指定難病・特定疾患一覧表(難病の患者に対する医療等に関する法律)

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指定難病・特定疾患一覧を、難病の患者に対する医療等に関する法律第5条第1項に規定する指定難病からまとめた一覧表です。

指定難病とは、「特定疾患」とも言われ、2024年4月(令和6年4月)現在は418種類の疾患が指定され、医療費助成の対象になります。

特定疾患(指定難病)とは

特定疾患は、いわゆる「難病」のことで、原因がわからず、治療法も確立されていない疾病のことです。

国は、より充実した難病対策を行うため、平成27年1月に「難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)」を施行し、難病患者に対する医療費助成制度を開始しました。
この「難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)」第5条第1項に規定された疾病のことを、特定疾患(難病)と呼びます

難病という言葉は、単に「治りにくい病気」として使われることもありますが、特定疾患(指定難病)は法律で規定されている病気のことですので違いにご注意ください

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難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)による医療費助成

難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)による医療費助成の対象となるのは、原則として「指定難病」と診断され、「重症度分類等」に照らして病状の程度が一定程度以上の場合です。指定難病医療給付制度では、指定難病になり一定の認定基準を満たした状態の時に医療費を助成し、窓口支払いの上限を設定する医療受給者証の認定を受けることができます。

指定難病医療給付制度では、指定難病になり一定の認定基準を満たした状態の時に医療費を助成し、窓口支払いの上限を設定する医療受給者証の認定を受けることができます。軽症高額該当という仕組みもあるので、難病の疑いがある場合や、難病と診断され医療費負担が大きい場合などには制度を知っておくと役立つと思います。

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難病の患者に対する医療等に関する法律第5条第1項に規定する指定難病の一覧表

指定難病の内容や病名は定期的に見直される

指定難病について、以下の内容の追加変更がありました。

平成27年1月1日施行の指定難病(告示番号1~110)
平成27年7月1日施行の指定難病(告示番号111~306)
平成29年4月1日施行の指定難病(告示番号307~330)
平成30年4月1日施行の指定難病(告示番号331)
令和元年7月1日施行の指定難病(告示番号332~333)
令和3年11月1日施行の指定難病(告示番号288,334~338)

2024年4月(令和6年4月)から以下の疾患が指定難病に追加

番号 病名
339 MECP2重複症候群
340 線毛機能不全症候群(カルタゲナー症候群を含む。)
341 TRPV4異常症

2024年4月(令和6年4月)から既存の指定難病のうち以下の疾病の名称が変更

番号 旧病名 新病名
54 成人スチル病 成人発症スチル病
121 神経フェリチン症 脳内鉄沈着神経変性症
123 禿頭と変形性脊椎症を伴う常染色体劣性白質脳症 HTRA1関連脳小血管病
126 ペリー症候群 ペリー病
167 マルファン症候群 マルファン症候群/ロイス・ディーツ症候群

指定難病の一覧表

番号 病名
1  球脊髄性筋萎縮症
2  筋萎縮性側索硬化症
3  脊髄性筋萎縮症
4  原発性側索硬化症
5  進行性核上性麻痺
6  パーキンソン病
7  大脳皮質基底核変性症
8  ハンチントン病
9  神経有棘赤血球症
10  シャルコー・マリー・トゥース病
11  重症筋無力症
12  先天性筋無力症候群
13  多発性硬化症/視神経脊髄炎
14  慢性炎症性脱髄性多発神経炎/多巣性運動ニューロパチー
15  封入体筋炎
16  クロウ・深瀬症候群
17  多系統萎縮症
18  脊髄小脳変性症(多系統萎縮症を除く。)
19  ライソゾーム病
20  副腎白質ジストロフィー
21  ミトコンドリア病
22  もやもや病
23  プリオン病
24  亜急性硬化性全脳炎
25  進行性多巣性白質脳症
26  HTLV-1関連脊髄症
27  特発性基底核石灰化症
28  全身性アミロイドーシス
29  ウルリッヒ病
30  遠位型ミオパチー
31  ベスレムミオパチー
32  自己貪食空胞性ミオパチー
33  シュワルツ・ヤンペル症候群
34  神経線維腫症
35  天疱瘡
36  表皮水疱症
37  膿疱性乾癬(汎発型)
38  スティーヴンス・ジョンソン症候群
39  中毒性表皮壊死症
40  高安動脈炎
41  巨細胞性動脈炎
42  結節性多発動脈炎
43  顕微鏡的多発血管炎
44  多発血管炎性肉芽腫症
45  好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
46  悪性関節リウマチ
47  バージャー病
48  原発性抗リン脂質抗体症候群
49  全身性エリテマトーデス
50  皮膚筋炎/多発性筋炎
51  全身性強皮症
52  混合性結合組織病
53  シェーグレン症候群
54 成人発症スチル病
55  再発性多発軟骨炎
56  ベーチェット病
57  特発性拡張型心筋症
58  肥大型心筋症
59  拘束型心筋症
60  再生不良性貧血
61  自己免疫性溶血性貧血
62  発作性夜間ヘモグロビン尿症
63  特発性血小板減少性紫斑病
64  血栓性血小板減少性紫斑病
65  原発性免疫不全症候群
66  IgA 腎症
67  多発性嚢胞腎
68  黄色靱帯骨化症
69  後縦靱帯骨化症
70  広範脊柱管狭窄症
番号 病名
71  特発性大腿骨頭壊死症
72  下垂体性ADH分泌異常症
73  下垂体性TSH分泌亢進症
74  下垂体性PRL分泌亢進症
75  クッシング病
76  下垂体性ゴナドトロピン分泌亢進症
77  下垂体性成長ホルモン分泌亢進症
78  下垂体前葉機能低下症
79  家族性高コレステロール血症(ホモ接合体)
80  甲状腺ホルモン不応症
81  先天性副腎皮質酵素欠損症
82  先天性副腎低形成症
83  アジソン病
84  サルコイドーシス
85  特発性間質性肺炎
86  肺動脈性肺高血圧症
87  肺静脈閉塞症/肺毛細血管腫症
88  慢性血栓塞栓性肺高血圧症
89  リンパ脈管筋腫症
90  網膜色素変性症
91  バッド・キアリ症候群
92  特発性門脈圧亢進症
93  原発性胆汁性胆管炎
94  原発性硬化性胆管炎
95  自己免疫性肝炎
96  クローン病
97  潰瘍性大腸炎
98  好酸球性消化管疾患
99  慢性特発性偽性腸閉塞症
100  巨大膀胱短小結腸腸管蠕動不全症
101  腸管神経節細胞僅少症
102  ルビンシュタイン・テイビ症候群
103  CFC症候群
104  コステロ症候群
105  チャージ症候群
106  クリオピリン関連周期熱症候群
107  若年性特発性関節炎
108  TNF受容体関連周期性症候群
109  非典型溶血性尿毒症症候群
110  ブラウ症候群
111  先天性ミオパチー
112  マリネスコ・シェーグレン症候群
113  筋ジストロフィー
114  非ジストロフィー性ミオトニー症候群
115  遺伝性周期性四肢麻痺
116  アトピー性脊髄炎
117  脊髄空洞症
118  脊髄髄膜瘤
119  アイザックス症候群
120  遺伝性ジストニア
121 脳内鉄沈着神経変性症
122  脳表ヘモジデリン沈着症
123 HTRA1関連脳小血管病
124  皮質下梗塞と白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症
125  神経軸索スフェロイド形成を伴う遺伝性びまん性白質脳症
126 ペリー病
127  前頭側頭葉変性症
128  ビッカースタッフ脳幹脳炎
129  痙攣重積型(二相性)急性脳症
130  先天性無痛無汗症
131  アレキサンダー病
132  先天性核上性球麻痺
133  メビウス症候群
134  中隔視神経形成異常症/ドモルシア症候群
135  アイカルディ症候群
136  片側巨脳症
137  限局性皮質異形成
138  神経細胞移動異常症
139  先天性大脳白質形成不全症
140  ドラベ症候群

 

番号 病名
141  海馬硬化を伴う内側側頭葉てんかん
142  ミオクロニー欠神てんかん
143  ミオクロニー脱力発作を伴うてんかん
144  レノックス・ガストー症候群
145  ウエスト症候群
146  大田原症候群
147  早期ミオクロニー脳症
148  遊走性焦点発作を伴う乳児てんかん
149  片側痙攣・片麻痺・てんかん症候群
150  環状20番染色体症候群
151  ラスムッセン脳炎
152  PCDH19関連症候群
153  難治頻回部分発作重積型急性脳炎
154  徐波睡眠期持続性棘徐波を示すてんかん性脳症
155  ランドウ・クレフナー症候群
156  レット症候群
157  スタージ・ウェーバー症候群
158  結節性硬化症
159  色素性乾皮症
160  先天性魚鱗癬
161  家族性良性慢性天疱瘡
162  類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む。)
163  特発性後天性全身性無汗症
164  眼皮膚白皮症
165  肥厚性皮膚骨膜症
166  弾性線維性仮性黄色腫
167 マルファン症候群/ロイス・ディーツ症候群
168  エーラス・ダンロス症候群
169  メンケス病
170  オクシピタル・ホーン症候群
171  ウィルソン病
172  低ホスファターゼ症
173  VATER症候群
174  那須・ハコラ病
175  ウィーバー症候群
176  コフィン・ローリー症候群
177  ジュベール症候群関連疾患
178  モワット・ウィルソン症候群
179  ウィリアムズ症候群
180  ATR-X症候群
181  クルーゾン症候群
182  アペール症候群
183  ファイファー症候群
184  アントレー・ビクスラー症候群
185  コフィン・シリス症候群
186  ロスムンド・トムソン症候群
187  歌舞伎症候群
188  多脾症候群
189  無脾症候群
190  鰓耳腎症候群
191  ウェルナー症候群
192  コケイン症候群
193  プラダー・ウィリ症候群
194  ソトス症候群
195  ヌーナン症候群
196  ヤング・シンプソン症候群
197  1p36欠失症候群
198  4p欠失症候群
199  5p欠失症候群
200  第14番染色体父親性ダイソミー症候群
201  アンジェルマン症候群
202  スミス・マギニス症候群
203  22q11.2欠失症候群
204  エマヌエル症候群
205  脆弱X症候群関連疾患
206  脆弱X症候群
207  総動脈幹遺残症
208  修正大血管転位症
209  完全大血管転位症
210  単心室症
211  左心低形成症候群
番号 病名
212  三尖弁閉鎖症
213  心室中隔欠損を伴わない肺動脈閉鎖症
214  心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖症
215  ファロー四徴症
216  両大血管右室起始症
217  エプスタイン病
218  アルポート症候群
219  ギャロウェイ・モワト症候群
220  急速進行性糸球体腎炎
221  抗糸球体基底膜腎炎
222  一次性ネフローゼ症候群
223  一次性膜性増殖性糸球体腎炎
224  紫斑病性腎炎
225  先天性腎性尿崩症
226  間質性膀胱炎(ハンナ型)
227  オスラー病
228  閉塞性細気管支炎
229  肺胞蛋白症(自己免疫性又は先天性)
230  肺胞低換気症候群
231  α1-アンチトリプシン欠乏症
232  カーニー複合
233  ウォルフラム症候群
234  ペルオキシソーム病(副腎白質ジストロフィーを除く。)
235  副甲状腺機能低下症
236  偽性副甲状腺機能低下症
237  副腎皮質刺激ホルモン不応症
238  ビタミンD抵抗性くる病/骨軟化症
239  ビタミンD依存性くる病/骨軟化症
240  フェニルケトン尿症
241  高チロシン血症1型
242  高チロシン血症2型
243  高チロシン血症3型
244  メープルシロップ尿症
245  プロピオン酸血症
246  メチルマロン酸血症
247  イソ吉草酸血症
248  グルコーストランスポーター1欠損症
249  グルタル酸血症1型
250  グルタル酸血症2型
251  尿素サイクル異常症
252  リジン尿性蛋白不耐症
253  先天性葉酸吸収不全
254  ポルフィリン症
255  複合カルボキシラーゼ欠損症
256  筋型糖原病
257  肝型糖原病
258  ガラクトース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ欠損症
259  レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ欠損症
260  シトステロール血症
261  タンジール病
262  原発性高カイロミクロン血症
263  脳腱黄色腫症
264  無βリポタンパク血症
265  脂肪萎縮症
266  家族性地中海熱
267  高IgD症候群
268  中條・西村症候群
269  化膿性無菌性関節炎・壊疽性膿皮症・アクネ症候群
270  慢性再発性多発性骨髄炎
271  強直性脊椎炎
272  進行性骨化性線維異形成症
273  肋骨異常を伴う先天性側弯症
274  骨形成不全症
275  タナトフォリック骨異形成症
276  軟骨無形成症
277  リンパ管腫症/ゴーハム病
278  巨大リンパ管奇形(頚部顔面病変)
279  巨大静脈奇形(頚部口腔咽頭びまん性病変)
280  巨大動静脈奇形(頚部顔面又は四肢病変)
281  クリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群
282  先天性赤血球形成異常性貧血

 

番号 病名
283  後天性赤芽球癆
284  ダイアモンド・ブラックファン貧血
285  ファンコニ貧血
286  遺伝性鉄芽球性貧血
287  エプスタイン症候群
288  自己免疫性後天性凝固因子欠乏症
289  クロンカイト・カナダ症候群
290  非特異性多発性小腸潰瘍症
291  ヒルシュスプルング病(全結腸型又は小腸型)
292  総排泄腔外反症
293  総排泄腔遺残
294  先天性横隔膜ヘルニア
295  乳幼児肝巨大血管腫
296  胆道閉鎖症
297  アラジール症候群
298  遺伝性膵炎
299  嚢胞性線維症
300  IgG4関連疾患
301  黄斑ジストロフィー
302  レーベル遺伝性視神経症
303  アッシャー症候群
304  若年発症型両側性感音難聴
305  遅発性内リンパ水腫
306  好酸球性副鼻腔炎
307  カナバン病
308  進行性白質脳症
309  進行性ミオクローヌスてんかん
310  先天異常症候群
番号 病名
311  先天性三尖弁狭窄症
312  先天性僧帽弁狭窄症
313  先天性肺静脈狭窄症
314  左肺動脈右肺動脈起始症
315  ネイルパテラ症候群(爪膝蓋骨症候群)/LMX1B関連腎症
316  カルニチン回路異常症
317  三頭酵素欠損症
318  シトリン欠損症
319  セピアプテリン還元酵素(SR)欠損症
320  先天性グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)欠損症
321  非ケトーシス型高グリシン血症
322  β―ケトチオラーゼ欠損症
323  芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素欠損症
324  メチルグルタコン酸尿症
325  遺伝性自己炎症疾患
326  大理石骨病
327  特発性血栓症(遺伝性血栓性素因によるものに限る。)
328  前眼部形成異常
329  無虹彩症
330  先天性気管狭窄症/先天性声門下狭窄症
331  特発性多中心性キャッスルマン病
332  膠様滴状角膜ジストロフィー
333  ハッチンソン・ギルフォード症候群
334 脳クレアチン欠乏症候群
335 ネフロン癆
336 家族性低βリポタンパク血症1(ホモ接合体)
337 ホモシスチン尿症
338 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症
339 MECP2重複症候群
340 線毛機能不全症候群(カルタゲナー症候群を含む。)
341 TRPV4異常症

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難病法の指定難病の追加・変更の履歴

難病法の指定難病は

  • 1~110は、2015年1月(平成27年1月)から医療費助成を開始
  • 111~306は、2015年7月(平成27年7月)から医療費助成を開始
  • 307~330は、2017年4月(平成29年4月)から医療費助成を開始
  • 331は、2018年4月(平成30年4月)から医療費助成を開始
  • 332~333は、2019年11月(令和元年4月)から医療費助成を開始
  • 334~338は、2021年11月(令和3年11月)から医療費助成を開始

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指定難病・特定疾患の「臨床調査個人票」概要・診断基準

指定難病・特定疾患には、数枚から数十枚にわたる、臨床調査個人票という書類が疾患ごとに用意されています。
難病指定医を受診し、疾患ごとに用意されている臨床調査個人票に沿って、臨床所見、検査所見、症状の程度、治療、ADLなど決められた項目を医師が記入していく形になっています。
難病の医療費助成を受ける場合には、難病に罹患していることと一定程度の症状であるかを確認するために、疾患ごとに用意されている臨床調査個人票が「診断書」となります。臨床調査個人票や、指定難病・特定疾患の概要の詳細については、厚生労働省のページをご確認ください。指定難病 |厚生労働省

自己免疫性後天性凝固因子欠乏症の臨床調査個人票の例()

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指定難病・特定疾患の医療受給者証所持者数(患者数)

指定難病・特定疾患である疾患と診断され、重症度分類等に照らして病状の程度が一定程度以上の場合には、医療費助成の対象になります。
医療受給者証所持者数(患者数)は、公益財団法人 難病医学研究財団/難病情報センターのホームページで公表されています。なお、この公表されているのは、指定難病・特定疾患である疾患と診断されて医療費助成の対象になっている人数であり、潜在的な患者も含む難病患者数とは異なる点ご注意ください。

特定疾患医療受給者証所持者数|難病情報センター

 

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