介護タクシーとは 必要な資格や料金、介護保険での利用条件

介護タクシーとは 必要な資格や料金、介護保険での利用条件

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要介護者などが移動を行う時に利用する介護タクシー、介護保険適用で生活上必要な外出の支援など受けることができる通院等乗降介助について、その定義や内容、必要な資格、介護保険で利用できるケース、実際にかかる費用の目安などを解説します。

通院等乗降介助とは

通院等乗降介助とは、「介護保険における訪問介護(介護保険法(平成9年法律第 123 号)第8条第2項)の一形態であり、居宅要介護者について、通院等のため、指定訪問介護事業者の訪問介護員等が自らの運転する車両への乗車又は降車の介助を行うとともに、併せて、乗車前若しくは降車後の屋内外における移動等の介助又は通院先若しくは外出先での受診等の手続、移動等の介助を行った場合に、介護給付費の算定をすることができるもの」と示されています。

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介護タクシーとは

介護タクシーとは、高齢者や障がい者などの移動支援を行うタクシーのことをいいます。介護保険サービスとしてタクシーのような役割を果たすものは「通院等乗降介助」というサービスです。

要介護者や体が不自由な人が利用するタクシーで、車いすやストレッチャーのまま乗車することが可能な介護タクシーもあるため、寝たきりの方でも安心して利用することができます。

自力での長距離移動が困難な方にとっては、まさに必需といえる移動手段の1つでしょう。

介護タクシーの運転手は、高齢者や障がい者の方々の移動に慣れており、適切な介助や利用者への配慮を行うことができます。

介護タクシーの利用には、事前に予約をとることが必要です。

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介護タクシーを開業するための免許や資格

介護タクシーを運転するには、以下の免許と資格取得が必須となります。また、介護保険の範囲の通院等乗降介助としてサービス提供をする場合には、訪問介護の指定を受ける必要があります。

普通自動車二種免許

普通自動車二種免許は、介護タクシー、一般のタクシー、運転代行など、有償の乗客輸送に必要な免許です。

取得には、21歳以上であり、一種免許取得後3年以上経過していることが条件となります。

二種免許を取得するためには、教習所に通うか、合宿に参加して講習を受けるのが一般的です。

自己練習をして試験に挑戦する人もいますが、普通自動車二種免許は普通免許に比べると試験の難易度が高く、教習所を通さず直接会場で試験を受けた人の合格率は1割程度と言われています。

資格を取得するのであれば、教習所を通して試験に挑んだ方が得策でしょう。

教習所や合宿によって料金は異なりますが、おおよそ20万円前後がかかります。

介護職員初任者研修修了者

介護職員初任者研修は、旧称の「ホームヘルパー2級」に相当する介護技術の入門的な資格です。

介護タクシーとして訪問介護の通院等乗降介助を行う場合は、訪問介護員としての条件を満たすために介護職員初任者研修を修了していることが必要です。

研修修了には、厚生労働省が定める130時間のカリキュラムを民間のスクールで受講し、修了試験に合格する必要があります。

介護職員初任者研修を修了することで、介護技術を習得し、介護サービスに従事することができます。

資格取得までの費用は、カリキュラム受講費用と修了試験費用込みで、5万円〜8万円程度となります。

福祉有償運送運転者講習

介護・障害分野および交通空白地においては「福祉有償運送運転者講習・セダン等運転者講習」を受講し修了すれば、二種免許を取得していなくても、自治体および各非営利団体・法人、訪問介護事業所・居宅介護事業所等において、自家用自動車(白ナンバー車両)で有償移動サービスとして、福祉車両やセダン型の車両を運転する事が可能となります。

必須ではないがあると便利で役立つ資格や研修

普通救命講習

普通救命講習は、消防局や消防本部が主催する講習で、救命措置や応急手当てなどを指導します。

この講習を受けることで、介護タクシーの利用中に利用者の方が体調を崩した場合などに、落ち着いた対応ができるようになります。

サービス介助士

公益財団法人 日本ケアフィット共育機構が認定制度を管轄している「サービス介助士」は、ケアフィッターとも呼ばれ、高齢者や障がい者などに対して、介護や支援を行うための技術を学ぶ資格です。

介護タクシーを利用する方に対して、心のこもった接客スキルや、きめ細やかな介助技術を提供することができ、満足度の向上につながります。

車いす安全整備士

車いすの安全整備技術を学ぶための講座です。この講座を受講することで、車いすの正しいメンテナンス方法や修理技術、安全に使用するための知識を習得することができます。

講座では、車いすの構造や部品、修理方法やメンテナンスの基礎知識から始まり、車いすを安全に使用するためのポイントや適切な使い方なども学ぶことができます。また、講座を修了すると、車いすの安全整備に関する知識を持つ「車いす安全整備士」として認定されることができます。

ユニバーサルドライバー研修

ユニバーサルドライバー研修は、タクシードライバー向けの研修で、一般財団法人全国福祉輸送サービス協会が主催しています。

一日で受講でき、さまざまなお客様とのコミュニケーション力の向上や介助技術の習得を目指します。

円滑なコミュニケーションやきめ細やかな介助ができることで、利用者の方に安心して介護タクシーを利用してもらえます。

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介護保険での介護タクシー(通院等乗降介助)の利用条件

ストレッチャーや車椅子の人でも利用できる?

介護タクシーは、車いすやストレッチャーなどでの移動が困難な人のためのサービスです。

車両には、車いす用リフトやスロープ、車いす固定装置が装備されているタイプのものもあり、車いすやストレッチャーでの移動が可能です。

介護タクシーに家族の同乗もできる?

介護タクシーにおいて、原則として家族の同乗は禁止されています。

ただし、一定の条件を満たす場合には家族の同乗が認められています。

例えば、大阪府堺市では、このような状況下においては家族同乗が認められることになっています。

  • 認知症や精神疾患があり、家族がいないと精神的に不安定になり、輸送の安全を保つことが難しい
  • 痰の吸引が必要
  • 医師に病状を自分で伝えることができない場合

また、地域包括支援センターやケアマネジャーに特例的に家族同乗が必要であることを訴えることも必要です。

先ほどの堺市の例では、主治医の意見書や診断書の保存が必要ではないとされており、本人からの申し出によって認められる可能性があるとされています。

介護タクシー乗降介助を対象とした介護保険サービスであるため、基本的には家族同乗は認められませんが、利用者の状況によってはこのような特例が認められるケースがあるので関係者と相談し、申し出てみることが大切です。

介護保険の要介護や要支援の認定は関係ある?

介護タクシー(通院等乗降介助)は「要介護1〜5」の方が介護保険の適応で利用ができます。

要支援の方は通院等乗降介助を介護保険で利用できませんので、もし介護タクシーを利用する場合には自費で依頼することとなります。

なお、介護保険サービスを提供する事業者によって割引制度が異なるため、利用前に確認することが重要です。

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2種類の介護タクシーと福祉タクシーのそれぞれの違い

介護タクシーと似ているもので、日本には「福祉タクシー」と呼ばれるものがあります。

介護タクシーと福祉タクシーの違いをザックリではありますが、まとめてみました。

2種類の介護タクシー

介護タクシーは、「介護保険が適用」される介護タクシーと「介護保険が適用されない」介護タクシーが存在します。

違いは次の表の通りです。

介護保険タクシー質問介護タクシー
介護認定を受けた人
(要介護1~5のみ)
利用対象者・身体の不自由な人
・病気やケガをしている人
・介助が必要な方
利用制限あり

(病院等や介護施設、日常生活で必要不可欠なもの)

利用目的・利用制限なし

・レジャーなど利用可能

使える介護保険は使える?使えない
原則乗れない家族は乗れる?乗れる
厚生労働省と国土交通省管轄省庁はどこ?国土交通省
普通自動車第二種免許
介護職員初任者研修
ドライバーのちがいは?普通自動車第二種免許
乗降時の軽介助程度介助範囲乗降後の介助も可能
必要利用者に対する
介護支援相談員の関与
不要
介護保険のケアプランで「乗降介助」「身体介護」だけは適用されるが、運賃は実費。料金全額自己負担

福祉タクシー

福祉タクシーは、先ほどの「2種類の介護タクシー」のうち、介護保険が適用されない「介護タクシー」と、1つだけ違いはあるものの、それ以外はすべて同じです。

では1つだけの違い、それは何でしょう?

それは定義があるか無いかの違いです。

福祉タクシーには明確な定義が公表されているのですが、介護タクシーには定義がありません。

ただそれだけの違いです。

福祉タクシーの定義

福祉タクシーの定義は次の通りです。

『福祉タクシーとは、道路運送法第3条に掲げる一般乗用旅客自動車運送事業を営む者であって、一般タクシー事業者が福祉自動車を使用して行う運送や、障害者等の運送に業務の範囲を限定した許可を受けたタクシー事業者が行う運送のことをいう』(引用:国土交通省HP

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介護保険タクシーの費用の目安、高い?

介護保険タクシーの料金には、メーター料金と時間制運賃があります。介護運賃の認可を受けている訪問介護事業者では、介護保険適用サービスとして利用される場合の運賃が半額程度に抑えられることがあります。また、観光や冠婚葬祭などの場合は貸し切り料金が設定されることがあり、予約料や待機料が加わることもあります。

メーター料金とは例)6km 2,280円、時速10km以下95秒毎に90円加算
時間制運賃とは時間制運賃において、30分ごとに1,000円の運賃がかかる場合や、30分の初乗り料金に加えて以降30分ごとに2,000円の運賃がかかる場合があります。また、30分500円で運賃が設定されることもあります。
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介護保険タクシーを利用する場面の例

介護保険タクシーは、高齢者や障がい者の日常生活上または社会生活上必要な行為に伴う外出を支援するためのサービスです。

利用目的としては、通院や補装具や補聴器、メガネなどの購入、選挙投票、公共機関における届け出などが挙げられます。一方、仕事や趣味などの目的での利用はできません。

介護保険タクシーは、以下のような場面で利用されることがあります。

  • 病院や診療所への通院
  • リハビリやデイサービスへの通所
  • 介護施設への移動
  • 買い物や外出時の移動支援
  • 検診や健康診断のための通院
  • 病院からの退院後の帰宅支援
  • 災害時の避難支援

具体的なサービス内容としては、「通院等乗降介助」と呼ばれるもので、往復の運転のほかに、出発時には自宅までの迎車や外出準備の介助、目的地に到着後は降車介助や受診科までの移動介助、帰宅時には室内までの移動介助や必要に応じた着替えやおむつ交換などのサポートが含まれます。

ただし、介助が不要な場合は利用できません。

サービスの範囲は、ケアプランによって異なりますので、ケアマネジャーと利用目的を共有しておくことが大切です。

利用者の安全と快適な移動をサポートする介護保険タクシーは、必要な方にとって便利なサービスと言えます。

介護タクシーは、高齢者や障がい者の移動支援のためのサービスとして、これらの場面において、介護タクシーを利用することで、利用者が安心して移動することができ、介護者の負担も軽減されるため、介護現場において重要な役割を果たしています。

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有償で運送を開業する場合には原則二種免許、登録が必要

タクシー・ハイヤーなど、他人の需要に応じて運賃をいただいて送迎する場合は、基本的に普通自動車二種免許が必要となります。

有償運送を始めるには、必ず法人格と運送許可・登録が必要です。個人的に有償の送迎を行ったり、許可や登録を行っていないのに有償の運送を行ったりすると、白タク行為に該当しますので注意が必要です。

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まとめ

介護タクシーは、要介護者にとって重要な移動手段の一つです。

良い介護タクシー事業者に出会えれば、外出が快適なものとなり、本人の気分転換も図られて家族にも大きな安心感がもたらされます。

しかし、介護タクシーのサービス内容や利用条件、料金設定には複雑な面があります。

そのため、介護タクシーを利用する前には、必ずケアマネジャーに相談するようにしましょう。

ケアマネジャーは、介護タクシーの利用に関するアドバイスや、良い事業者の紹介などを行ってくれます。

介護保険の適用についても、ケアマネジャーに相談することが必要です。

介護タクシーは、要介護者や家族にとって大きな助けとなるサービスです。

良い介護タクシー事業者を選び、適切に利用することで、外出が快適なものとなり、生活の質の向上につながります。

 

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