慢性閉塞性肺疾患(COPD:chronic obstructive pulmonary disease)などを罹患して、肺での換気が難しくなり呼吸不全となると、在宅酸素療法(HOT:Home Oxygen Therapy)を行う方が増えています。息苦しい状態になったらすぐに始めるというわけではなく、入院して検査し、医師と相談しながら導入となります。

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COPDとは

COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、かつては「肺気腫」や「慢性気管支炎」と呼ばれていました。今でも診断としてはこれらが使われますが、肺がボロボロになって空気の交換がしにくい状態は似ているため、総称してCOPDと呼ばれます。
COPDは「たばこ病」と呼ばれることもあります。原因のほとんどは長期の喫煙であるからです。たばこに含まれる有害物質が肺を刺激して炎症を起こし、その炎症が慢性化して肺がボロボロになった状態です。
炎症が慢性化した肺は、かさぶたを繰り返し、分厚く、痰もたまり、空気が通りにくくなります。詳しくは以下の記事で。

在宅酸素療法(HOT)で治療生活の幅が広がる

従来は酸素の吸引が必要になるとベッド上や医療機関が生活の場になり、外出などはなかなか行えませんでした
最近はコンセントにつないで使う酸素濃縮器だけでなく、ボンベタイプや、携帯用の液体酸素、ポータブル型酸素濃縮器なども普及してきており、医師等からの指導のもと在宅酸素療法を行いながら外出を行う人も増えてきました。

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HOTでQOLが向上してもタバコは絶対ダメ!

在宅酸素療法を行うと、息苦しさが軽減し、活動の幅もとても広がります。
携帯用液体酸素などだと、コロコロカートを引いて歩かなくてもリュックやショルダーバッグで携帯できる手軽さになって、外出できるようになったり、人目が気にならなくなったりします。
気持ちが大きくなっても、喫煙は避けなくてはなりません。これは病気の悪化を防ぐためでもありますが、何よりも酸素は火力をアップさせる性質が強く、大変危険だからです。
在宅酸素療法を行っている方がたばこに火をつけたところ、引火して火災になるケースが報告されています。

在宅酸素療法では、仏壇や誕生日パーティ、お鍋やバーベキューなどでも要注意

在宅酸素療法では、たばこをはじめ火器には注意が必要です。在宅酸素の装置および本人から2m以内には絶対に火を入れてはいけません
在宅酸素療法を行っている人は、たばこを吸ってはいけないということはわかりやすいですが、日常の中にも火に近づく場面は潜んでいます。
例えば仏壇でお線香をあげるときなど、仏壇の奥に手を伸ばせば酸素が噴出している部分とろうそくの火が接近する場面は十分考えられます。
誕生日パーティでろうそくに火をつけるときも距離には注意です。
バーベキューやみんなでガスコンロのお鍋を囲むなどは危険であると考えられます。
タバコに関していえば、在宅酸素療法を行っている本人は吸わなくても、周りの人が近くで吸うことももちろん注意が必要です。

厚生労働省でも在宅酸素療法時のたばこ等の火気取り扱いの注意喚起しています

COPDの患者が増え、在宅酸素療法を行っている方も社会に出てきていることを踏まえ、厚生労働省などでも火気の取り扱いについて啓発を行っています。
介護場面や街中でもHOTの方をみることがあると思いますので、火気には注意しなければならないということを覚えておき、火事災害を防ぎましょう。

在宅酸素療法における火気の取扱いについて

 在宅酸素療法時は、たばこ等の火気の取扱いにご注意下さい。
平成29年12月26日 医薬・生活衛生局医薬安全対策課安全使用推進室
「在宅酸素療法時は、たばこ等の火気の取扱いにご注意下さい。」(PDF:311KB)

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