『みなさん薬得意ですか?苦手ですか?』
介護の方、医療関係の方、薬は得意ですか?今回は、少し細かい話になりますが、薬剤師の立場から、薬の名前がなぜややこしくてわかりにくくなっているのかについて話したいと思います。
みなさん薬の名前をメモしたり、伝えたりするのは得意ですか?少し前から介護、医療職についてらっしゃる方は感じているかもしれないですが、調剤薬局で発行しているお薬手帳やお薬の説明書をみてみても、一見同じ薬なのに名前がわずかに違ったり、非常に薬の名前がややこしくなっています。
その理由として

  1. ジェネリック医薬品(後発医薬品)の増加と配合剤の増加
  2. 処方箋に記載してある薬剤を薬局でジェネリック医薬品(後発品)に変更できる
  3. 処方箋の一般名

以上のことがあります。増え続ける薬の名前の理由と、薬の名前の記載のルールについて紹介していきます。

スポンサーリンク

ジェネリック医薬品の増加と配合剤と増加で薬の名前が増える

厚生労働省の推進により、後発医薬品(ジェネリック医薬品)が増加し、多種多様のメーカーから商品が販売されました。
それぞれのメーカーで薬の名前があるため、薬の名前が色々増えました。

高齢者によく処方されているロキソプロフェンナトリウム

ロキソニン、ロゼオール、ロブ、ロキソマリン、スリノフェン…これは、すべて成分がロキソプロフェンナトリウムの医薬品です。
同じ成分の薬なのに、すでに5種類の名前があります。ロキソニンのジェネリックは10社以上販売されており、名前は販売メーカーがそれぞれ考えるので、色々な名前があります。現在、大部分の薬でジェネリック医薬品が販売されているので、それに対してすべて異なる名前があると考えると…薬の名前は何種類???想像するのも恐ろしいですね。
薬が苦手と思う人が多いのも仕方が無いのかもしれないです。これに対しては少し良い話があります。

ジェネリック医薬品の名前は成分名+メーカー名に

厚生労働省はこの対策としてジェネリック医薬品の名前は、成分名+メーカー名とするように変更していくよう指導しました。
たとえば、ロキソプロフェンナトリウム錠60mg『日医工』みたいな感じです。これなら少しわかりやすいですね。
もうひとつのややこしい話に「配合剤」があります。例えば、ロサルヒド配合錠HDやロサルヒド配合錠LDがあります。これに似た名前にロサルタン錠50mgがあります。凄く名前が似てますね。
ロサルヒドは、ロサルタンとヒドロクロロチアジドが混ぜてある薬なんですが、名前に過ぎてませんか?ちなみにHDはロサルタンの量が多いほうで、LDは量が少ないほうです。ぱっと薬の名前を見ただけでは、違いわからないですよね。この名前が似ている配合剤ですが、いろんな配合剤が販売されておりどれも配合成分に名前を似せているため、医療関係者泣かせで現場を混乱させています。

スポンサーリンク

処方箋に記載してある薬剤を薬局でジェネリック医薬品に変更できる

ジェネリック推進活動により、調剤薬局で薬をジェネリックに変更できるようになりました。これが、なぜややこしい事になるかと言うと、調剤薬局で在庫している薬が異なっているからです。薬をもらう調剤薬局で、薬のメーカーが違ってきます。メーカーによって先ほど言った薬の名前もそうですが、錠剤の色、形、ヒートの色形が違うため、一見違う薬に見えてしまいます。介護を受ける患者様は入院したり、転院したりすることが多いため、そこでそれぞれの在庫品に変更されます。また、介護を受ける人は一包化されているので、ヒートから出されているので、さらにわからなくなってます。

処方箋の一般名記載

近年、厚生労働省の推進活動により、処方箋に薬を記載するときに一般名記載する事が出来るようになりました。
処方箋の薬の記載見た事がありますか?微妙な違いなんですが、みなさん知ってますでしょうか?
処方例)アムロジンOD5mg 1錠 朝食後 14日分
これが、一般名処方になると
[般]アムロジピン口腔内崩壊錠5mg 1錠 朝食後 14日分
ちなみに、後発品の場合
アムロジピンOD5mg『TCK』 1錠 朝食後 14日分
になります。
一般名記載の場合、薬品成分名の前に[般]が付けられます。ジェネリック医薬品の名前も有効成分が元になっているので、非常にややこしいです。処方箋でこの一般名記載されている薬剤は、調剤薬局で患者さまの了解を得てですが、どの薬剤でも出すことが出来ます。
お薬手帳も以前は比較的すっきり記載されておりわかりやすかったのですが、一般名や変更前の名称なども記載されており色んなことが書かれており実際何の薬が患者様の服用している薬かわかりずらくかかれるようになりました。
以上、薬のややこしさになります。

ジェネリック医薬品の推進と合わせて薬のわかりやすさの対策も

高齢者は多種多少の薬を服用しているため、正しい薬の服用は重要な問題です。
医師が処方箋を作成する際に一般名処方マスタに記載された名称で処方すると「一般名処方加算」という加算が算定でき、平成30年度診療報酬改定から単位がアップしています。
また、後発医薬品使用体制加算についても同様に単位を増加させる見直しが行われています。
薬価を抑制するためにジェネリック医薬品を用いたい厚生労働省の方針があり、ジェネリック医薬品に置き換えるスキームができてきました。
しかし、同じ成分の薬をいろいろなメーカーがそれぞれの名前で発売することで薬の商品名は増え続け、薬の名称の対応は複雑化しています。
一般の人が接するお薬手帳にも、似たような薬の名前がたくさん並ぶことがありますが、一般名や変更前の名称なども並列して記載されていることもあると知ることで、少し薬の名前に対する拒否反応が減るとうれしいです。薬はややこしいですが、今一度確認してみてください。

ジェネリック医薬品ってなに?
医療機関で診察を受けたときにお医者さんから処方される「医療用医薬品」は、先発医薬品と後発医薬品とに分かれていて、後発医薬品はジェネリック医薬品とも呼ばれています。先発医薬品(新薬)は、医薬品メーカーによって独占的に製造・販売できる特許期間等があります。しかし、その特許期間等が終わると、有効成分や製法等は国民共有の財産となり、厚生労働大臣の承認を得れば、他の医薬品メーカーでも製造・販売することができるようになります。先発医薬品の特許等の期間満了後に販売される医薬品がジェネリック医薬品です。
参考;平成30年度診療報酬改定における主要改定項目 (病院・診療所薬剤師関係) , 平成 30 年 2 月 7 日 , 一般社団法人 日本病院薬剤師会

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事