3C分析の活用法!デイサービス等で営業方法やチラシ等のツールを考える前に

 

3C分析を使って、デイサービスなどの介護施設が地域・競合と自分の施設の強みや特徴を見つけ出しマーケティング集客する手法を紹介します。

3C分析では「市場」「競合」「自社」を分析、介護なら地域、競合、自社

一般ビジネスマンは、市場分析のためのプロセスとして3C分析・SWOT分析などを利用しています

SWOT分析ではStrength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)という4要素を分析するのですが…

実際に介護施設で用いるとしたら、地域市場と競合と、自社について考える「3C分析」が有効かと思いますので、3C分析を紹介していきます

3C分析 市場(customer)の分析は、介護では地域の分析

潜在顧客の数、地域構成

介護施設の場合、原則その地域の利用者を獲得して、身元引受人と連絡を取り合える環境でないといけません。そのため、市場について考えると、必然的に施設の所在地から半径○kmという制限がかかります。
そのエリアの中には、介護施設を利用している方もいれば、利用していない方もいます。また、要介護認定を受けて利用限度額までサービスを使っている方もいれば、使っていない方もいます。
今まで要介護認定を受けていなかった方も、加齢や疾病により介護が必要な状態になっていきます。全国的に見れば高齢者は増える傾向です。(地域によって若干違いますが)
自分の施設を選んでもらえる機会は常にあり、数ある在宅サービスの中からどれが適切かとケアマネジャーが考える中で潜在的な数は一定数おり、その数や潜在利用者像を調査しておくことで中期的に自分の施設の利用者に変えられる可能性が高くなります。

市場の成長性

介護施設にもトレンドがあります。介護の場合は半公共事業ですので、トレンドは厚生労働省等の発表や、加算、介護報酬の傾向からつかむことができます。

地域ニーズ

市場というと商業的ですが、地域ニーズは介護業にはかなり重要となります。地域にどのようなニーズがあるかを敏感に把握することにより、利用者の獲得に直結します。介護負担を軽減するニーズだとしても、介護が必要な主な理由が認知症のためなのか、介護者が仕事などでいないためなのかにより提供時間や提供内容で重視すべき点が変わってきます。

施設決定プロセス

介護施設を選ぶとき、ケアマネを通しておすすめされて選ぶケースや、自分で行きたい施設を選ぶケース、体験をいろいろして選ぶケースなどいろいろです。どのような過程を踏んで施設を選んでいるのかを調査していくことで、介護施設の利用者に必要な情報や、必要な事前体験などを準備できます。

利用決定者の分析

利用を決めた方と、利用に至らなかった方について理由や条件を調べてみると違いがあるかもしれません。特に利用を決めた人が、どのような理由で数ある施設の中から自施設に決定したかを調査するとこは重要で、その部分を強化してアピールすると営業上地域で有利にすすめられるかもしれません。

3C分析 競合(competitor)の分析

経営資源や構造上の強みと弱み

施設は箱ものであり、初期段階でハード面はある程度決まってしまいます。
その時点での最善の施設、設備を用意し、その設計は経営方針や運営コンセプトとリンクしているはずです。
経営資源というと、一般的に「人」「物」「金」「情報」を指します。
競合の、スタッフの質や各職種の数、ハード面(入浴設備・トイレ・送迎車・広さなど)、競合の資金力、競合の蓄積したノウハウ・ブランド力などを分析してみましょう。

競合のパフォーマンス(売上高、市場シェア、利益、利用者数など)

競合施設の施設規模とそれに対する利用者数はどの程度かを調査しましょう。自分の施設の利用者が少ないのではないかと思い込んでいるかもしれませんが、競合も利用者不足でいるかもしれません。
だとしたらどこも経営的には厳しく、長期戦になった場合資金力が続く施設が存続し、資金が尽きた施設が撤退となるでしょう。
シェアという観点でいうと、同じ施設形態でもどのような分野に力を入れているかによって、ひょっとしたらその分野のシェアは大きいかもしれません。
介護施設の場合、利用者の数と要介護度で売り上げが決まり、人件費もスタッフ構成でほぼわかるので、他施設を分析するのはほかの業種に比べてスムーズです。

3C分析 自社(company)

収益性

自社の損益分岐点は利用者何名からなのかを明らかにしましょう。まずはそのラインを保持しないと存続できなくなります。他の業種だと収益性という点で原価率・利益率・経費など、流動的なものと固定的なものをいろいろ計算しないとなりませんが、介護業界は介護報酬という点では利用者すうとほぼ直結であり、経費もほぼ固定的なものになるので利用者数が利益(収益)の主要な関数になります。

ブランドイメージ

自社の分析をするとき見落としがちになっているのが、第三者からのイメージです。この施設は○○のイメージというものが良いものでないとなかなか利用する候補に挙がってきません。
地域の中で、他との差別化が図れてかつニーズに合致しているようなコンセプトで運営するか、介護の一分野を極めていき、実績と貢献を積んでいき地域に印象付けるか、方法はいろいろあります。
大手だからブランドがあるかと言ったら意外とそんなことはなく、やはり実際に利用を考える中では地域での口コミや評判が重要になります。
運営者は、自分の施設のコンセプト・目指すカタチと、世間のイメージが乖離していないかを敏感にチェックする必要があります。
もし意図しないイメージが周知されている場合には、施設から外に発信されたり漏れ出したりしている情報に余計なバイアスがかかっている可能性があり、修正して誤解を解く方向で進めた方が良いかと思います。

組織スキル

介護業界では、ハード面含む施設の環境や雰囲気はもちろんですが、何よりもスタッフが重要です。
組織として介護施設を行っている以上、しっかりとマネジメントされて同じ価値観をもって、一貫したかかわり方ができているかなどが問われます。
こうして積み重ねられたチームワークで困難事例を扱った実績があったり、ニーズに応えるサービス提供を組織で取り組んでいるなどについて自分の施設の特徴や性質を見つめなおすと良いでしょう。

人的資源

スタッフは単体でのスキルももちろん大切で、安全で利用者のためになる関わりのために必要な能力・接遇が必要です。

その他、資源としては介護+αとして芸や特技があるなどスタッフにスポット当てて考えてみると自施設の強みが見えてくるかもしれません。
特殊な資格を持っている、いろいろ気が利く送迎のスタッフがいる、抜群に場の雰囲気をよくする、パソコンが得意で資料をきれいに作れる、レクの引き出しが多いなどなど、スタッフを大切に思い、長所を探していくと運営上にも良く、そのスタッフの成長ややりがいを促すことができるかもしれません。

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デイサービスなどの介護における3C分析で、自分の施設について整理し集客に活かそう

どうでしたか?
3C分析は競合・市場と自社の関係性を明らかにするスキームなのですが、他社や地域を考えていくと自分の施設について再認識するきっかけになります。

営業を行うとしても、自分の施設の特徴と、地域で求められる事業者とはどのようなものかを考えておくことで、訴求性と魅力のある情報交換ができます。
運営上も自分の施設のコンセプトやブランドイメージ、さらにはスタッフの長所などにも目を向けていくことで、新たな取り組みや方向性の再統一が図れるかもしれません。

以下の記事もご参考にどうぞ。
是非、ドラッカーのマネジメントと合わせて、3C分析も活用してみてください。

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