2024年7月に厚生労働省が発表した「令和6年簡易生命表」により、最新の日本人の平均寿命と死因の傾向が明らかになりました。戦後から続く寿命の延伸は近年やや頭打ちとなりつつあり、医療の進歩や高齢化、社会の変化が寿命にどう影響しているのかが注目されています。本記事では、令和6年の平均寿命の数値や死因のランキング、そして世界各国との比較を通じて、日本人の命の現状と今後の課題を分かりやすく解説します。
このページの目次
厚生労働省が公表している「簡易生命表」とは何か
「簡易生命表」とは、厚生労働省が毎年公表している、日本における男女の平均寿命や年齢ごとの生存率・死亡率などを算出した統計資料です。この表は、その年の人口動態統計(確定数)をもとに、0歳から100歳以上までの各年齢について、何歳まで生きるかという「平均余命」を推計するものです。
完全生命表が5年ごとの国勢調査に基づいて作成されるのに対し、簡易生命表は毎年発表され、人口全体の健康状態や死亡状況の経年変化を把握するための基礎資料として活用されます。
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令和6年(2024年)男女の平均寿命
2024年の日本人の平均寿命は、男性が【81.09歳】、女性が【87.13歳】となりました。前年(令和5年)と比較すると、男性は変わらず、女性はわずかに0.01歳短くなりました。男女の差は6.03歳で、前年より0.01歳縮まっています。
このように、日本人の平均寿命は高水準を維持していますが、横ばい傾向が続いています。平均寿命に影響を与えた死因としては、心疾患や自殺、新型コロナウイルスの死亡率低下が延命に寄与し、老衰や肺炎の増加が短縮要因とされています。
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今までの男女の平均寿命の推移
戦後直後の昭和22年には、男性50.06歳、女性53.96歳でした。その後医療の進展や生活水準の向上により寿命は年々延び、平成に入ると男女とも80歳を超えるようになります。
年度 | 男性 | 女性 | 男女差 |
---|---|---|---|
昭和22年 | 50.06歳 | 53.96歳 | 3.90歳 |
昭和60年 | 74.78歳 | 80.48歳 | 5.70歳 |
平成12年 | 77.72歳 | 84.60歳 | 6.88歳 |
令和2年 | 81.56歳 | 87.71歳 | 6.15歳 |
令和6年 | 81.09歳 | 87.13歳 | 6.03歳 |
特に1980年代以降、医療の進歩や健康意識の向上により、寿命の延伸が加速しましたが、近年はやや伸び悩んでいます。
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令和6年(2024年)死因ランキング
2024年における死因別死亡確率では、全年齢で男女ともに【悪性新生物(がん)】、【心疾患】、【脳血管疾患】の3つが主要死因となっています。特に0歳時点で将来これらの病気で亡くなる確率は、男性で【40.30%】、女性で【34.61%】とされており、約4割近くがこの三大疾病で死亡すると予測されています。
加齢に伴い、老衰の死亡確率が急上昇しており、90歳時点では老衰による死亡確率が最も高くなります。また、肺炎や自殺、糖尿病なども死因として一定数を占めています。
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男女別世界の国別平均寿命の国際比較・平均寿命ランキング
厚生労働省がまとめた国際比較データによると、日本の平均寿命は依然として世界最高水準です。
2024年のデータで見ると、日本は男性【81.09歳】で世界トップクラス、女性は【87.13歳】で世界でも2位に位置します。なお、参考データとして示されている香港の女性平均寿命は【88.41歳】で、日本よりやや長い結果です。
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男女別 平均寿命の国際比較(主な国)
国名 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
日本 | 81.09歳 | 87.13歳 |
香港 | 82.77歳 | 88.41歳 |
スイス | 82.20歳 | 85.80歳 |
スウェーデン | 82.29歳 | 85.35歳 |
スペイン | 81.11歳 | 86.34歳 |
イタリア | 81.44歳 | 85.50歳 |
韓国 | 80.60歳 | 86.40歳 |
アメリカ | 75.80歳 | 81.10歳 |
中国 | 75.37歳 | 80.88歳 |
ロシア | 68.04歳 | 78.74歳 |
ヨーロッパ諸国の中でもスイスやスウェーデンは高水準で、日本と並ぶ長寿国といえます。一方で、発展途上国では50〜60歳代の平均寿命も見られ、世界全体での健康格差が依然として存在しています。
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まとめ
令和6年の簡易生命表によると、日本の平均寿命は引き続き世界でもトップレベルにあります。三大死因であるがん・心疾患・脳血管疾患に対する予防と治療の進歩が寿命延伸に寄与している一方、老衰や肺炎による死亡は増加傾向にあり、高齢化社会の課題も浮き彫りになっています。
これからの日本社会では、平均寿命だけでなく「健康寿命」をどのように伸ばしていくか、そして治療方法の選択肢が増え、福祉として生きる権利が強く保証された中で、死との向き合い方を考えていくことがますます重要になっていくでしょう。
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