重度認知症の方が生活を送ることは本人、家族、ご近所などにいろいろな困難を伴います。認知症で要介護になり、一般的なデイサービスなどに通うだけでなく、専門的な支援方法や適切なリハビリ機関を紹介してくれる、「認知症ケアの最後の砦」となる機関があります。
重度認知症患者デイケアは医療保険適用のリハビリ施設です。重度認知症でいわゆる困難ケースと言われる方の相談は認知症疾患医療センターが受け持ちます。
ケアプランを作成するケアマネジャーや生活相談員、ソーシャルワーカー、地域包括支援センターなどの相談役は、これらの機関・施設についての情報を知っておく必要があります。
重度認知症デイケアは、介護保険でなく医療保険適応で、認知症があり、精神症状、行動異常が著しい方を対象としています。
具体的には「認知症高齢者の日常生活自立度」が ランクM(著しい精神症状や周辺症状あるいは重篤な身体疾患が見られ、専門医療を必要とする状態)に該当する方が対象とされます。
精神症状や行動異常が著しい認知症患者の症状の軽快と、食事、排泄、更衣動作などの生活機能の維持・回復を目的としています
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認知症高齢者の日常生活自立度
近年、認知症高齢者の日常生活自立度は介護医療業界の必須ランク表になってきました。
例えば認知症デイケアでもそうですが、「認知症高齢者の日常生活自立度」の判定が活用されます。
障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)と合わせて覚えておきたいですね。
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重度認知症患者デイ・ケア料算定基準からどんな施設か知る
1 精神症状及び行動異常が著しい認知症患者(「認知症高齢者の日常生活度判定基準」が ランクMに該当するもの)の精神症状等の軽快及び生活機能の回復を目的とし、心身機能の回復又は維持を図るため、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、1日につき6時間以上行った場合に算定する。
2 当該療法を最初に算定した日から起算して1年以内の期間に行われる場合にあっては、早期加算として、50点を所定点数に加算する。
3 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、夜間の精神症状及び行動異常が著しい認知症患者に対して、当該療法に引き続き2時間以上の夜間ケアを行った場合には、当該療法を最初に算定した日から起算して1年以内の期間に限り、夜間ケア加算として、100点を所定点数に加算する。
医師の診療に基づき、対象となる患者ごとにプログラムを作成し、当該プログラムに従 って行うものであって、定期的にその評価を行う等計画的な医学的管理に基づいて行うも のであること。
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重度認知症患者デイケア料に関する施設基準
(1)重度認知症患者デイ・ケアを実施するに当たっては、その従事者及び1日当たりの患者数の限度が次のいずれかであること。
- ア 精神科医師及び専従する3人の従事者(作業療法士1人、看護師1人及び精神科病棟に勤務した経験を有する看護師、精神保健福祉士又は臨床心理技術者のいずれか1人)の4人で構成する場合にあっては、患者数が当該従事者4人に対して1日25人を限度とする。
- イ アに規定する4人で構成される従事者に加えて、精神科医師1人及び専従する3人の従事者(作業療法士1人、看護師1人及び精神科病棟に勤務した経験を有する看護師、精神保健福祉士又は臨床心理技術者のいずれか1人)の8人で構成する場合にあっては、患者数が当該従事者8人に対し1日50人を限度とする。
- ウ 夜間ケアを実施するに当たっては、アに規定する4人に、アに規定する精神科医師以外の専従の従事者1人を加えて、5人で従事者を構成する場合にあっては、患者数が当該従事者5人に対し1日25人を限度とする。
- エ 夜間ケアを実施する当たっては、イに規定する8人に、イに規定する精神科医師外の専従の従事者2人を加えて、10人で従事者を構成する場合にあっては、患者数が当該従事者10人に対し1日50人を限度とする。
(2) 重度認知症患者デイ・ケアを行うにふさわしい専用の施設を有しているものであり、当該専用施設の広さは、内法による測定で60平方メートル以上とし、かつ、患者1人当たりの面積は、内法による測定で4.0平方メートルを基準とすること。
(3)(2)の内法の規定の適用については、平成27年4月1日からとすること。また、平成26年3月31日において、現に重度認知症患者デイ・ケア料の届出を行っている保険医療機関については、当該専用の施設の増築又は全面的な改築を行うまでの間は、(2)の内法の規定を満たしているものとする。
(4) 重度認知症患者デイ・ケアを行うために必要な専用の器械・器具を具備しているものであること。
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認知症の問題行動・症状が継続し、対応困難な時「認知症疾患医療センター」
認知症疾患医療センターとは?
認知症の鑑別診断、身体合併症や問題行動・心理症状への対応、専門医療相談等を実施しています。
その他にも、地域の保健医療・介護関係者等との連携の推進、人材の育成等を行うことにより、認知症の人とその家族が地域で安心して生活できるよう、地域における支援体制を構築することが業務です。
認知症疾患医療センターはどこにある?
認知症疾患医療センターは各地域にあります。例えば東京都には10か所以上あります。
自分たちで認知症の状況を判断して不適切な関わり方になることは、本人やその周りもみんな疲弊します。
認知症疾患医療センターはまだあまり知られていませんが、窓口としては外来診察室だけでなく、相談室や連携室を設けているところもあります。
認知症の鑑別と症状の状況把握から適切な治療や関わりを
認知症と診断されたことがあるから、認知症カフェや認知症デイケアへ行ってもらうという選択では、適切なかかわり方であるかはわかりません。
まずは認知症の鑑別と、症状の状況把握をして、治療効果や生活上の変化を継続して専門医に診察してもらい、適切な介入や接し方を指導してもらうことが必要です。
これらの過程をもって、認知症カフェや認知症デイケアなどを紹介してもらうこともありますし、場合によっては認知症疾患医療センターを紹介してもらうこともあります。
認知症疾患医療センターを検索して知ろう!
存在意義の高まる認知症疾患医療センター、自分の地域ではどこにあるか調べておくと役立ちますよ!
「認知症疾患医療センター ○○県」で出てきます。
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認知症ケアと、重度認知症の支援についてはこの記事で
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個別ケア、認知症ケアの誤解。その人の背景も生活歴も知らずに、お客様を歌や踊りでおもてなしをしたり、無理に脳トレさせたりを推奨しないで欲しい。この記事では、学問的に認知症ケアを考えず、感情的に認知症ケアを考えていきます。
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新オレンジプランとは?厚生労働省で進める認知症カフェ、認知症ケアパス、地域環境で連携する認知症地域支援推進員などの政策ポイントをまとめ。
ケアマネジャーの転職は、ケアマネ専門の転職サイトを利用しよう
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