬の確認

急変が起きた場合、すぐに蘇生などの対応に入らなければなりませんが、合わせて救急隊の到着までにその方の病気の経過、飲んでいる薬などを確認しておく必要があります。
特に内服薬による急変ということもあり得ますので、お薬手帳は常に準備しておき、適量服薬で来ていたか把握しておく必要があります。

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重大な3つの急変

急変で心停止、呼吸停止、意識障害の状態になったとき、その原因や対応を確認しておきましょう。
急変の場合には、まずは救急車と助けを呼ぶことが最優先です。

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心停止・脈拍無し・心拍無しは重大な急変

急変として最も緊急度が高いのは心停止です。心臓が停止して3分経つと、脳は回復困難な障害を負います。

心停止の主な原因

心臓の冠動脈が詰まってしまう心筋梗塞では、強烈な胸痛の後に心停止を起こします。

心停止を発見したときの対応

  1. 心停止に気づいたら、胸をグーでたたき、反応があるか確かめる。普通は痛くてびっくりして反応するが、反応がない場合は早急な心肺蘇生法が必要。
  2. 心肺蘇生法と同時に、大声で助けを呼び、人手の確保と救急要請。
  3. 近くにAED(自動体外式除細動器)があれば、AEDをもってきてもらい準備。

心肺蘇生法(しんぱいそせいほう)って?

2010年に心肺蘇生法ガイドラインができ、ABCの順番で行うことが示されました。

  • A:Air-way →気道確保(ものが詰まって窒息している場合は先にかき出す、頭部後屈顎先挙上、下顎挙上)脊髄損傷疑いの場合は頸部後屈は避ける。
  • B:Breathing →人工呼吸
  • C:Cir-culation →心臓マッサージ100回/分

医療や介護現場では、急変が起き、心停止・心房細動の状態となり心肺蘇生法を行う場面もあります。看護師の方に心肺蘇生の体験談を書いてもらった記事は以下です。
いざというときに、心肺蘇生法を適切に行い除細動で心拍が回復できれば助かる命もあります。

日本医師会が作成した心肺蘇生法の手順の資料もわかりやすいのでご参照をお勧めします。

心肺蘇生法の手順(日本医師会)

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呼吸停止、窒息

呼吸停止や窒息により肺でのガス交換が5分以上中断すると、脳は回復困難な障害を負います。

呼吸停止の主な原因

  • 心停止による呼吸停止
  • 睡眠時無呼吸症候群・舌根沈下・鼻閉などによる上気道閉塞による呼吸停止
  • 誤嚥・肺炎・肺水腫など肺や気管支への血液や体液の貯留による
  • 脳梗塞・脳出血・脳圧亢進・薬物中毒など中枢神経系障害による呼吸停止
  • 脊髄損傷など、末しょう神経障害や呼吸筋の不全による呼吸停止

呼吸停止を発見した時の対応(窒息の場合)

  1. のどに何か詰まってないか確認しあったらかき出す・吸引機で吸い取る、心臓が動いていない場合は心停止の対応
  2. かき出せないときは、後ろから抱えてみぞおちを両手で一気に突き上げる「ハイムリック法」
  3. 後ろから肩甲骨の間あたりを手根部で強く連続してたたく「背部叩打法」
  4. 大声で助けを呼び、人手の確保と救急要請。

呼吸停止の原因となる、窒息についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

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意識障害、覚醒レベルの低下、無反応

脳の機能が正常でない状態で、意識レベルを把握する必要があります。

意識障害の時の対応

  1. 意識レベルを把握。よく使われるのは3-3-9方式
  2. 呼吸停止や心停止の併発の場合はそちらの対応、バイタルチェック、意識が戻らない場合顔を横向きにして舌根沈下や嘔吐物の誤嚥に備え救急要請

急変時に重要な意識障害や血圧・脈拍などバイタルチェックについてはこちらで詳しく紹介しています。

 

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救急の時には119番通報して救急車を呼びましょう

救急車を呼ぶべきか、それとも病院に直接向かうべきか。多くの人がこのような緊急時の判断に迷った場合には、救急安心センターの電話相談サービス「#7119」を利用しましょう。

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急変の時の手順を確認し、看護記録・介護記録にも適切な対応が残せるように

急変のときには、バイタルチェックで血圧、体温、サチュレーションの測定などを行うことも大切ですが、一刻を争う場合には上記のように優先順位が変わります。
紹介した心停止、呼吸停止、意識障害の他にも、胸痛、骨折、嘔吐、発熱など、突然の身体変化もあります。
急変の時の対応は落ち着いて行おうとしてもなかなかできないものですが、どんな経過をたどり、どんな対応をしたかを問われることもあり得ます。
その時のために、知識と対応を備えておきたいですね。

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