介護施設の面会制限から面会再開を推奨に、新型コロナ5類変更
 

新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが「5類」へ変わる2023年5月8日以降について、厚生労働省は介護現場の面会制限の緩和やマスク着用のルールなど対策を改めて説明する連絡を発出しました。介護施設や老人ホームなどでは面会制限が続いていましたが、入所者と家族の面会の重要性を強調し、対面面会やオンライン面会などの対応方法について、Youtube動画での解説や事例などを交えて提唱しています。

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メリットやリスクも含めてご検討を

面会制限による高齢者・家族への影響、施設と家族のかかわり方の変化

新型コロナウイルスの影響で介護施設での面会が難しくなっており、これは高齢者とその家族にとって大きな精神的な負担となっており、つらい期間です。入居者については、面会がないことにより認知機能低下が進行してしまうことや、心身の機能や生きがいが低下してしまうなどのことが面会制限の影響として見られてきています。特に看取り介護の場面で人生の最期を迎えようという時に身近な人と接することもできずに旅立つという状況を強いられ、ご本人も家族も、そしして介護施設の職員も辛さを感じたコロナ感染拡大予防の期間でした。

今までは面会時などに介護施設職員とご家族で近況や情報交換などをして相互理解をする機会がありましたが、面会制限により施設と家族の間のコミュニケーションも難しくなっており、そのため施設側はブログやメール、オンライン会議などいろいろな手段で、家族との連絡を維持しようとするというコミュニケーション手段にも影響がありました。この変化は必ずしも悪いものではなく、生活が多様化する現代において、利用者の家族との関係性の保ち方として新たな選択肢ができたとも考えられます。

面会再開による介護施設への影響

面会が再開されると、施設側は感染状況に応じた対策を試行錯誤し、その中で施設は面会を行う場所を個室からより換気の良いオープンなスペースに変更するなど、感染拡大を防ぐ努力を重ねていく形になります。これらの対策は職員の負担を増加させることになるため、スタッフが協力してこれに対応する必要が出ています。

2023年2月から高齢者施設等における面会制限は緩和・再開が推進される

高齢者施設における面会は、施設のご利用者やご家族等にとって重要なものであることから、厚生労働省では、高齢者施設で働く皆様向けに、コロナ禍で実際に面会を行っている施設での工夫や取組事例、面会を行う際に気をつけたいポイントを動画にまとめ、各施設での面会の実施にあたってぜひご活用くださいと呼びかけています。

高齢者施設等における面会の再開・推進にかかる高齢者施設等の職員向け動画及びリーフレット

1.高齢者施設等における面会の再開・推進にかかる高齢者施設等の職員向け動画及びリーフレット
以下の厚生労働省ホームページに掲載しています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/index_00014.html

2.面会実施にあたっての留意点
○ 介護保険施設等の運営基準においては、「常に入所者の家族との連携を図るとともに、入所者とその家族との交流等の機会を確保するよう努めなければならない」等とされており、利用者と家族との面会の機会の確保に努めていただく必要があります。
○ また、「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」(令和3年 11 月19 日(令和4年 11 月 25 日変更)新型コロナウイルス感染症対策本部決定)においても、高齢者施設等での面会について、「利用者、家族にとって重要なものであり」とされており、利用者・家族の QOL 等の観点を重視いただき、面会の実施を検討いただくようお願いします。
○ 面会の実施にあたっては、「社会福祉施設等における面会等の実施にあたっての留意点について」(令和3年 11 月 24 日付厚生労働省健康局結核感染症課ほか連名事務連絡)(別添)にお示ししている留意点を御参照ください。
○ なお、利用者の家族等や面会者には、施設等における面会の必要性を理解していただくとともに、引き続き面会時には感染対策の実施を働きかけるようお願いします。

高齢者施設等における面会の再開・推進にかかる 高齢者施設等の職員向け動画及びリーフレットについて,厚生労働省,令和5年1月 31 日

2023年5月8日以降、新型コロナウイルス感染が5類に変更されると面会制限はどうなる?

高齢者施設等の入所者について、家族等との面会の機会の減少により心身の健康への影響が懸念されることを踏まえると、高齢者施設等での面会の再開・推進を図ることは重要ということが基本方針とされており、厳密な面会制限の状態から、状況に応じた面会再開へと移行していくことが勧められています。

1.日頃からの感染対策

(1)マスクの着用

○ マスクの着用の考え方については、「マスク着用の考え方の見直し等(特に高齢者施設等における取扱い)について」(令和5年2月 15 日付け厚生労働省老健局高齢者支援課ほか連名事務連絡)においてお示ししたとおり、
・ 行政が一律にルールとして求めるのではなく、個人の主体的な選択を尊重し、マスクの着用は個人の判断に委ねることを基本とすること
・ 政府は各個人のマスク着用の判断に資するよう、感染防止対策としてマスクの着用が効果的である場面などを示し、一定の場合にマスクの着用を推奨すること
とされました。

○ その上で、高齢者等重症化リスクが高い者が多く生活する高齢者施設等への訪問時にはマスクを着用することが推奨されるとともに、高齢者施設等の従事者については、勤務中(※)のマスクの着用を推奨することとされています。

※ 勤務中であっても、従業員にマスクの着用が必要ないと考えられる具体的な場面については、各高齢者施設等の管理者等が適宜判断いただくようお願いします。例えば、周囲に人がいない場面や、利用者と接しない場面であって会話を行わない場面等においてはマスクの着用を求めない、といった判断が想定されます。

(2)換気(エアロゾル対策)

○ これまでも、「高齢者施設等における感染対策の徹底について(その2)」(令和4年12 月6日付け厚生労働省老健局高齢者支援課ほか連名事務連絡)等でもお示ししてきたところですが、以下の資料や動画を参考に、各施設等の実情に応じて換気による感染対策を実施いただくようお願いします。

・ 高齢者施設等における効果的な換気対策の考え方等についての提言:「感染拡大防止のための効果的な換気について」(令和4年7月 14 日新型コロナウイルス感染症対策分科会)(参考2)
・ 当該提言を踏まえて効果的な換気のポイントをまとめた動画:「【新型コロナ】効果的な換気のポイント」(参考3)

(3)面会
○ 高齢者施設等の入所者について、家族等との面会の機会の減少により心身の健康への影響が懸念されることを踏まえると、高齢者施設等での面会の再開・推進を図ることは重要と考えています。

○ 「新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけの変更等に関する対応方針について」(令和5年1月 27 日新型コロナウイルス感染症対策本部決定)において、感染症法上の位置づけの変更後の対応として、「医療機関や高齢者施設でのクラスター防止対策は継続しつつ、できる限り面会の希望が実現できるよう取組をお願いしていく。」とされており、高齢者施設等における面会については、引き続き、感染経路の遮断という観点と、つながりや交流が心身の健康に与える影響という観点から、地域における発生状況等も踏まえ、可能な限り安全に実施できる方法を検討いただくようお願いします。

○ 面会の実施にあたっては、以下の資料を御参照ください。

・ 「社会福祉施設等における面会等の実施にあたっての留意点について」(令和3年11 月 24 日付厚生労働省健康局結核感染症課ほか連名事務連絡)(参考4)
・ 面会を積極的に実施する施設の事例や実施方法等を情報発信する動画及びリーフレット(高齢者施設等の職員の皆様向け)(参考5)

○ なお、介護保険施設等の運営基準においては、「常に入所者の家族との連携を図るとともに、入所者とその家族との交流等の機会を確保するよう努めなければならない」等とされており、利用者と家族との面会の機会の確保に努めていただく必要があります。また、利用者の家族等や面会者には、施設等における面会の必要性を理解していただくとともに、引き続き面会時には感染対策の実施を働きかけていただくようお願いします。

高齢者施設等における感染対策等について,厚生労働省,令和5年4月18日

新型コロナ5類変更で面会再開にかかる設備費用の補助金も

介護施設等において、新型コロナウイルスの感染拡大を防止する観点から、①多床室の個室化に要する改修費、②簡易陰圧装置の設置に要する費用、③感染拡大防止のためのゾーニング環境等の整備に要する費用を支援する補助金も発表されています。(募集期間については各自治体確認)

多床室の個室化に要する改修費の補助金

■事業内容
事業継続が必要な介護施設等において、感染が疑われる者が複数発生して多床室に分離する場合に備え、感染が疑われる者同士のスペースを空間的に分離するための個室化(※)に要する改修費について補助
※可動の壁は可
※天井と壁の間に隙間が生じることは不可
■補助対象施設
入所系の介護施設・事業所
■補助上限額
1定員あたり97.8万円

簡易陰圧装置の設置に要する費用の補助金

■事業内容
介護施設等において、感染が疑われる者
が発生した場合に、感染拡大のリスクを
低減するためには、ウイルスが外に漏れ
ないよう、気圧を低くした居室である陰
圧室の設置が有効であることから、居室
等に陰圧装置を据えるとともに簡易的な
ダクト工事等に必要な費用について補助
■補助対象施設
入所系の介護施設・事業所
■補助上限額
1施設あたり:432万円×都道府県が認め
た台数(定員が上限)

感染拡大防止のためのゾーニング環境等の整備に要する費用の補助金

■事業内容
新型コロナウイルス感染症対策として、感染発生時対応及び感染拡大防止の観点からゾーニング環境等の整備に要する費用について補助
■補助対象施設
入所系の介護施設・事業所
■補助上限額
① ユニット型施設の各ユニットへの玄関室設置によるゾーニング:100万円/箇所
② 従来型個室・多床室のゾーニング:600万円/箇所
③ 家族面会室の整備:350万円/施設

※ 令和2年度第3次補正予算から実施。③について
は令和3年度補正予算で拡充。

2方向から出入りできる家族面会室の整備の補助金

【補助単価】 350万円/施設

介護施設等において、「2方向から出入りできる家族面会室の整備」に限らず、新型コロナウイルス感染症の感染
拡大を防止しつつ家族との面会を再開・推進するために必要な家族面会室の整備に対して支援を行う。

面会制限解除から、新型コロナ対策の出口はどこになるのか

ワクチンの接種は、重症化リスクを回避するという名目で、多くの高齢者がワクチンを接種した状況ではありますが、現在も高齢者や患者は新型コロナウイルスに感染した場合に重症化リスクが高いとされています。ワクチンの接種により面会制限やマスク完全不要になるという筋書きは非現実的になってきてしまいました。

新型コロナ5類変更後の感染症との向き合い方はどうなるか

明確な出口の見えぬ中、ここからは「政府は各個人のマスク着用の判断に」「高齢者施設等における面会については、引き続き、感染経路の遮断という観点と、つながりや交流が心身の健康に与える影響という観点から、地域における発生状況等も踏まえ、可能な限り安全に実施できる方法を」という難しい選択と試行錯誤を繰り返していくことになります。ただ、新型コロナウイルス感染が感染法上の分類で5類に変更になったことは、他の季節性インフルエンザと同じような取り扱いとなるということで、徐々に感染シーズンに行っていたレベルのことを落としどころに正常化に向かうのではないでしょうか。

 

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