アルツハイマー型認知症の自然経過、中核症状、周辺症状、薬物療法効果
 

アルツハイマー型認知症(AD)の自然経過、治療の三大特徴、中核症状、周辺症状、医療機関受診のタイミング、治療方法、薬物療法について図・イラスト入りで解説します。

15年くらい前までは、脳血管性認知症のほうがアルツハイマー型認知症よりも有病者が多いというデータがありましたが、現在はアルツハイマー型認知症の有病者は増加しています。これは単にアルツハイマー型認知症を発症した人が増えたというよりは、認知症教育・啓発活動などでアルツハイマー型認知症の存在が一般的になり、医療機関を受診することが増えてきたことも一因かと思います。認知症は「物忘れ」ですが、正常老化とは異なる病気です。これに対して、どのような状態なのかをしっかりと見極めて対処していくことで症状を遅らせたり、場合によって症状が良化することもあります。三大所見、中核症状、周辺症状、医療機関受診、治療、薬物療法について紹介します。

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アルツハイマー型認知症(AD、アルツハイマー病)の自然経過の図
アルツハイマー型認知症では、発症から近時記憶の低下・鬱っぽい・イライラしている・物盗られ・攻撃性などの症状がみられます。
それから時間・場所・人の見当がつかなくなり、それにより様々な日常生活の行為などの段取りが組めず、実行できなくなっていきます。
更に進行すると、失禁・歩行困難・会話困難・嚥下障害などを生じ、寝たきり状態になるという経過をたどることが多いと言われます。

認知症で医療機関(外来)を受診するタイミング

認知症治療は、早ければ早い方が良いと言われますが、どのようなタイミングで受診かと言うと、物忘れが目立ったころかと思います。
理想はやはり、家族や関わっている人が「あれ?なんかおかしいな」と気づいた時かと思います。
以下で治療薬の紹介をしていますが、アリセプトなどの薬品の登場で、伝達がうまくいかなくなった神経の伝達を助けるような根本治療もできてきました。

認知症の中核症状、周辺症状(BPSD)の捉え方

認知症の中核症状、周辺症状(BPSD)の捉え方の研修の図
認知症の症状は様々なのですが、基本的には中核症状とその周辺症状で考える方法が一般的になってきました。

認知症の中核症状(記憶障害、実行機能障害、失行、失認、失語など)

アルツハイマー型認知症の根本原因は、神経病理所見の三大特徴にあるような「老人班」「神経原線維化」「神経細胞死」に代表される脳神経の劣化です。
神経細胞同士の連絡と神経細胞自体の不具合により、記憶障害、道具が使えない、言葉が出てこない、物がなんだか分からないなどの症状がでます。これが中核症状です。

認知症の周辺症状(BPSD)

中核症状は、脳細胞の不具合に由来して発症者の多くにみられるものです。周辺症状というのは、その患者様の性格、環境、生活リズムなどによって現れます。

認知症の中核症状と周辺症状の考え方・接するときのポイント

例えば、教員だった人が認知症になると、はじめはイライラが強くなったり、情けない気持ちから鬱っぽくなったりします。その後、不安で夜寝れなくなったり、今でも仕事しているような気持ちで「学校に行く」などと言いだしたり・・・という感じです。
認知症の接し方では、相手の背景を知り、どのような理由で周辺症状が生じているのかを考察しながら接することが大切といわれています。

認知症の簡易検査 HDS-R(長谷川式認知機能評価スケール)の方法、動画、テンプレート

エーザイのサイトで、長谷川和夫先生(聖マリアンナ医科大学名誉教授)が実際にHDS-Rを使用されて診察を行っている場面を動画でご覧いただけます。
 【医療関係者向け】実践!認知症スクリーニング検査(動画)

HDS-Rとは

◆9項目の設問で構成された簡易知能評価スケール。

◆30点満点中20点以下だと“認知症疑い”となり、21点以上を非認知症、20点以下を認知症とした場合の感受性は0.90、特異性は0.82(*1)。

【医療関係者向け】改訂 長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)のご紹介 | アルツハイマー型、レビー小体型認知症を支える【アリセプト】 www.aricept.jp

認知症の周辺症状の評価指標 DBD13

認知症行動障害尺度 (Dementia Behavior Scale)DBD13は、認知症の周辺症状(行動・心理症状)を簡潔に感知できる評価指標です。

アルツハイマー型認知症の薬物療法・治療薬 アリセプト、レミニールなど

中核症状には神経伝達物質の調整を行うコリンエステラーゼ阻害薬(アリセプト、レミニールなど)が処方されることが多いようです。アルツハイマー型認知症では、アセチルコリンという神経細胞同士の連絡物質の活性が低いことが特徴とされており、その部分の濃度が上がる効果があると言われています。
コリンエステラーゼとは、コリンを分解する酵素です。神経から出されたお手紙を分解しちゃうようなイメージです。
神経細胞同士は、アセチルコリンを中心とした神経伝達物質を介して情報送信を送っているので、お手紙が途中で分解されちゃうと情報が届かないという事態が生じます。このためコリンエステラーゼ阻害薬が治療の選択肢になるそうです。
参考:いっしょがいいね.com|第一三共株式会社
ちなみに、ドネペジル (商品名:アリセプト)は、2014年9月に「レビー小体型認知症」にも保険適応となりました。

認知症治療薬の早期服用開始の効果

認知症治療薬は効果・作用・診断などについては、アルツハイマー型、レビー小体型認知症を支えるアリセプトを販売している「エーザイ」の特設ページが分かりやすいです。

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