摂食・嚥下のメカニズムの図・イラスト。誤嚥・誤嚥性肺炎の予防、口腔機能訓練研修資料用に。
摂食・嚥下を5段階に分けて考える方法
先行期(食べ物の認知)
先行期は、食べ物を視覚(見る)、嗅覚(臭いをかぐ)、味覚(味わう)、触覚(触る)、聴覚(聞く)などの5感で認識します。この時、どの程度お口に含み、どのように食べたらよいかを判断します。
準備期(捕食・咀嚼・食塊形成)
咀嚼が終了したら、食塊は舌の運動により口腔内から咽頭に送り込まれます。舌と口蓋で挟まれるようにして食塊は咽頭へ送り込まれます。この時に送りこむ力は舌を口蓋に押し付ける口蓋閉鎖により得ています。さらに舌に押し付けられた口蓋の柔らかいところ(軟口蓋)は押し出されて、咽頭と鼻腔を閉鎖する準備をします。
咽頭期(咽頭から食道への送りこみ・ごっくん)
食塊が咽頭に送り込まれると、喉頭が挙上して嚥下反射が起こりたった0.6秒ほどで食塊は咽頭から食道へ送り込まれます。嚥下反射は、反射というだけあって正常な場合には始まったら自動的に一連の流れがスムーズに協調して行われます。
食道期(食道から胃への送りこみ)
食道に食塊が送り込まれると、逆流を防ぐために食道の入り口部はぴたりと閉鎖されます。その後は、食道の蠕動運動で胃へと送りこまれます。