次世代ヘルスケア産業協議会 「アクションプラン2017」 の概要

次世代ヘルスケア産業協議会 「アクションプラン2017」 の概要
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介護や高齢者の事業というと厚生労働省の動向が注目されてしまいますが、経済産業省でも高齢者やシニア世代を対象として次世代ヘルスケア産業協議会 「アクションプラン」などで今後のヘルスケア事業の方向性や新規事業創出などの土台作りを行っています。

厚生労働省の施策は、社会福祉としてすべての人が平等に福祉が享受できることの比重が高く、身体や精神の状態に合わせた生活支援や衛生保持などがベースとなっています。

一方、経済産業省のシニア世代向け施策は「ヘルスケア産業」「医療の国際展開」「健康経営・健康投資」「認知症・介護予防」などという切り口で、健康寿命の延伸や長寿者の多様なライフスタイルを支えるモデル、医工連携など健康増進やQOLの向上を目指した施策の具体化に取り組んでいます。

これらは、平成26年に成立した法律「健康・医療戦略推進法」などのベースがあり、実際の政策や施策が進められてきました。

目次
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  1. 次世代ヘルスケア産業協議会(厚生労働省)
  2. 日本のヘルスケア施策として進められる重点事業考察 アクションプラン2017から
    1. 健康経営 従業員の健康管理を経営的な視点
    2. 保険外サービス・自費のヘルスケアサービスの品質評価の整備
    3. 民間の健康保険に「予防」でお得という仕組みを
    4. 仕事付き高齢者向け住宅モデルを経済産業省でも応援
    5. 介護保険だけでなく自費・異業種がシニア世代に提供するサービスに注目
  3. 平成26年 健康・医療戦略推進法が施行 日本が健康長寿社会を目指す概要
  4. ヘルスケア産業政策の基本理念 生涯現役社会の構築
  5. 身体の壁(健康経営の推進)
    1. 整備環境
      1. 健康経営の裾野の拡大に向けた環境整備、質の向上に資する施策の展開
    2. 大企業
      1. 健康経営銘柄等の継続実施と効果的な情報発信
      2. 日本健康会議等との連携による裾野の拡大
    3. 中小企業
      1. 認定制度(中小規模法人部門)の推進
    4. インフラ
      1. 保険者への健康増進等を促進するインセンティブ制度の準備
    5. 事業者の育成
      1. 企業・保険者と民間サービスのマッチング
      2. 個人へのインセンティブの整備の促進
      3. 職域における運動習慣の構築
  6. 価値観の壁(健康情報活用による行動変容)
    1. 健康情報
      1. 行動変容効果の実証研究
  7. 選択肢の壁(新産業の創出・利活用の促進)
    1. 支援事業
      1. 生涯現役社会の構築に向け重点的に取り組むべき分野の環境整備
    2. 事業環境整備
      1. ヘルスケア産業創出に向けた事業環境整備
      2. ソーシャル・インパクト・ボンドの導入促進
      3. 関係法令の適応関係の明確化
    3. 地域資源× 健康
      1. 食・農×健康
      2. 観光×健康
      3. スポーツ×健康
  8. 情報の壁(サービスや品質の見える化)
    1. 提供情報
      1. 保険外サービスに係る情報提供による活用促進
    2. 品質
      1. 評価の仕組みづくり

次世代ヘルスケア産業協議会(厚生労働省)

次世代ヘルスケア産業協議会という協議会が厚生労働省内に設置されています。委員には、病院会、医薬品連合会、医師会、慢性期医療協会などの医療系連合のトップや、スポーツクラブ、医療機器メーカーの代表、研究者など様々なメンバーで構成されています。

次世代ヘルスケア産業協議会 主旨

健康寿命延伸分野の市場創出及び産業育成は、国民のQOL(生活の豊かさ)の向上、国民医療費の抑制、雇用拡大及び我が国経済の成長に資するものと考えられます。
このため、健康寿命延伸分野における民間の様々な製品やサービスの実態を把握し、供給・需要の両面から課題や問題点を抽出・整理し、対応策を検討するため、「日本再興戦略」に基づき、官民一体となって具体的な対応策の検討を行う場として、平成25年4月、「健康・医療戦略推進本部」のもとに「次世代ヘルスケア産業協議会」を設置しました。経済産業省は同協議会の事務局を務めるとともに、関連施策を推進しています。

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日本のヘルスケア施策として進められる重点事業考察 アクションプラン2017から

次世代ヘルスケア産業協議会 「アクションプラン2017」を見ると、日本のヘルスケア産業の中で力を入れている事業が見えてきます。

健康経営 従業員の健康管理を経営的な視点

例えば、健康経営というキーワードで、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組むことが進められています。地方行政などと連携して、健康経営優良法人へのる貸付利率の引下げなどのインセンティブが実施されるなど、取り組みの見える化が行われています。

保険外サービス・自費のヘルスケアサービスの品質評価の整備

公的保険外サービスの産業については、地域包括ケアシステムを支えるための大切な役割であるため、ヘルスケアサービスの品質評価の環境整備が検討されています。ヘルスケア産業(公的保険外サービスの産業群)の市場規模 2025年には約33兆円になると推計

民間の健康保険に「予防」でお得という仕組みを

民間保険を活用した予防投資については、1日平均8000歩以上歩くと、半年ごとの達成状況に応じて、保険料の一部が還付金として返還される仕組み(東京海上日動あんしん生命の「あるく保険」)、Amazonの人工知能(AI)スピーカーを活用し、日常的な脳への刺激や生活改善に向けて、AIスピーカーが音声対話を通じたクイズ、生活習慣に対するアドバイスを提供(日本生命「ニッセイ脳トレ」)など、契約者の健康度や健康増進の取り組みを支援したり、還付等で評価するということが進んできました。

仕事付き高齢者向け住宅モデルを経済産業省でも応援

生涯現役社会の具体的なモデルとしては、「仕事付き高齢者向け住宅」が実際に成果を見せ始め、メディア等でも注目されてきています。

経済産業省の健康寿命延伸産業創出推進事業のモデルに、社会福祉法人 伸こう福祉会東レ建設が採択されました。介護付き有料老人ホーム(特定施設)に入居する要支援~要介護3の高齢者が仕事を通じて豊かな生活を送るというモデルで、実際に農作業を行ったりして「謝礼」を出すということをしています。事業者が謝礼を負担することについては課題が大きいようですが、発展性のある事業だと思います。

(参考:経済産業省 平成30年度健康寿命延伸産業創出推進事業に「仕事でイキイキ高齢者健康寿命延伸事業」が採択されました 社会福祉法人 伸こう福祉会

介護保険だけでなく自費・異業種がシニア世代に提供するサービスに注目

今後、介護や福祉の保険サービスや生活支援という範囲だけでなく、自費や異業種がシニア世代に提供するサービスは増加してきます。

一人一人が健康寿命を長く保ち、いやいや仕事することとは違う「生涯現役のライフスタイル」を探っていかなければならないですね。

アクションプラン2018でも、2018年~2019年のアクションプランが示されているので、また別記事で紹介したいと思います。

今後も高齢化はどんどん進む日本で、創出される次世代のヘルスケア事業に注目して、よさそうなサービスはチェックしていきたいですね。

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平成26年 健康・医療戦略推進法が施行 日本が健康長寿社会を目指す概要

平成27年9月11日に施行された健康・医療戦略推進法では、「国民が健康な生活及び長寿を享受することのできる社会(健康長寿社会)」を目指すための整備が法的に定められました。

健康・医療戦略推進法では、先端的な科学技術を用いた医療、革新的な医薬品、再生医療など、世界最高水準の技術を用いるため、健康・医療戦略推進本部の設置や先端的研究開発及び新産業創出などを行い健康長寿社会の形成することを目的としています。

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ヘルスケア産業政策の基本理念 生涯現役社会の構築

日本のヘルスケア産業政策では、誰もが人生を最期まで幸せに生ききることができる「生涯現役社会」を構築するため、これに貢献するヘルスケア産業を育成し、国民生活の向上につなげることを目指しています。特に、産業という意味では具体的には(1)企業・健保等による健康投資の促進、(2)公的保険外のヘルスケア産業の創出を推進しています。

その時のアクションプランが 次世代ヘルスケア産業協議会 「アクションプラン2017」 です。2025年を見据えながら、毎年毎年アクションを進めています。

平成30年4月18日開催の次世代ヘルスケア産業協議会では、『アクションプラン2018』も示されています。(次世代ヘルスケア産業協議会(第7回)‐配布資料

以下は、アクションプラン2017の全体像の資料から抜粋しました。

引用:次世代ヘルスケア産業協議会「アクションプラン2017」の進捗について, 平成30年4月18日 次世代ヘルスケア産業協議会 事務局(経済産業省)

身体の壁(健康経営の推進)

整備環境

健康経営の裾野の拡大に向けた環境整備、質の向上に資する施策の展開

健康経営の認知度調査、認定法人に関する情報発信のあり方の検討、健康経営に資するヘルスケアサービスの情報の一元化

大企業

健康経営銘柄等の継続実施と効果的な情報発信

健康経営を実践する企業の割合が3割を超える業種を倍増

日本健康会議等との連携による裾野の拡大

「500社公表」の取組を通じ情報発信等を行う企業の見える化

中小企業

認定制度(中小規模法人部門)の推進

保険者等が連携し都道府県単位で協働できる体制の検討等

インフラ

保険者への健康増進等を促進するインセンティブ制度の準備

保険者種別の特性に応じた新たなインセンティブ制度に向けた準備

国保保険者努力支援制度の本格実施に向けた準備

事業者の育成

企業・保険者と民間サービスのマッチング

日本健康会議と連携し、データヘルス見本市等を実施

個人へのインセンティブの整備の促進

健康リスクの度合いに応じた民間保険商品の課題等の抽出

職域における運動習慣の構築

通勤時間等を活用した運動・スポーツ習慣づくりの推進

価値観の壁(健康情報活用による行動変容)

健康情報

行動変容効果の実証研究

糖尿病等の生活習慣病予防・重症化予防に向けた行動変容を促すための仕組みの構築に向け、医療分野の仕様に耐えられるAIの基盤を構築しつつ、糖尿病に関する医学的エビデンス(HbA1c)を大規模に収集。また、糖尿病以外の生活習慣病領域への応用可能性を検討。

選択肢の壁(新産業の創出・利活用の促進)

支援事業

生涯現役社会の構築に向け重点的に取り組むべき分野の環境整備

高齢者、要支援者、軽度認知障害者らが継続的に社会参画できる環境の整備(「仕事付き高齢者向け住宅(仮称)」に資するサービス等)

事業環境整備

ヘルスケア産業創出に向けた事業環境整備

自立的・持続的にビジネスが創出される仕組みの構築等

ソーシャル・インパクト・ボンドの導入促進

ヘルスケア分野におけるSIBの導入の更なる推進

関係法令の適応関係の明確化

グレーゾーン解消制度を活用し関係法令の適応関係の明確化

地域資源× 健康

食・農×健康

地域食品事業者と連携した、食関連ヘルスケアの推進

観光×健康

「スマート・ライフ・ステイ」の普及啓発を促進する。

ヘルスツーリズムに係る商品開発等に取り組む地域を支援。

スポーツ×健康

職域における運動習慣の構築やスポーツ文化ツーリズム等の推進

情報の壁(サービスや品質の見える化)

提供情報

保険外サービスに係る情報提供による活用促進

ケアマネジャー等がアクセスしやすい環境整備・健康経営を支援する事業者やヘルスケアサービスに係る情報の一元化

品質

評価の仕組みづくり

サービスの品質確保に資するデータの収集等の検討

 

引用:次世代ヘルスケア産業協議会「アクションプラン2017」の進捗について, 平成30年4月18日 次世代ヘルスケア産業協議会 事務局(経済産業省)

 

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