障害を持つ人々が自立した生活を送るためには、適切な支援が不可欠です。本記事では、大人の障害者から小児・児童に至るまで、幅広い年齢層を対象とした障害福祉サービスの一覧を紹介します。生活支援から教育、就労支援に至るまで、多様なニーズに応えるサービスを網羅的に掲載しています。障害のあるご本人やご家族、支援を必要とするすべての方々に、必要な情報を提供し、より良い生活への一歩をサポートします。
このページの目次
障害福祉サービスとは
障害福祉サービスは、障害者総合支援法に基づいて提供される、障害のある人々が社会で自立した生活を送るための支援サービスです。例えば、身体障害者や知的障害者、精神障害者が日常生活や社会生活で直面する困難を支援するための居宅介護や就労支援、自立訓練などが含まれます。これらのサービスは、障害のある人々が地域社会で可能な限り自立し、充実した生活を送ることを目指しています。また、障害のある人々が必要とする様々なサポートを提供することで、その人々の社会参加を促進し、生活の質の向上を図ります。
障害福祉サービスの利用を希望する場合には障害福祉サービス受給者証の取得を
障害福祉サービスの利用を希望し市町村の窓口に申請すると、障害支援区分の認定を受けることになります。この障害支援区分に応じて利用できるサービスや量、期間が認定されます。認定されると障害福祉サービス受給者証が発行され、その受給者証で定められた範囲で障害福祉サービスを利用できます。
広告
計画相談支援
計画相談支援とは、障害のある人が福祉サービスを適切に利用できるように手助けするサービスです。市町村から指定された「指定特定相談支援事業者」によって提供されます。利用者が負担する費用はありません。主に2つの大きなサポートがあります。
サービス利用支援
障害のある人が必要とする障害福祉サービスを受ける前や、すでに受けているサービスの内容を変更する前に、どのようなサービスが必要かを計画します。これには、サービスの利用計画案を作成することが含まれます。また、サービスの支給決定が下りた後や、サービス内容の変更が決まった後には、サービス提供者との間で連絡を取り合い、サービス担当者会議を開催して、サービス利用計画を具体的に作成します。
継続サービス利用支援
既にサービスを利用している障がいのある人が、そのサービスを継続して適切に利用できるようにサポートします。定期的にサービスの利用状況を検証し、必要に応じて計画を見直します。また、サービス提供者との連絡調整や、サービスの支給決定や変更に必要な申請の勧奨も行います。
計画相談支援の対象者
障害福祉サービスの支給申請または地域相談支援の給付申請(更新・変更の申請を含みます。)を行った障害者または障害児の保護者。
- 介護保険サービスを併用する場合には介護保険のケアマネジャーが居宅サービス計画を作成する対象者となるため、介護保険サービスが優先され、障害福祉サービスにしかないサービスである行動援護、同行援護、自立訓練(生活訓練)、就労移行支援、就労継続支援などの利用を希望する場合には市区町村が認めた場合に限り利用できます。
- 障害児通所支援を併せて利用する場合は、障害児相談支援の対象者となり、計画相談支援の対象者にはなりません。
広告
地域相談支援(地域移行支援)
障害福祉サービスの地域相談支援(地域移行支援)では、障害者支援施設や精神科病院にいる精神障害を持つ人々が、施設や病院から地域での自立生活へと移行する際に支援を提供します。具体的には、訪問による相談、同伴しての支援、住まいの手配、障害福祉サービスの試用、一人暮らしの準備としての体験宿泊、さらには関連する機関との調整など、様々な形でのお手伝いを行われます。基本的に利用者負担はありません。
地域相談支援(地域移行支援)の対象者
下記のうち、地域生活への移行のための支援が必要と認められる方が対象です。
- 障害者支援施設、のぞみの園、児童福祉施設、療養介護を行う病院に入所している障害者
- 障害者支援施設等に入所している15歳以上の障害者みなしの者
- 精神科病院に入院している精神障害者
- 生活保護施設(救護施設及び更生施設)に入所している障害者
- 刑事施設(刑務所、少年刑務所、拘置所)及び少年院に入所している障害者
- 更生保護施設等に入所している障害者
広告
居宅介護
障害福祉サービスの居宅介護は、ご利用者の居宅で入浴、排せつ及び食事等の介護、調理、洗濯及び掃除等の家事、生活等に関する相談及び助言その他の生活全般にわたる援助を行います。
居宅介護の対象者
障害支援区分が区分1以上(障害児にあってはこれに相当する支援の度合)である者
ただし、通院等介助(身体介護を伴う場合)を算定する場合にあっては、次のいずれにも該当する支援の度合(障害児にあっては、これに相当する支援の度合)であること
(1) 障害支援区分が区分2以上に該当していること
(2) 障害支援区分の認定調査項目のうち、次に掲げる状態のいずれか一つ以上に認定されていること
・「歩行」 「全面的な支援が必要」
・「移乗」 「見守り等の支援が必要」、「部分的な支援が必要」又は「全面的な支援が必要」
・「移動」 「見守り等の支援が必要」、「部分的な支援が必要」又は「全面的な支援が必要」
・「排尿」 「部分的な支援が必要」又は「全面的な支援が必要」
・「排便」 「部分的な支援が必要」又は「全面的な支援が必要」
広告
重度訪問介護
障害福祉サービスの重度訪問介護では、重度の肢体不自由者又は重度の知的障害若しくは精神障害により行動上著しい困難を有する障害者であって常時介護を要するものにつき、居宅において入浴、排せつ及び食事等の介護、調理、洗濯及び掃除等の家事並びに生活等に関する相談及び助言その他の生活全般にわたる援助並びに外出時における移動中の介護を総合的に行うとともに、病院等に入院又は入所している障害者に対して意思疎通の支援その他の支援を行います。(日常生活に生じる様々な介護の事態に対応するための見守り等の支援を含む。)
重度訪問介護の対象者
障害支援区分が区分4以上(病院等に入院又は入所中に利用する場合は区分6であって、入院又は入所前から重度訪問介護を利用していた者)であって、次のいずれかに該当する者
1 次のいずれにも該当する者
- 二肢以上に麻痺等があること
- 障害支援区分の認定調査項目のうち「歩行」「移乗」「排尿」「排便」のいずれも「支援が不要」以外と認定されていること
2 障害支援区分の認定調査項目のうち行動関連項目等(12項目)の合計点数が10点以上である者
※平成18年9月末日現在において日常生活支援の支給決定を受けている者に係る緩和要件あり。
広告
同行援護
障害福祉サービスの同行援護では、視覚障害により、移動に著しい困難を有する障害者等につき、外出時において、当該障害者等に同行し、移動に必要な情報を提供するとともに、移動の援護その他の当該障害者等が外出する際の必要な援助を行います。
同行援護の対象者
視覚障害により、移動に著しい困難を有する障害者等であって、同行援護アセスメント調査票による、調査項目中「視力障害」、「視野障害」及び「夜盲」のいずれかが1点以上であり、かつ、「移動障害」の点数が1点以上の者
※ 障害支援区分の認定を必要としないものとする。
広告
行動援護
障害福祉サービスの行動援護では、知的障害又は精神障害により行動上著しい困難を有する障害者等であって常時介護を要する人に、その障害者等が行動する際に生じ得る危険を回避するために必要な援護、外出時における移動中の介護、排せつ及び食事等の介護その他の当該障害者等が行動する際の必要な援助を行います。
行動援護の対象者
障害支援区分が区分3以上であって、障害支援区分の認定調査項目のうち行動関連項目等(12項目)の合計点数が10点以上(障害児にあってはこれに相当する支援の度合)である者
広告
療養介護
障害福祉サービスの療養介護では、病院において機能訓練、療養上の管理、看護、医学的管理の下における介護、日常生活上の世話その他必要な医療を要する障害者で常時介護を要する人に、主として昼間において、病院において行われる機能訓練、療養上の管理、看護、医学的管理の下における介護及び日常生活上の世話を行います。また、療養介護のうち医療に係るものを療養介護医療として提供します。
療養介護の対象者
病院等への長期の入院による医療的ケアに加え、常時の介護を必要とする障害者として次に掲げる者
(1) 障害支援区分6に該当し、気管切開に伴う人工呼吸器による呼吸管理を行っている者
(2) 障害支援区分5以上に該当し、次の1から4のいずれかに該当する者であること。
1 重症心身障害者又は進行性筋萎縮症患者
2 医療的ケアの判定スコアが16点以上の者
3 障害支援区分の認定調査項目のうち行動関連項目等(12項目)の合計点数が10点以上である者であって、医療的ケアの判定スコアが8点以上の者
4 遷延性意識障害者であって、医療的ケアの判定スコアが8点以上の者
※医療的ケアの判定スコア
(3) (1)及び(2)に準じる者として市町村が認めた者
(4) 改正前の児童福祉法第43条の4に規定する重症心身障害児施設に入所した者又は改正前の児童福祉法第7条
第6項に規定する指定医療機関に入院した者であって、平成24年4月1日以降指定療養介護事業所を利用する
(1)及び(2)以外の者
広告
生活介護
障害福祉サービスの生活介護では、障害者支援施設その他の便宜を適切に供与することができる施設において、入浴、排せつ及び食事等の介護、創作的活動または生産活動の機会の提供その他必要な援助を要する障害者であって、常時介護を要するものにつき、主として昼間において、入浴、排せつ及び食事等の介護、調理、洗濯及び掃除等の家事並びに生活等に関する相談及び助言その他の必要な日常生活上の支援、創作的活動または生産活動の機会の提供その他の身体機能または生活能力の向上のために必要な支援を行います。
生活介護の対象者
地域や入所施設において、安定した生活を営むため、常時介護等の支援が必要な者として次に掲げる者
(1) 障害支援区分が区分3(障害者支援施設等に入所する場合は区分4)以上である者
(2) 年齢が50歳以上の場合は、障害支援区分が区分2(障害者支援施設等に入所する場合は区分3)以上である者
(3) 生活介護と施設入所支援との利用の組合わせを希望する者であって、障害支援区分が区分4(50歳以上の者は区分3)より低い者で、指定特定相談支援事業者によるサービス等利用計画案を作成する手続を経た上で、市町村により利用の組合わせの必要性が認められた者
・障害者自立支援法の施行時の身体・知的の旧法施設(通所施設も含む。)の利用者(特定旧法受給者)
・法施行後に旧法施設に入所し、継続して入所している者
・平成24年4月の改正児童福祉法の施行の際に障害児施設(指定医療機関を含む)に入所している者
・新規の入所希望者(障害支援区分1以上の者)
広告
短期入所(ショートステイ)
障害福祉サービスの短期入所(ショートステイ)では、居宅においてその介護を行う者の疾病その他の理由により、障害者支援施設、児童福祉施設等への短期間の入所を必要とする障害者等につき、当該施設に短期間の入所をさせて、入浴、排せつ及び食事の介護その他の必要な支援を行います。
短期入所(ショートステイ)の対象者
<福祉型(障害者支援施設等において実施)>
(1) 障害支援区分が区分1以上である障害者
(2) 障害児に必要とされる支援の度合に応じて厚生労働大臣が定める区分における区分1以上に該当する障害児
<医療型(病院、診療所、介護老人保健施設において実施)>
遷延性意識障害児・障害者、筋萎縮性側索硬化症等の運動ニューロン疾患の分類に属する疾患を有する者及び重症心身障害児・者 等
重度障害者等包括支援
障害福祉サービスの重度障害者等包括支援では、常時介護を要する障害者等であって、意思疎通を図ることに著しい支障があるもののうち、四肢の麻痺および寝たきりの状態にあるもの並びに知的障害または精神障害により行動上著しい困難を有するものにつき、居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、生活介護、短期入所、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援、就労定着支援、自立生活援助及び共同生活援助を包括的に提供します。
重度障害者等包括支援の対象者
障害支援区分が区分6(障害児にあっては区分6に相当する支援の度合)に該当する者のうち、意思疎通に著しい困難を有する者であって、次のいずれかに該当する者
類型 | 状態像 | |
重度訪問介護の対象であって、四肢すべてに麻痺等があり、寝たきり状態にある障害者のうち、右のいずれかに該当する者 | 人工呼吸器による呼吸管理を行っている身体障害者(I類型) | 筋ジストロフィー 脊椎損傷 ALS(筋萎縮性側索硬化症) 遷延性意識障害等 |
最重度知的障害者(II類型) | 重症心身障害者等 | |
障害支援区分の認定調査項目のうち行動関連項目等(12項目)の合計点数が10点以上である者(III類型) | 強度行動障害等 |
施設入所支援
障害福祉サービスの施設入所支援では、施設に入所する障害者につき、主として夜間において、入浴、排せつ及び食事等の介護、生活等に関する相談及び助言その他の必要な日常生活上の支援を行います。
施設入所支援の対象者
(1) 生活介護を受けている者であって障害支援区分が区分4(50歳以上の者にあっては区分3)以上である者
(2) 自立訓練、就労移行支援又は就労継続支援B型の利用者のうち、入所させながら訓練等を実施することが必要かつ効果的であると認められる者又は通所によって訓練を受けることが困難な者
(3) 特定旧法指定施設に入所していた者であって継続して入所している者又は、地域における障害福祉サービスの提供体制の状況その他やむを得ない事情により通所によって介護等を受けることが困難な者のうち、(1)又は(2)に該当しない者若しくは就労継続支援A型を利用する者
(4) 平成24年4月の改正児童福祉法の施行の際に障害児施設(指定医療機関を含む)に入所していた者であって継続して入所している者
自立訓練(機能訓練)
障害福祉サービスの自立訓練(機能訓練)では、障害者につき、障害者支援施設若しくは障害福祉サービス事業所に通わせて当該障害者支援施設若しくは障害福祉サービス事業所において、又は当該障害者の居宅を訪問して、理学療法、作業療法その他必要なリハビリテーション、生活等に関する相談及び助言その他の必要な支援を行います。
自立訓練(機能訓練)の対象者
地域生活を営む上で、身体機能・生活能力の維持・向上等のため、一定の支援が必要な障害者。具体的には次のような例が挙げられます。
(1) 入所施設・病院を退所・退院した者であって、地域生活への移行等を図る上で、身体的リハビリテーションの継続や身体機能の維持・回復などの支援が必要な者
(2) 特別支援学校を卒業した者であって、地域生活を営む上で、身体機能の維持・回復などの支援が必要な者 等
自立訓練(生活訓練)
障害福祉サービスの自立訓練(生活訓練)では、障害者につき、障害者支援施設若しくは障害福祉サービス事業所に通わせて当該障害者支援施設若しくは障害福祉サービス事業所において、又は当該障害者の居宅を訪問して、入浴、排せつ及び食事等に関する自立した日常生活を営むために必要な訓練、生活等に関する相談及び助言その他の必要な支援を行います。
自立訓練(生活訓練)の対象者
地域生活を営む上で、生活能力の維持・向上等のため、一定の支援が必要な障害者。具体的には次のような例が挙げられます。
(1) 入所施設・病院を退所・退院した者であって、地域生活への移行を図る上で、生活能力の維持・向上などの支援が必要な者
(2) 特別支援学校を卒業した者、継続した通院により症状が安定している者等であって、地域生活を営む上で、生活能力の維持・向上などの支援が必要な者 等
宿泊型自立訓練
障害福祉サービスの宿泊型自立訓練では、障害者につき、居室その他の設備を利用させるとともに、家事等の日常生活能力を向上させるための支援、生活等に関する相談及び助言その他の必要な支援を行います。
宿泊型自立訓練の対象者
自立訓練(生活訓練)の対象者のうち、、日中、一般就労や障害福祉サービスを利用している者等であって、地域移行に向けて一定期間、居住の場を提供して帰宅後における生活能力等の維持・向上のための訓練その他の支援が必要な障害者
就労移行支援
障害福祉サービスの就労移行支援では、就労を希望する障害者であって、通常の事業所に雇用されることが可能と見込まれるものにつき、生産活動、職場体験その他の活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練、求職活動に関する支援、その適性に応じた職場の開拓、就職後における職場への定着のために必要な相談その他の必要な支援を行います。
就労移行支援の対象者
就労を希望する65歳未満の障害者であって、通常の事業所に雇用されることが可能と見込まれる者。具体的には次のような例が挙げられます。
(1) 就労を希望する者であって、単独で就労することが困難であるため、就労に必要な知識及び技術の習得若しくは就労先の紹介その他の支援が必要な者
(2) あん摩マッサージ指圧師免許、はり師免許又はきゅう師免許を取得することにより、就労を希望する者
※ ただし、65歳以上の者については、65歳に達する前5年間(入院その他やむを得ない事由により障害福祉サービスに係る支給決定を受けていなかった期間を除く。)に引き続き障害福祉サービスに係る支給決定を受けていたものであって、65歳に達する前日において就労移行支援に係る支給決定を受けていた者に限り対象とします。
就労継続支援A型(雇用型)
障害福祉サービスの就労継続支援A型(雇用型)では、通常の事業所に雇用されることが困難な障害者のうち適切な支援により雇用契約等に基づき就労する者につき、生産活動その他の活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の必要な支援を行います。
就労継続支援A型(雇用型)の対象者
企業等に就労することが困難な者であって、雇用契約に基づき、継続的に就労することが可能な者。具体的には次のような例が挙げられます。
(1) 就労移行支援事業を利用したが、企業等の雇用に結びつかなかった者
(2) 特別支援学校を卒業して就職活動を行ったが、企業等の雇用に結びつかなかった者
(3) 企業等を離職した者等就労経験のある者で、現に雇用関係がない者
※ 65歳以上の者については、65歳に達する前5年間(入院その他やむを得ない事由により障害福祉サービスに係る支給決定を受けていなかった期間を除く。)引き続き障害福祉サービスに係る支給決定を受けていたものであって、65歳に達する前日において就労継続支援A型に係る支給決定を受けていた者に限り対象とする。
就労継続支援B型(非雇用型)
障害福祉サービスの就労継続支援B型(非雇用型)では、通常の事業所に雇用されることが困難な障害者のうち通常の事業所に雇用されていた障害者であってその年齢、心身の状態その他の事情により引き続き当該事業所に雇用されることが困難となった者、就労移行支援によっても通常の事業所に雇用されるに至らなかった者その他の通常の事業所に雇用されることが困難な者につき、生産活動その他の活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の必要な支援を行います。
就労継続支援B型(非雇用型)の対象者
就労移行支援事業等を利用したが一般企業等の雇用に結びつかない者や、一定年齢に達している者などであって、就労の機会等を通じ、生産活動にかかる知識及び能力の向上や維持が期待される者。具体的には次のような例が挙げられます。
(1) 就労経験がある者であって、年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが困難となった者
(2) 50歳に達している者又は障害基礎年金1級受給者
(3) (1)及び(2)のいずれにも該当しない者であって、就労移行支援事業者等によるアセスメントにより、就労面に係る課題等の把握が行われている本事業の利用希望者
(4) 障害者支援施設に入所する者については、指定特定相談支援事業者によるサービス等利用計画案の作成の手続を経た上で、市町村により利用の組合せの必要性が認められた者
就労定着支援
障害福祉サービスの就労定着支援では、生活介護、自立訓練、就労移行支援又は就労継続支援(以下「就労移行支援等」という。)を利用して、通常の事業所に新たに雇用された障害者の就労の継続を図るため、企業、障害福祉サービス事業者、医療機関等との連絡調整を行うとともに、雇用に伴い生じる日常生活又は社会生活を営む上での各般の問題に関する相談、指導及び助言等の必要な支援を行います。
就労定着支援の対象者
就労移行支援等を利用した後、通常の事業所に新たに雇用された障害者であって、就労を継続している期間が6月を経過した障害者(病気や障害により通常の事業所を休職し、就労移行支援等を利用した後、復職した障害者であって、就労を継続している期間が6月を経過した障害者も含む。)
就労選択支援 ※令和7年10月から開始
障害福祉サービスの就労選択支援とは、障害者が自分の希望や能力に合った就労先や働き方を選べるように、就労アセスメントを用いて支援するサービスです。就労選択支援のサービスを受けた後、就労系障害福祉サービスを利用するか、ハローワーク等で一般就労に勧めるかアセスメントの結果を基にした職業指導が提供されます。
就労選択支援の対象者
就労移行支援又は就労継続支援を利用する意向を有する者及び現に就労移行支援又は就労継続支援を利用している者
自立生活援助
障害福祉サービスの自立生活援助では、居宅において単身等で生活する障害者につき、定期的な巡回訪問又は随時通報を受けて行う訪問、相談対応等により、居宅における自立した日常生活を営む上での各般の問題を把握し、必要な情報の提供及び助言並びに相談、関係機関との連絡調整等の自立した日常生活を営むために必要な援助を行います。
自立生活援助の対象者
障害者支援施設若しくは共同生活援助を行う住居等を利用していた障害者又は居宅において単身であるため若しくは同居家族等が障害や疾病等のため居宅における自立した日常生活を営む上での各般の問題に対する支援が見込めない状況にある障害者。具体的には次のような例が挙げられます。
(1) 障害者支援施設やグループホーム、精神科病院等から地域での一人暮らしに移行した障害者等で、理解力や生活力等に不安がある者
(2) 現に、一人で暮らしており、自立生活援助による支援が必要な者(※1)
(3) 障害、疾病等の家族と同居しており(障害者同士で結婚している場合を含む)、家族による支援が見込めない(※2)ため、実質的に一人暮らしと同様の状況であり、自立生活援助による支援が必要な者
※1の例
(1) 地域移行支援の対象要件に該当する施設に入所していた者や精神科病院に入院していた者等であり、理解力や生活力を補う観点から支援が必要と認められる場合
(2) 人間関係や環境の変化等により、一人暮らしや地域生活を継続することが困難と認められる場合(家族の死亡、入退院の繰り返し 等)
(3) その他、市町村審査会における個別審査を経てその必要性を判断した上で適当と認められる場合
※2の例
(1) 同居している家族が、障害のため介護や移動支援が必要である等、障害福祉サービスを利用して生活を営んでいる場合
(2) 同居している家族が、疾病のため入院を繰り返したり、自宅での療養が必要な場合
(3) 同居している家族が、高齢のため寝たきりの状態である等、介護サービスを利用して生活を営んでいる場合
(4) その他、同居している家族の状況等を踏まえ、利用者への支援を行うことが困難であると認められる場合
共同生活援助(グループホーム)
障害福祉サービスの共同生活援助(グループホーム)では、障害者につき、主として夜間において、共同生活を営むべき住居において行われる相談、入浴、排せつ又は食事の介護その他の必要な日常生活上の援助を行います。
共同生活援助(グループホーム)の対象者
障害者(身体障害者にあっては、65歳未満の者又は65歳に達する日の前日までに障害福祉サービス若しくはこれに準ずるものを利用したことがある者に限る。)
児童発達支援
障害福祉サービスの児童発達支援では、障害を持つ子どもたちに対して、日常生活での基本動作、知識や技能の習得、集団での生活に慣れるための訓練など、さまざまな必要な支援を提供するサービスがあります。これらのサービスは、主に施設に通う形で行われます。
サービスを提供する主体には、大きく分けて二つあります。一つ目は児童発達支援センターで、これは児童福祉法に基づいて設置された施設です。ここでは、障害を持つ子どもたちへの療育サービスの提供のほか、家族への支援や地域における障害児やその家族への相談支援、他の施設への援助や助言など、地域の中核的な役割を果たしています。二つ目はその他の事業所で、こちらは主に障害を持つ子どもたちへの療育サービスや家族への支援に特化しています。これらのサービスを通じて、障害を持つ子どもたちが社会に適応し、充実した生活を送るための支援が行われています。
児童発達支援の対象者
集団療育及び個別療育を行う必要があると認められる主に未就学の障害児
放課後等デイサービス
放課後等デイサービスは、障害を持つ学齢期の子どもたちが学校の授業終了後や休業日に利用できるサービスで、生活能力の向上、社会との交流促進などを目的としています。このサービスは、子どもたちの最善の利益を守り、健全な育成を図るために、個々のニーズに応じた発達支援を提供します。また、共生社会の実現を目指し、地域社会への参加を促進するための後方支援も行っています。
放課後等デイサービスは、保護者のサポートも重要な役割を担っており、子育ての悩みへの相談対応、ペアレント・トレーニングを通じた育児支援、保護者の負担軽減を目的とした一時的なケア代行などを行います。これにより、保護者が子どもと向き合う余裕と自信を取り戻し、子どもの発達に好影響を与えることを目指しています。
サービス提供にあたっては、子どもの人権を尊重し、個別の支援計画に基づいた適切な発達支援を行うことが求められます。子どもたちが他者との信頼関係を築き、コミュニケーションの楽しさや友達との関わりを通じて社会的スキルを身につけることを支援します。また、学校との連携を強化し、個別の教育支援計画と放課後等デイサービス計画を連携させることで、一貫した支援を提供します。不登校の子どもに対しては、関連機関や保護者と協力しながら、子どもの気持ちに寄り添った支援を行います。
放課後等デイサービスの対象者
学校教育法第一条に規定する学校(幼稚園及び大学を除く。) に就学している障害児 (原則18歳未満)
居宅訪問型児童発達支援
障害福祉サービスの居宅訪問型児童発達支援は、障害児の居宅を訪問し、日常生活における基本的な動作の指導、知識技能の付与その他必要な支援を行うものです。訪問支援を担当する人の要件と要件として、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員若しくは保育士の資格を取得後、児童指導員若しくは心理指導担当職員として配置された日以後、障害児について、入浴、排せつ、食事その他の介護を行い、障害児の介護を行う者に対して介護に関する指導を行う業務または日常生活における基本的な動作の指導、知識技能の付与、生活能力の向上のために必要な訓練その他の支援を行い、及び当該障害児の訓練等を行う者に対して訓練等に関する指導を行う業務その他職業訓練又は職業教育に係る業務に3年以上従事した者でなければならないという規定があるので、一定の知識・技術・経験のある訪問支援員が提供するのが特徴です。
居宅訪問型児童発達支援の対象者
重症心身障害児等の重度の障害児等であって、児童発達支援等の障害児通所支援を受けるために外出することが著しく困難な障害児
保育所等訪問支援
障害福祉サービスの保育所等訪問支援では、保育所等を訪問し、障害児に対して、障害児以外の児童との集団生活への適応のための専門的な支援その他必要な支援が行われます。
保育所等訪問支援の対象者
保育所、幼稚園、小学校、特別支援学校、認定こども園その他児童が集団生活を営む施設に通う障害児であって、当該施設を訪問し、専門的な支援が必要と認められた障害児(平成30年度から、乳児院及び児童養護施設に入所している障害児を対象に追加)。
福祉型障害児入所施設
障害福祉サービスの福祉型障害児入所施設では、障害児入所施設に入所する障害児に対して、保護、日常生活の指導及び知識技能の付与が行われます。
福祉型障害児入所施設の対象者
身体に障害のある児童、知的障害のある児童又は精神に障害のある児童(発達障害児を含む)
*手帳の有無は問わず、児童相談所、医師等により療育の必要性が認められた児童も対象
*3障害対応を原則とするが、障害の特性に応じた支援の提供も可能
引き続き、入所支援を受けなければその福祉を損なうおそれがあると認めるときは、満20歳に達するまで利用することが可能。
医療型障害児入所施設
障害福祉サービスの医療型障害児入所施設では、障害児入所施設又は指定医療機関に入所等をする障害児に対して、保護、日常生活指導及び知識技能の付与並びに治療が行われます。
医療型障害児入所施設の対象者
身体に障害のある児童、知的障害のある児童又は精神に障害のある児童(発達障害児を含む)
*手帳の有無は問わず、児童相談所、医師等により療育の必要性が認められた児童も対象
*3障害対応を原則とするが、障害の特性に応じた支援の提供も可能(医療型の対象は、知的障害児、肢体不自由児、重症心身障害児)
引き続き、入所支援を受けなければその福祉を損なうおそれがあると認めるときは、満20歳に達するまで利用することが可能。
まとめ
障がい者におすすめの転職エージェント
障がい者としての転職をするのは抵抗があるかもしれませんが実際にどんな求人があるのか、どれくらいの給料でどんな条件なのかについてはサイトで確認することができます。
障害者の就・転職ならアットジーピー【atGP】
「アットジーピー【atGP】」は、障害者雇用のパイオニアとして、15年以上に渡り障害者の就職・転職をサポートしてきた企業です。会員登録をしない状態でも一般的な転職サイトのように障がい者向けの公開求人情報を確認でき、給料や条件を見れるのが特徴です。会員登録すると一般には公開されていない、優良企業の求人などもあります。
障がい者転職エージェント【Agent-Sana】
「【Agent-Sana】」は、30年の歴史があり、きめ細やかな支援体制で企業と求職者のベストマッチングを進める身体障がい、内部障がい者のための「転職エージェント」です。身体障がい、内部障がいの方の転職支援の経験が豊富なため、身体障がい・内部障がいの方で転職を検討している方におすすめです。